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恐怖 ダリオ・アルジェント自伝
¥3,740
SOLD OUT
著者:ダリオ・アルジェント 訳者:野村雅夫/柴田幹太 発行元:フィルムアート社 432ページ 215mm × 155mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** “ホラーの帝王” ダリオ・アルジェントの自伝、待望の翻訳! ホラー映画の伝説的存在であるダリオ・アルジェントは、その特異な作品群でクエンティン・タランティーノやジェームズ・ワンなど同時代の映画人たちをはじめ多くのクリエイターに影響を与え続けている。『サスペリア』、『フェノミナ』、最新作『ダークグラス』など独自の美学を追求した画期的なホラー/サスペンス映画で成功を収めてきた“ホラーの帝王”が、恐怖に魅入られた幼少期、愛する家族、自らの作品とその俳優や仲間たち、輝かしいキャリアと試練や苦難、強迫観念や倒錯的な夢について、その比類なき人生を鮮やかな筆致で明かす。 ・初期ジャッロ三部作から、出世作『サスペリアPART2/紅い深淵』、ホラー映画の金字塔『サスペリア』、そして最新作『ダークグラス』まで……“戦慄の巨匠”が全自作について、百戦錬磨の映画術を語る! ・世界的に有名なアルジェント専門家アラン・ジョーンズによる注釈付き。 ・撮影現場やオフショットを含む貴重な写真をカラーで収録。 ホラー映画ファン必読の、歴史的な一冊。
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デイヴィッド・リンチ
¥3,520
SOLD OUT
著者:イアン・ネイサン 訳者:中山宥 発行元:フィルムアート社 310ページ 210mm × 183mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** アメリカ映画史上「最も過激で、強烈で、奇妙で、滑稽で、恐ろしく、深遠で、忘れがたい作品」を生み出したデイヴィッド・リンチ。 1960年代の実験的な短編作品や『イレイザーヘッド』、『エレファント・マン』、『ブルーベルベット』、『マルホランド・ドライブ』などの長編映画、そしてTVシリーズ『ツイン・ピークス』『ツイン・ピークス The Return』。 長年にわたり、リンチの作品は見る者を魅了し、挑発してきた。 本書は「リンチアン(Lynchian)」を理解するための探究書である。「リンチアン」とは「リンチの映画ならではのスタイル、感覚、雰囲気、物語の語り口、登場人物のタイプ、ジャンルのアレンジ、話しかた、風景、街、ユーモアとホラーの融合、現実というヴェールの向こう側への旅、心の奥底にある欲望の考察、リンチが故郷と呼ぶ国の奥深くへの探検」を意味する言葉だ。 中産階級の愛情深い両親のもとで幼少期を過ごし、ユーモア雑誌やボーイスカウトに夢中になったデイヴィッド・リンチは、やがて芸術家の道を志し、フィラデルフィアのペンシルヴェニア美術アカデミーへ入学する。のちに「腐敗し、衰退していて、奇妙に邪悪で、暴力的で、恐怖に満ちていた」と述懐するこの街で、リンチは自分のめざすべき道は「動く絵画」であると気づく――。 本書では、リンチの長編映画10本とTVシリーズ2本について詳しく解説するとともに、彼の生い立ちや多様で豊富な芸術や表現がどのように作品に影響を与えたのか、貴重な場面写真やオフショットとともに、「リンチアン」の謎に迫る。 自らの理想と想像力に従って作品を作り続け、映画のストーリーテリングの限界を押し広げてきた唯一無二の映画監督の本格評伝。 【目次】 イントロダクション 特定の都市への恐怖 悩ましく暗き物どもの夢 『イレイザーヘッド』の内幕 皮膚の下 『エレファント・マン』の驚くべき真実 迷える宇宙 『デューン/砂の惑星』の苦悩と驚異 わが家に勝る所なし 偉大なる倒錯 『ブルーベルベット』 大衆向けのマグリット 『ツイン・ピークス』のテレビ版と映画版の奇妙な事件 オズの国へひた走るエルヴィスとモンロー 『ワイルド・アット・ハート』の逃避行 イン・ザ・ループ 『ロスト・ハイウェイ』を解き明かす 芝刈り機の男 涙腺を刺激する『ストレイト・ストーリー』 気がつけば謎のなか 『マルホランド・ドライブ』の果てしない誘惑 超現実の旅 『インランド・エンパイア』と踊り明かす きみが好きなあのチューインガム、復活するってさ 『ツイン・ピークス』への待望の帰還 フィルモグラフィ 参考文献 謝辞
