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痛いところから見えるもの
¥1,870
著者:頭木弘樹 発行元:文藝春秋 320ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 潰瘍性大腸炎から腸閉塞まで――壊れたからこそ見えるものがある。 絶望的な痛みと共に生きてきた著者がゆく〝文学の言葉〟という地平 ・水を飲んでも詰まる〝出せない〟腸閉塞のつらさ ・痛みでお粥さえ口に〝入れられない〟せつなさ ・オノマトペ、比喩……痛みを「身体で語る」すすめ ・女性の痛みが社会的に「軽視」されてきた理由 ・カントの勘違い、ニーチェの〝苦痛の効用〟…etc. なぜ痛みは人に伝わりづらいのだろう? 「痛い人」と「痛い人のそばにいる人」をつなぐ、かつてなかった本
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文豪と犬と猫 偏愛で読み解く日本文学
¥1,760
SOLD OUT
著者:宮崎智之/山本莉会 発行元:アプレミディ 162ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** こんな読み方があったのか! 文豪と作品の、意外な姿が見えてくる。 犬派と猫派、気鋭の文筆家ふたりが往復書簡で語り合う ニャンともワンダフルな文学世界、ここに誕生。 犬好き文芸評論家・エッセイスト宮崎智之(『平熱のまま、この世界に熱狂したい』)と、猫好き日本文学マニアの文筆家・山本莉会による、文豪×犬・猫トークが炸裂! 犬も猫も日本文学ももっと大好きになる、最高に面白い往復書簡です。 ■文豪ラインナップ 夏目漱石/内田百閒/志賀直哉/谷崎潤一郎/川端康成 森茉莉/幸田文/室生犀星/坂口安吾/三島由紀夫 遠藤周作/二葉亭四迷
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寺田寅彦「線香花火」「金米糖」を読む
¥2,530
SOLD OUT
著者:松下貢/早川美徳/井上智博/川島禎子 発行元:窮理舎 192ページ 195mm × 145mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 「ねえ君、不思議だと思いませんか」。雪の研究で知られる中谷宇吉郎がまだ学生だった頃、寺田寅彦がそう問いかけた火花の複雑な分岐模様。そして、自身がペンネームにするほど愛着のあった金米糖の角(つの)の成長。 本書は、寺田寅彦の代表的な随筆である「線香花火」と「金米糖」を通して、それらの科学研究が寅彦の時代から現代にかけてどのように受け継がれ、歴史的に解明されてきたかを専門的な立場からそれぞれ解説します。同時に、寅彦のそうした着眼点が時代にいかに先駆けていたかを、複雑系科学の立場から総合的に俯瞰します。また、これらの小品が収められた「備忘録」という随筆全体を通した、寅彦の当時の内面や背景についても文学的観点から捉えていきます。 線香花火の燃焼に火花の音楽を味わい、金米糖の生成に生命の起原と営為を透かし見た寺田寅彦。そこには、当時愛読していたローマの詩人哲学者ルクレティウスや、師・夏目漱石の存在が見え隠れします。口絵にはその関係がうかがえる貴重な資料写真や、線香花火と金米糖の実験写真も収載。門下の中谷宇吉郎と福島浩による線香花火と金米糖の解説記事も付録に添え、彼らが寅彦と取り組んだ当時の研究風景も紹介します。 寺田研究室の出発点であり、寺田物理学の真骨頂ともいえる、近代西洋の後追いでない日本ならではの科学研究の醍醐味を、本書を通して味わってみてください。 【目次】 ●まえがき ●備忘録(仰臥漫録/夏/涼味/向日葵/線香花火/金米糖/風呂の流し/調律師/芥川龍之介君/過去帳/猫の死/舞踊)(吉村冬彦)/(注釈:細川光洋監修) ●寺田寅彦の科学に見られる先見性(松下貢) ●金米糖の研究をめぐって(早川美徳) ●線香花火の不思議と研究について(井上智博) ●寺田寅彦「備忘録」に見る未来への胚子(川島禎子) ●付録 金米糖 Konpeitô(寺田寅彦) 金平糖(福島浩) 科学物語 線香花火のひみつ(中谷宇吉郎) 線香花火(中谷宇吉郎) ●寺田寅彦 略年譜(川島禎子監修)
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寺田寅彦「藤の実」を読む
¥2,200
SOLD OUT