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夢みる部屋
¥4,950
著者:デイヴィッド・リンチ/クリスティン・マッケナー 訳者:山形浩生 発行元:フィルムアート社 704ページ 210mm × 148mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 世界中で大反響! 名匠・デイヴィッド・リンチの自伝、待望の翻訳! 異能の映画監督デイヴィッド・リンチの創造的な人生を、リンチ自身の言葉と、身近な同僚、友人、家族の言葉の両面からひもといていく、 いまだかつてないユニークな自伝! 本書は、比類なきビジョンを追求し続けてきたデイヴィッド・リンチの、映画、アート、音楽その他さまざまな「創作人生」と、彼が直面してきた苦悩や葛藤も明かされる、リンチにとって初めての伝記と回想録を融合させる試みである。 共著者のクリスティン・マッケナによる評伝のセクションは、元妻、家族、友人、俳優、代理人、そして映画制作の多様な分野で協働する同僚たち、総勢100人以上の登場人物からなる驚くほど率直なインタビューによって、パーソナルな「人間・リンチ」を浮き彫りにする。リンチ自身の回想のセクションは、叙情的で親密、そして何事もタブーにすることなくすべてを赤裸々に語る──過激なユーモアももちろん忘れない──パーソナルな考察であり、リンチの美的感覚や人生哲学にあふれている。 最も謎に包まれた、最も独創的な一人の表現者の、 人生と心の中にアクセスする、すべてのリンチ信者必読の歴史的な一冊。 リンチ自身が全自作を語る決定版! 鮮烈なデビュー作『イレイザーヘッド』(1977)から、出世作『ブルーベルベット』(1986)、社会現象になったテレビシリーズ『ツインピークス』(1990-1991)、『ロスト・ハイウェイ』(1997)、そして最新作『ツイン・ピークス The Return(邦題:リミテッド・イベント・シリーズ)(2017)等々リンチの全映画作品、さらにはデビュー前の初期作品や、知る人ぞ知る短編作品、コマーシャル、企画が頓挫し実現しなかった作品まで、すべてを語り尽くす! 【目次】 はじめに 1. アメリカの田舎暮らし 2. アート人生 3. 死の袋がにっこり 4. スパイク 5. 若きアメリカ人 6. 幻惑されて 7. ちょっと変わった郊外ロマンス 8. ビニールに包まれ 9. 地獄で見つける愛 10. 上り調子から転落へ 11. 真っ暗のお隣 12. 白い稲妻と女の子のショット 13. 何かの一切れ 14. ハッピーエンドの中のハッピーエンド 15. スタジオにて 16. 私の丸太が黄金に 謝辞 原注 写真クレジット 訳者解説 山形浩生 フィルモグラフィ 展覧会歴 索引
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仁義なきヤクザ映画史
¥2,365
著者:伊藤彰彦 発行元:文藝春秋 312ページ 193mm × 135mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 血沸き肉躍るアウトロー映画の歴史 「死んでもらいます」 健さんが斬る! 「弾はまだ残っとるがよう」文太が吠える! 任俠の起点たる『忠次旅日記』に始まり、『仁義なき戦い』を経て、『孤狼の血』に至るまで、執念の取材でヤクザ映画100年余の修羅に踏み込む。そこに映し出される「暴力の近現代史」を描き上げる画期的労作。 【本書に登場する作品】 「日本映画最初の侠客」尾上松之助『侠客 祐天吉松』(1910)/「落ちていく無頼漢」大河内傳次郎『忠次旅日記』(1927)/「野良犬でなく狼になれ」高橋英樹『狼の王子』(1963)/「死んでもらいます」高倉健『昭和残侠伝』シリーズ(1965~1972)/「インテリヤクザ」安藤昇『血と掟』(1965)/「底知れない虚無」市川雷蔵『ひとり狼』(1968)/「何かギラギラするもの」千葉真一『日本暗殺秘録』(1969)/「ヤクザの青春群像劇」菅原文太『仁義なき戦い』(1972)/「差別のタブーに踏み込む」高島礼子『極道の妻たち 死んで貰います』(1999)/「在日コリアンヤクザ登場」北野武『アウトレイジ 最終章』(2017)/「全編広島ロケ」役所広司『孤狼の血』(2018)/「任侠ファンタジー」本宮泰風『日本統一』(2019)/「元ヤクザの更生」役所広司『素晴らしき世界』(2021)etc.
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クリストファー・ノーラン 時間と映像の奇術師
¥3,300
著者:イアン・ネイサン 役者:阿部清美 発行元:フィルムアート社 240ページ 210mm × 183mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** フィルム・ノワールの時間を切り刻み、 スーパーヒーロー映画にリアリズムをもち込み、 スパイ・アクションとSFを融合させる…… 長編デビュー作『フォロウィング』から最新作『Oppenheimer』まで、 芸術性と商業性を兼ね揃えた特異点クリストファー・ノーランの歩み。 現代の映画界で最も著名で最も成功した映画監督のひとり、クリストファー・ノーラン。 複雑極まりない展開や難解な設定にもかかわらず、彼の作品は、幅広い層の観客を虜にする。 クリストファー・ノーランをカテゴライズするのは容易ではない。イギリス人の父とアメリカ人の母のもとに生まれ、両国の国籍をもつノーランは、イギリス人ともアメリカ人とも言えない(同時にイギリス人でもアメリカ人でもあるとも言える)。また彼は映画監督であるだけでなく、建築家、芸術家、科学者とも言え、ロマンチックな伝統主義者でありながらも、前衛的な急進主義者でもあるという矛盾を抱えた存在だ。 本書は、ノーランの謎に満ちた発言や動機を読み解き、作品ごとに、インスピレーションの源泉、熱意、飽くなき挑戦の連続である撮影法、そして成功への軌跡を解説する。スタンリー・キューブリック、スティーヴン・スピルバーグ、フリッツ・ラング、マイケル・マン、アルフレッド・ヒッチコックといった映画監督のみならず、作家のホルヘ・ルイス・ボルヘスやレイモンド・チャンドラー、画家のM・C・エッシャー、建築家のルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエなど、ハリウッドの法則に逆らうこの男を形成してきた人々にスポットライトを当てていく。また『スター・ウォーズ』や『ブレードランナー』、『パルプ・フィクション』、『AKIRA』などノーランの監督作に影響を与えた作品についても紹介する。 図版を多数引用しながら長編デビュー作『フォロウィング』から、ノーランを一躍有名にした『メメント』、スーパーヒーロー映画を革新した「ダークナイト・トリロジー」、エッシャーの世界に時間を取り込んだ『インセプション』、キューブリックとスピルバーグのハイブリットとも言える『インターステラー』、時間の概念に挑戦した『TENET テネット』といった多彩な作品群、そしてこの夏北米で公開予定の最新作『Oppenheimer』まで、作品に秘められた核心とそのインスピレーション源を検証した、ファン必携の一冊。 【目次】 ハイブリッド・キッド 幼少期から『フォロウィング』(1998)に至るまで 鏡の国のアリス 『メメント』(2000)&『インソムニア』(2002) 脅しのゲーム 『バットマン ビギンズ』(2005) 転送された男 『プレステージ』(2006) なんだそのしかめっ面は? 『ダークナイト』(2008) 目がくらむほどの明晰夢 『インセプション』(2010) ビッグ・グッドバイ 『ダークナイト ライジング』(2012) 5次元 『インターステラー』(2014) 渚にて 『ダンケルク』(2017) 終末論的な思考 『TENET テネット』(2020)&『Oppenheimer』(2023)
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クエンティン・タランティーノ 映画に魂を売った男
¥3,300
SOLD OUT
著者:イアン・ネイサン 訳者:吉田俊太郎 発行元:フィルムアート社 224ページ フルカラー 210mm × 183mm ソフトカバー ~出版社紹介文より~ カルト映画の帝王から、現代を代表する巨匠へ...... 孤高の最新作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』に至る、映画にすべてを売り渡した天才の魂をめぐる最新評伝。 幼年期から青年期の映画への熱狂から、『パルプ・フィクション』での批評的・興行的成功を経由し、独自の映画哲学と信念を突き通しつつ、そのほとんどの作品を批評・興行の両面で成功に導き、いまや紛れもなく現代を代表する巨匠のひとりとなったクエンティン・タランティーノの軌跡を網羅的に紹介。 監督作のみならず原案・脚本作の成立背景やテーマを精緻に解き明かし、旺盛な創造意欲に満ちた作品群に初めて触れるための絶好の入門書でありつつ、コアな観客がその才能の真価を改めて発見するための必読書ともなるだろう。 豊富なスチール写真やオフショット、さらには影響を与えた諸作品の資料(スチール、映画ポスター)が、フルカラーで多数掲載!! 作品の内側と外側を横断しながらタランティーノ・ユニバースを味わい尽くせ。 【目次】 1. 「俺は映画学校じゃなく、映画に通ったんだ」 ビデオ・アーカイブス 2.「この映画は自分のために作ったんだ、 みんな勝手に楽しんでくれたらそれでいいけどね」 『レザボア・ドッグス』 3.「どれも別れた元カノみたいなもの……」 『トゥルー・ロマンス』『ナチュラル・ボーン・キラーズ』 『フロム・ダスク・ティル・ドーン』 4.「このキャラクターたちはいつまでも お喋りをやめようとしないんだ……」 『パルプ・フィクション』 5.「向こうから俺に忍び寄ってきたような感じだね」 『フォー・ルームス』『ジャッキー・ブラウン』 6.「自分の事をアメリカ人映画作家だと 思ったことなんて一度もないよ……」 『キル・ビル Vol.1』『キル・ビル Vol.2』 7. 「スラッシャー・ムービーは正統派さ……」 『グラインドハウス』 8. 「とにかく奴をぶっ殺しちまえ」 『イングロリアス・バスターズ』 9.「命は安く、クソみたいに扱われ、 バッファロー・ニッケル(5セント)の価値しかない」 『ジャンゴ 繋がれざる者』 10. 「まるで一度も時代映画を作ったことが ないような気分にさせられるよ」 『ヘイトフル・エイト』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