著者:山田功/松下貢/工藤洋/川島禎子 発行元:窮理舎 132ページ 195mm × 145mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** ある日、寺田家の庭で起きた藤の実の一斉爆発、同じように上野の清水堂で遭遇した銀杏の一斉落葉、そして同時期に起きた娘の怪我や家族の事故…。 随筆「藤の実」は、これら一連の出来事を通して、寺田寅彦が物事の偶発する「潮時」について考察をめぐらした短い作品です。 本書では、この名品を物理学、植物学、文学(俳諧論)のそれぞれの立場から現代的な視点で読み直し、その本質を問い直します。関連付録には、寅彦門下 平田森三が書いた入門記事のほか、随筆の背景がわかる同時期の寅彦作品(スケッチ入り)も数篇収録。寅彦日記や書簡から読み解いた詳しい注釈も付け、口絵では、著者の一人が実際に藤の実の射出実験をした記録写真や、寅彦の論文草稿、メモの写真も紹介します。 「藤の実」では、流感の流行や地震の群発、山火事の多重発生、その他、事件事故の多発など、「縁起が良くない」だけでは説明のつかない様々な出来事についても寅彦流の鋭い視線が注がれます。偶然と必然の間に潜むものとは何か、本書は、物事の「潮時」に切り込んだ寺田物理学のエッセンスと寅彦の自然観に迫ります。本随筆は国語教科書にも載った寅彦作品です。 【目次】 ●まえがき ●藤の実(吉村冬彦)/(注釈:細川光洋監修) ●寺田寅彦の「藤の実」を読む(山田 功) ●「藤の実」によせて:偶然と必然のはざま(松下 貢) ●植物生態学からみた「藤の実」(工藤 洋) ●寺田寅彦「藤の実」に見る自然観(川島禎子) ●付録 十五メートルも種子を射出す藤の莢の不思議な仕掛(平田森三) 破片(抄)(吉村冬彦) 雪子の日記(寺田寅彦) 鎖骨(吉村冬彦) ●寺田寅彦 略年譜(川島禎子監修)
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WORKSIGHT ワークサイト 21号
¥1,980
SOLD OUT
編者:WORKSIGHT編集部 発行元:コクヨ株式会社 販売元:学芸出版社 128ページ(カラー32ページ) 224mm × 152mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 社会のありようを異なる方法で示す言葉たち 韓国現代詩シーン第一人者へのインタビュー、ノーベル文学賞に輝いた詩聖・タゴールが愛したベンガル滞在記、ハンセン病療養所の詩人たちを巡る新作詩と随筆、銀行員詩人だった石垣りんから考える生活詩、建築家が語る詩集のデザイン、ことばの哲学者・古田徹也の思案。詩のことばが、社会のありようを異なる方法で指し示す。 【目次】 巻頭言 詩を失った世界に希望はやってこない 文=山下正太郎(本誌編集長) 花も星も、沈みゆく船も、人ひとりの苦痛も 韓国詩壇の第一人者、チン・ウニョンが語る「詩の力」 ソウル、詩の生態系の現場より ユ・ヒギョンによる韓国現代詩ガイド そこがことばの国だから 韓国カルチャーはなぜ詩が好きなのか 語り手=原田里美 ベンガルに降る雨、土地の歌 佐々木美佳 詩聖タゴールをめぐるスケッチ 「言葉」という言葉も 大崎清夏 詩と随筆 ふたつの生活詩 石垣りんと吉岡実のことば 文=畑中章宏 紙の詩学 建築家・詩人、浅野言朗から見た詩集 詩人は翻訳する・編集する・読解する ことばと世界を探究する77冊 しっくりくることばを探して 古田徹也との対話・ウィトゲンシュタインと詩の理解
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優雅な生活が最高の復讐である
¥2,200
SOLD OUT
著者:カルヴィン・トムキンズ 訳者:青山南 発行元:田畑書店 248ページ 156mm × 113mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 1920年代のフランスに信じ難いほど素敵な生活を営むアメリカ人夫婦がいた。 ジェラルド・マーフィとサラ、二人はパリからアンティーブへ生活の舞台を移し、近郊に住むアーティストや作家、たとえばピカソ、レジェ、コール・ポーター、ヘミングウェイ、フィッツジェラルドとゼルダ夫妻など時代を画する才能をもてなし、その創作活動に多大な影響を与えた。そしてマーフィ自身も画家だった。活動期間はたった8年間であったが、わずかな、しかし素晴らしい作品がMoMAに遺されている。 本書はこのマーフィ夫妻の生活を見事に掬い上げ、ノンフィクションの分野に金字塔を立てたカルヴィン・トムキンズのテキストに、70点近くの家族アルバムとジェラルドの絵画を加えた。 雑誌「ニューヨーカー」初出から60年を経て放つ歴史的名著の決定版!