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ギレルモ・デル・トロ モンスターと結ばれた男
¥3,300
著者:イアン・ネイサン 訳者:阿部清美 発行元:フィルムアート社 240ページ 210mm × 183mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** モンスターや魔術を偏愛した幼少期、デル・トロはH・P・ラヴクラフトの小説やルイス・ブニュエルの映画、『ウルトラマン』などの日本の作品に胸をときめかせながら成長した。弱冠23歳にしてアルフレッド・ヒッチコックについての大著を出版。長編監督作『クロノス』で華々しくデビューした後、『パンズ・ラビリンス』『パシフィック・リム』『シェイプ・オブ・ウォーター』などでの成功を経て、現代を代表する映画作家の一人となる。 本書では、彼の生い立ちから現在に至るまでの軌跡を網羅的に紹介。長編監督作全ての制作背景やテーマ、俳優やスタッフとの協働の様子がまとめられており、デル・トロ本人の発言から影響を受けた作品や制作秘話も楽しむことができる。資料に基づいた考察は、デル・トロのコアなファンに新しい発見をもたらすだけでなく、これから作品に親しむ人にも入門書として楽しめる内容になっている。 膨大な知識量を誇り、尽きることのない情熱を燃やし続けるこのメキシコ生まれの映画監督は、魔術師でありオタクという他に類を見ない存在だ 。ホラー、おとぎ話、SF、ゴシック・ロマンス、スーパーヒーロー、ストップモーションアニメーション、フィルムノワールといったジャンルを縦横無尽に駆け巡り、独創的な世界を作り上げていくデル・トロ。本書によって、並外れた想像力の扉が日本の読者に向けて開かれる。 ★豊富なスチール写真に加え、メイキングカットやオフショット、さらには影響を与えた諸作品の資料(スチール、本国のポスター)をフルカラーで多数掲載。 ★映画監督としてだけではなく、小説家、プロデューサーとしての側面についても解説。 ★映画化を夢見続ける『フランケンシュタイン』、撮影までたどり着けなかった『狂気の山脈にて』など多数の未完プロジェクトを詳細に解説。 ★盟友アルフォンソ・キュアロン 、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥとの共同作業について詳述。 【目次】 イントロダクション 1. 昔々、メキシコで 幼少期と『クロノス』(1993) 2. トンネルビジョン 『ミミック』(1997) 3. 未完の仕事 『デビルズ・バックボーン』(2001) 4. 血の滾り 『ブレイド2』(2002) 5. ビッグ・レッド 『ヘルボーイ』(2004)&『ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー』(2008) 6. 通過儀礼 『パンズ・ラビリンス』(2006) 7. ハイ・コンセプト 『パシフィック・リム』(2013) 8. フリークハウス 『クリムゾン・ピーク』(2015) 9. ラブ・アクアティック 『シェイプ・オブ・ウォーター』(2017) 10. 夢を紡ぐ者 『ナイトメア・アリー』(2021)&『ギレルモ・デル・トロのピノッキオ』(2022)
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ウェス・アンダーソン 旅する優雅な空想家
¥3,300
著者:イアン・ネイサン 訳者:島内哲朗 発行元:フィルムアート社 230ページ 210mm × 183mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 長編デビュー作『アンソニーのハッピー・モーテル』から『フレンチ・ディスパッチ』まで、素晴らしくも困惑に満ち、個性的かつ一点の汚れもないような10本の映画たちを監督したウェス・アンダーソン 。監督作品のその優れた作家性のみならず、ファッション、音楽、美術、など彼の作品をとりまくディテールは多くの人を魅了する。 本書では、長編監督作はもちろん、『ホテル・シュヴァリエ』『カステロ・カヴァルカンティ』といった短編全作をカバーし、さらには監督が影響を受けた人物や映画作品、プライベートな交友関係についても紹介。あますことなくウェス・アンダーソンの「人生」を詰め込んだ1 冊となっている。 ウェス・アンダーソンの作品に絶妙な親しみやすさを与えているのは、他の誰の映画とも違うという事実に他ならない。 コーデュロイのスーツから、ABC順に整頓された本棚から、アート映画への参照から、アナグマに扮したビル・マーレイに至るまで、彼の映画は彼自身の人生の、そして人格の延長なのだ。 各作品の原点をたどり、インスピレーションの源を探り、どのような過程を経て作品が生まれているのか。多くの美しい場面写真やオフショットとともに、その知られざる神秘を紐解いていく。 【目次】 イントロダクション 1. 『アンソニーのハッピー・モーテル』(1996) 2. 『天才マックスの世界』(1998) 3. 『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』(2001) 4. 『ライフ・アクアティック』(2004) 5. 『ダージリン急行』(2007) 6. 『ファンタスティック Mr.FOX』(2009) 7. 『ムーンライズ・キングダム』(2012) 8. 『グランド・ブダペスト・ホテル』(2014) 9. 『犬ヶ島』(2018) 10. 『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』(2021)
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ナウシカ考 風の谷の黙示録
¥2,420
SOLD OUT
著者:赤坂憲雄 発行元:岩波書店 374ページ 194mm × 135mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 一九八二年から雑誌『アニメージュ』に連載され、映画版の制作を挟み九四年に完結した、宮崎駿の長編マンガ『風の谷のナウシカ』。 この作品の可能性の種子は、時代の喘ぎのなか、いま、芽生えと育ちの季節を迎えようとしているのかもしれない――。多くの人に愛読されてきたこのマンガを、二十余年の考察のもと、一篇の思想の書として徹底的に読み解く。 【目次】 はじめに 第一章 西域幻想 1 秘められた原点 アニメとマンガのあいだ はじまりの風景から 宮崎駿の種子をもとめて 2 神人の土地へ 小さな谷の王国 旅立ちのときに 奴隷とはなにか,という問いへ 第二章 風の谷 1 風の一族 部族社会としての風の谷 腐海のほとりに暮らす 風車とメーヴェのある風景 2 蟲愛ずる姫 背負う者の哀しみとともに ギリシャ神話のなかの原像 血にまみれた航海者との出会い 3 子守り歌 孤児たちの物語の群れ あらかじめ壊れた母と子の物語 擬態としての母を演じる 4 不思議な力 物語られる少女の肖像 境界にたたずむ人 王蟲の心を覗くな,という 第三章 腐 海 1 森の人 水と火と調和にかけて 火を捨てて,腐海へ 世界を亡ぼした火とともに 2 蟲使い たがいに影として森に生きる 武器商人から穢れの民へ 森が生まれるはじまりの朝に 3 青き衣の者 ふたつの歴史の切断があった 邪教と予言が顕われるとき 犠牲,または自己犠牲について 4 黒い森 腐海の謎を読みほどくために 第三の自然としての腐海 喰う/喰われる,その果てに 第四章 黙示録 1 年代記 年代記と語りと声と いくつかの歴史語りが交叉する 文字による専制が産み落とした偽王たち 2 生命をあやつる技術 悪魔の技の封印がほどかれる 帝国を支える宗教的呪力の源泉として 対話篇,シュワの庭にて 3 虚無と無垢 呪われた種族の血まみれの女 内なる森を,腐海の尽きるところへ 名づけること,巨神兵からオーマへ 4 千年王国 千年という時間を抱いて 墓所の主との言葉戦いから 物語の終わりに 終 章 宮崎駿の詩学へ おもな参考文献 あとがき
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折り返し点 1997~2008
¥2,970
著者:宮崎駿 発行元:岩波書店 518ページ 188mm × 128mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 1997年『もののけ姫』から2008年『崖の上のポニョ』まで12年にわたる、宮崎駿監督の思想の軌跡。企画書、エッセイ、インタビュー、対談、講演など、単行本未収録のものを一挙収録。この12年間の記録は時代をうつす鏡そのもの──宮崎アニメのファンならずとも必見です。 カラー口絵8ページ、監督直筆の手紙・イラストも収録。 【目次】 宮崎駿の描き下ろし スタジオジブリ年賀状 1997~2008 ■『もののけ姫』(1997) 荒ぶる神々と人間の戦い――この映画のねらい 詩『もののけ姫』『アシタカ記』『失われた民』『タタリ神』『犬神モロの君』『エボシ御前』『コダマ達』『ヤックル』『シシ神の森』 森の持つ根源的な力は人間の心の中にも生きている 『もののけ姫』の演出を語る 自然界に生きるものは,みんな同じ価値を持っている 凶暴で残忍な部分がないと野生を描くことにならない 佐藤忠男氏との対談 『もののけ姫』と中世の魅力 網野善彦氏との対談 日本のアニメーション文化について 大人の1年間にあたる子どもの5分間がある 私の一冊『たからさがし』 観客との空白を埋めたい ベルリン国際映画祭 海外の記者が宮崎駿監督に問う,『もののけ姫』への44の質問 アニメーションとアニミズム 「森」の生命思想 梅原猛・網野善彦・坂制立各氏との座談会 青春の日々をふりかえって アニメーション演出講座 東小金井村塾II開校 ひとり位は芽を出せ! 若手演出志望者に語る“演出論” 人・町・国土が元気になるために 中村良夫氏との対談 子供達が幸せな時代を持てるよう,大人は何を語るべきか 子どもにいちばん大事なもの 空のいけにえ サン=テグジュペリの飛んだ空 『もののけ姫』にやどる日本の伝統的な美意識 ロジャー・イーバート氏によるインタビュー お別れの言葉 ■『千と千尋の神隠し』(2001) 不思議の町の千尋――この映画のねらい 『千と千尋の神隠しイメージアルバム』のためのメモ 自由になれる空間 『千と千尋の神隠し』を語る 完成報告記者会見にて だいじょうぶ,あなたはちゃんとやっていける――.