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狂伝 佐藤泰志 無垢と修羅
¥4,180
著者:中澤雄大 発行元:中央公論新社 608ページ 193mm × 135mm ハードカバー ~出版社紹介文より~ 『きみの鳥はうたえる』『海炭市叙景』『草の響き』……芥川賞候補5回、41歳で自死した作家の全作品と膨大な手紙を読解、「1968年」からバブル期の文学状況と世相、作家の抱えた修羅に圧巻の取材で肉薄した、渾身の書き下ろし1500枚
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のどがかわいた
¥1,430
SOLD OUT
著者:大阿久佳乃 発行元:岬書店 158ページ 176mm × 120mm ソフトカバー(仮フランス装) *********************** 店主コメント *********************** 著者が高校生の時に発行したフリーペーパー『詩ぃちゃん』に掲載した詩の魅力を伝える文章。そして、日々の生活で生まれる自身の感情を繊細な感性で思索するエッセイを収めた1冊です。 これまで読むことが少なかった詩との距離が、本書をとおしてだいぶ近づいたような気がします。「小説は共感・詩は一体感」という言葉が深く印象に残りました。 ちなみに発行元の「岬書店」は、夏葉社という出版社の出版レーベル。 ずっと本棚に残しておきたい本を作り続けるひとり出版社です。
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漱石全集を買った日
¥1,430
SOLD OUT
著者:山本善行 清水裕也 出版社:夏葉社 210ページ 172mm × 105mm ******************** 店主コメント ******************** 京都で「古書善行堂」を営む山本善行さんと、そこにお客として通う清水裕也さんの4回にわたる対談を収めた本です。 古本談義というと部外者を寄せ付けないようなディープ過ぎる世界をイメージしがち。 しかし、本書は清水さんが古本を買い始めるようになった頃から語られており、特定の単語や固有名詞には脚注も付されているので、古本に興味を持ち始めた方にも楽しんで読んで頂けます。 古参の古本好きも初心を思い出すうえで必読の書ではないかと思います、ぜひ!
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師 太宰治
¥1,922
著者:田中英光 出版社:津軽書房 203ページ 四六判 ソフトカバー 同人雑誌に発表した作品が太宰の目に留まり、以後太宰に師事することになったのは田中英光が22歳の時。その後『オリムポスの果実』で文学賞を受賞し文壇に登場しました。 太宰が入水自殺した翌年に、田中は太宰の墓前で自ら命を絶ったことはご存じの方も多いと思います。 すでに他界していた太宰と織田作に倣い、銀座にあったBAR「ルパン」で写真家・林忠彦に写真を撮ってもらったのは墓前で命を絶つ数日前のことでした。 そんな彼の目に太宰はどのように映っていたのでしょうか。
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風貌 ー 太宰治のこと ー
¥1,980
SOLD OUT
著者:小山清 出版社:津軽書房 193ページ 194mm × 134mm ハードカバー 1940年小山清は29歳の時に太宰治に師事。 戦後、太宰が入水自殺を遂げると本格的な作家生活へとはいりました。 本書は師・太宰に関わる文章に加え、井伏鱒二について書かれた文章も収められています。 その清らかな文章が文学ファンからも定評のある小山清が回想する師の面影。 小山清の本は『風の便り』もございます。 こちらは近年夏葉社より刊行された随筆集になっております。
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須賀敦子の手紙 1975―1997年 友人への55通
¥3,135
著書:須賀敦子 出版社:つるとはな 248ページ 215mm × 155mm ハードカバー ~出版社紹介文より~ 須賀敦子は1967年に夫ペッピーノを失い、70年に父を、72年に母を失った。帰国してまもない須賀は、深まる孤独のなかで生涯の友人と出会う。 その友情はやがて、四半世紀にわたりつづくものとなっていった。 こころを許した友人への手紙には、須賀の迷いや悩みが率直につづられている。 ときにはさりげなく、恋の終わりが打ち明けられることもあった。 55通の手紙を、青インクの筆跡もリアルな高精度カラー写真で掲載。