そう子供たちに伝えたい 「寂しい男」を受け止める心 歌手・加藤登紀子さん しんどいけれどこんなに面白い時代はない 筑紫哲也氏との対談 万物生命教の世界,再び 山折哲雄氏との対談 さあ,これからどこへ行くのか キネマ旬報ベスト・テン 読者選出日本映画監督賞 受賞者インタビュー こんな美術館にしたい 子どもたちには「想像」を超えた未来がある 子どもたちの喜ぶ姿を見るのが一番うれしい 一人ひとり,できるところから 全生園(ぜんしょうえん)の灯 映画『ダーク・ブルー』をめぐって 鈴木敏夫プロデューサーとの対談 第75回アカデミー賞長編アニメーション映画部門 受賞コメント 富士見高原はおもしろい 藤内遺跡出土品重要文化財指定記念展「甦る高原の縄文王国」講演 堀田善衞 3作品の復刊によせて 2頁でいいから描け ■『ハウルの動く城』(2004) ジブリのみなさんへ 「生まれてきてよかった」と言える映画を作りたい 第62回べネチア国際映画祭 記者懇談会にて 自分が本当に面白いと思えるかどうか 第18回東京国際映画祭 ニック・パーク監督との公開対談 ある短編映画の試み 2005年度国際交流基金賞 受賞のことば 魂にとって何が大切か 2005年度国際交流基金賞 受賞のスピーチ原稿 ロバート・ウェストール『ブラッカムの爆撃機』雑想ガイド付き本 企画書 ぼくは,ウェストールがすきだ 過酷な現実に歯向かって,勇気をもって生きる人 三鷹の森ジブリ美術館 映像展示室「土星座」オリジナル短編アニメーション『水グモもんもん』企画書 ジブリの森のえいが『水グモもんもん』ごあいさつ 『星をかった日』企画書 ジブリの森のえいが『星をかった日』ごあいさつ 『やどさがし』企画書 ジブリの森のえいが『やどさがし』ごあいさつ 『水グモもんもん』『星をかった日』『やどさがし』の上映にあたって ジブリ美術館スタッフへのあいさつ 虫の世界・樹の世界・人の世界 養老孟司氏との対談 子供の未来に責任 生半可な作品作れぬ 失われた風景の記憶 吉野源三郎著『君たちはどう生きるか』をめぐって お別れの言葉 3匹の熊の家 白蟻の塚から 前書きにかえて 「アニメーションがやるに値する仕事だ」と思わせてくれた作品『雪の女王』 ■『崖の上のポニョ』(2008) 『崖の上のポニョ』について 久石譲さんへの音楽メモ 年譜 あとがきにかえて
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ミヤザキワールド 宮崎駿の闇と光
¥3,300
著者:スーザン・ネイピア 訳者:仲達志 発行元:早川書房 432ページ 194mm × 139mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** "アニメ・クイーン"の異名をとる米タフツ大学教授が、「ルパン三世 カリオストロの城」から「風立ちぬ」まで11の長編と漫画版『風の谷のナウシカ』を徹底解剖。宮崎氏本人とジブリ関係者への取材も踏まえ、魅力の源泉に迫る。日本版オリジナル序文を収録。 【目次】 日本の読者へ―――ミヤザキワールドの闇と光 序章 ミヤザキワールドを探して 第1章 壊れた世界 第2章 アニメ作家のつくり方 第3章 絵を動かす歓び 第4章 上昇と下降『ルパン三世 カリオストロの城』 第5章 『風の谷のナウシカ』と「女性原理」 第6章 大空の孤児たち『天空の城ラピュタ』 第7章 魔法の森の傘 『となりのトトロ』に見る国と個人のトラウマ克服への道 第8章 魔女と都市 『魔女の宅急便』における時間、空間、ジェンダー 第9章 カサブランカに舞い降りる『紅の豚』 第10章 救世主から巫女へ 「闇のなかのまたたく光」を求める漫画版『風の谷のナウシカ』 第11章 他者の顔 『もののけ姫』の横断される境界 第12章 『千と千尋の神隠し』の私的な世界の終わり 第13章 城と呪いと共同体『ハウルの動く城』 第14章 不思議で貴い宝 『崖の上のポニョ』の無垢な者たちが招く世界の終わり 第15章 「恐ろしい風」『風立ちぬ』 第16章 結び 謝辞 訳者あとがき 参考文献 原注 索引
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ゴジラ 全怪獣大図鑑
¥1,650
編者:講談社 発行元:講談社 372ページ 文庫判 148mm × 105mm *********************** 出版社紹介文より *********************** 2021年7月に、ハリウッド版最新作映画「ゴジラvsコング」が、いよいよ公開される。 1954年の誕生以来、スクリーン上で数々の激闘を繰り広げて来たゴジラの 全ての戦いの歴史がわかる、完全版大図鑑が登場! 第一作からのゴジラ全バリエーションおよび モスラ、キングギドラ、ラドン、メカゴジラ他の、すべてのライバル怪獣が集結! さらに、戦いを盛り上げるスーパーメカの数々、 ゴジラ作品以外にも登場する、怪獣・怪生物・異星人なども収録。
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総集編 映画になった戦慄の実話(鉄人文庫)
¥999
SOLD OUT
編著者:鉄人ノンフィクション編集部 発行元:鉄人社 543ページ 文庫判 148mm × 105mm *********************** 出版社紹介文より *********************** <主な収録作品> 「エクソシスト」「エレファント」「ルーム」「ゴーン・ガール」「トガニ 幼き瞳の告発」「コンプライアンス/服従の心理」「フォックスキャッチャー」「モンスター」「チェイサー」「冷たい熱帯魚」「チェンジリング」「ミシシッピー・バーニング」「ボーイズ・ドント・クライ」「殺人の追憶」「狼たちの午後」「シルミド」「シンドラーのリスト」etc 全100タイトル!
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映画を追え
¥2,640
著者:山根貞男 発行元:草思社 296ページ 193mm × 135mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 戦前の日本映画のフィルムは一説によると一割ぐらいしか残っていないという。映画は一時の消費娯楽とされ、見終わったら廃棄されてきたからだ。全国津々浦々の場末の映画館まで上映が終わると、一様にジャンクされてきた(文字通り刻んでつぶされたり、別の工業資源に使われたりした)。その結果、欧米の各国に比べて、日本映画の保存率は低く名画と言われるものも残っていない。小津安二郎監督や溝口健二監督といった有名監督のサイレントの初期作品はほとんど残っていない。山中貞雄という天才監督も『人情紙風船』『丹下左膳 百万両の壺』『河内山宗俊』の三本しか残っておらず、『抱寝の長脇差』ほか名作は名前のみ知るばかりだ。 こうした映画収集や保存は国立フィルムセンター(現在はフィルムアーカイブ)が担ってきたが、それ以上に見逃せないのは古フィルムの収集家、言い換えると一種の「オタクたち」、コレクターの存在だ。 本書は1988年に『突貫小僧』という小津監督作品が著者の知人のコレクターの手により発掘されてからの30年にわたるコレクターたちとのつきあいや古い映画発掘にかかわった体験記である。『突貫小僧』は1929年度作の15分ぐらいのサイレント喜劇で、九・五ミリのパテベビーという、子供向けのおもちゃフィルムとして古道具屋経由で残っていた。小津の初期のサイレント作品はほとんど残っていないだけにこれは貴重な資料である。著者は修復された『突貫小僧』の上映会を1990年に行って以降、関西の「神戸映画資料館」の安井喜雄さんなどと連絡を取りながら、多くのコレクターを訪ねて彼らの人となりやマニアぶりを取材して歩いた。コレクターたちはみな個性的で独自の映画愛にあふれていた。とくに圧巻は第五章で語られる「生駒の怪人」安部善重さんで、生駒近くの廃駅のホームに住んで膨大なフィルムを持っていると噂されるコレクターである。ここに何年も蓮実重彦氏なども巻き込んで交渉に通い、最後には安部さんの死によって「幻のコレクション」は幻のままに消えた話などは怪談話めいた面白さである。第六章はロシアまで行って、旧満洲国から接収されたフィルムの調査に携わる。 著者はフィルムがどのように残ってきたかを多様な面から探っている。閉鎖された映画館の倉庫、旧家の土蔵、がらくた市の古道具の中に、あるいはマニア間の秘密の情報ルートを通じて、失われたと思われていた「幻の映画」が発見されることがある。今もそれはどこかに眠っているとも言える。古い映画の保存・収集について別の面から光を当てた興味深い読み物である。 【目次】 序章 第一章 民間最大のフィルムアーカイブ 第二章 神出鬼没のフィルムコレクター 第三章 フィルムコレクター歴訪 第四章 映画はさまざまに蘇る 第五章 生駒山麓の伝説のフィルムコレクター 第六章 ロシアへの旅 終章
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映画と旅する365日
¥2,200
SOLD OUT
監修:Filmarks(フィルマークス) 発行元:パイインターナショナル 384ページ フルカラー 210mm × 148mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 映画好き必見。あなたの人生の1本を見つけてみてください。 春は出会いと別れを描いた作品、夏は美しい海やヴィヴィッドカラーの風景など、365日それぞれの日に合わせた映画とその舞台となった風景を収録。 国内最大級の映画レビューサービス“Filmarks(フィルマークス)”が選定した、とっておきの作品が勢揃いです。
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反=恋愛映画論 『花束みたいな恋をした』からホン・サンスまで
¥2,640
著者:佐々木敦/児玉美月 発行元:Pヴァイン 272ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 無声映画時代の名作から最新のヒット作まで、恋愛/映画の苦手な二人が縦横に語りあう、一風変わった恋愛映画論! 無声映画の時代から現在にいたるまで、数知れず制作されてきた恋愛映画。 そこに描かれる恋愛像はさまざまな形で時代が反映されてきました。 理想とされる恋愛観とそれに対するカウンター。ジェンダーにまつわる多様性と当事者性――無声映画時代の名作から最新のヒット作まで、ジャンルを横断して活動する「思考家」と気鋭の「映画執筆家」が縦横に語り合う、新時代の恋愛映画ガイドが登場! 【目次】 反=恋愛映画宣言(佐々木敦) 「映画の恋」と「映画への恋」(児玉美月) 第一章 リアリティと作為性――二〇一〇年代の日本映画 花束みたいな恋をした/寝ても覚めても/愛がなんだ/本気のしるし/宮本から君へ/きみの鳥はうたえる/そこのみにて光輝く/彼女がその名を知らない鳥たち/溺れるナイフ/永い言い訳 第二章 多様化する恋愛像――二〇一〇年代の外国映画 キャロル/ハーフ・オブ・イット/はちどり/マリッジ・ストーリー/テイク・ディス・ワルツ/ロブスター/ラブストーリーズ/君の名前で僕を呼んで/ブルーバレンタイン/お嬢さん/ムーンライト 第三章 恋愛映画の巨匠?――ホン・サンス 逃げた女/それから/あなた自身とあなたのこと/川沿いのホテル/カンウォンドのチカラ/次の朝は他人 第四章 クリシェとそれを超えるもの――キラキラ青春映画 君の膵臓をたべたい/四月は君の嘘/恋と嘘/好きっていいなよ。/今日、恋をはじめます/オオカミ少女と黒王子/orange-オレンジ-/殺さない彼と死なない彼女/私がモテてどうすんだ/かぐや様は告らせたい 第五章 肉体と精神/リアルとフィクション――ドロドロ性愛映画 (秘)色情めす市場/愛のコリーダ/火口のふたり/愛の渦/性の劇薬/ニンフォマニアック/トーク・トゥ・ハー/倦怠/ラブバトル/アイズ ワイド シャット 第六章 「恋愛/映画」に惹かれるもの――オールタイム・ベスト恋愛映画・日本編 乱れ雲/悶絶!!どんでん返し/ドレミファ娘の血は騒ぐ/トカレフ/あなたがすきです、だいすきです/2/デュオ/unloved/ともしび/ある優しき殺人者の記録/れいこいるか/カルメン純情す/美しさと哀しみと/風たちの午後/戦場のメリークリスマス/undo/渚のシンドバット/贅沢な骨/blue/Dolls/NANA 第七章 「恋愛/映画」に惹かれるもの――オールタイム・ベスト恋愛映画・海外編 天国は待ってくれる/忘れじの面影/心のともしび/突然炎のごとく/白夜/ママと娼婦/カルメンという名の女/牯嶺街少年殺人事件/トロピカル・マラディ/アンナと過ごした4日間/都会の女/13回の新月のある年に/ポンヌフの恋人/ブエノスアイレス/ピアニスト/ドリーマーズ/恍惚/スプリング・フィーバー/詩人の恋/燃ゆる女の肖像 第八章 恋愛映画の現在――二〇二二年の新作 アネット/イントロダクション/あなたの顔の前に/チェリまほ THE MOVIE 30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい/愛なのに/猫は逃げた/TITANE チタン/リコリス・ピザ 恋愛映画崩壊前夜(児玉美月) 恋愛映画から遠く離れて(佐々木敦)
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ホラーの哲学 フィクションと感情をめぐるパラドックス
¥3,520
SOLD OUT
著者:ノエル・キャロル 訳者:高田敦史 発行元:フィルムアート社 500ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 分析美学の第一人者であり、映画・大衆芸術(マス・アート)研究の分野でも活躍するノエル・キャロルによる、ホラーの哲学の初めての体系的著作。 『フランケンシュタイン』『ジキル博士とハイド氏』『ドラキュラ』『エクソシスト』『オーメン』『エイリアン』、さらにはH・P・ラヴクラフト、スティーヴン・キング、クライヴ・バーカー、シャーリイ・ジャクスンなど…… 本書では、古典的名作から現代のヒット作品、さらには無名のB級作品まで、膨大な作品群を縦横無尽に取り上げながら、ホラーとは何か、その本質や定義、物語構造とプロット分析、ホラーの魅力、さらにはホラーモンスターの作り方についてなどを論じる。 そして、哲学的な観点から、存在しないとわかっているものをなぜ怖がってしまうのか(フィクションのパラドックス)、また、恐怖を与えるホラー作品をなぜわざわざ求めるのか(ホラーのパラドックス)について考察する。 吸血鬼、ゾンビ、人狼、悪魔憑きの子ども、人造人間、スペースモンスター、幽霊、その他の名もなき怪物たちが、なぜわたしたちの心を摑んで離さないのか。 フィクションの哲学、感情の哲学、ポピュラーカルチャー批評を駆使して、その不思議と魅力の解明に挑む! 【目次】 謝辞 序 本書が置かれた文脈/ホラージャンル摘要/ホラーの哲学とは? 第1章 ホラーの本質 ホラーの定義 まえおき 感情の構造について アートホラーを定義する アートホラーの定義に対するさらなる反論と反例 幻想の生物学とホラーイメージの構造 要約と結論 第2章 形而上学とホラー、あるいはフィクションとの関わり フィクションを怖がる──そのパラドックスとその解決 フィクション錯覚説 フィクション反応のフリ説 フィクションへの感情反応の思考説 要約 キャラクター同一化は必要か 第3章 ホラーのプロット ホラープロットのいくつかの特徴 複合的発見型プロット バリエーション 越境者型プロットおよびその他の組み合わせ 典型的ホラー物語が与えるもの ホラーとサスペンス 疑問による物語法/サスペンスの構造 幻想 第4章 なぜホラーを求めるのか? ホラーのパラドックス 宇宙的畏怖、宗教的経験、ホラー ホラーの精神分析 ホラーの魅力の一般理論と普遍理論 ホラーとイデオロギー ホラーの現在 訳者解説
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戦争がもたらすものを撮る
¥2,530
SOLD OUT
著者:堀ノ内雅一/五十嵐匠 発行元:泉町書房 320ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** コロナ禍による1年8カ月の中断を乗り越えて完成した奇跡の映画『島守の塔』。監督・スタッフ、萩原聖人・村上淳・吉岡里帆らのキャストが「命どぅ宝」(命こそ宝)を伝えたいと困難に挑んだ製作ドキュメント。貴重な製作過程を五十嵐匠監督のロングインタビューを中心に記す。 映画『島守の塔』はウクライナ危機で世界が緊迫する2022年夏から秋に公開される。第二次世界大戦末期に、兵庫県出身の島田叡と栃木県出身の警察部長・荒井退造といった本土から派遣され、戦火に散った二人の官僚と沖縄県民の姿を描き、命の大切さを訴える映画。 またこの本は、厳しい日本映画界で30年以上、自分の企画でお金を集めて映画を作り続けてきた監督・五十嵐匠の物語でもある。室田日出男を起用した劇場デビュー作『津軽』から『島守の塔』までの制作秘話を満載。映画人、支援者たちが、平和と映画にかける思いを語る。監督・五十嵐匠の軌跡を立教大学時代からの盟友であるライターの堀ノ内雅一がインタビューした。 日本の映画制作の現場で奮闘してきた一映画監督の姿をとおして、日本のコンテンツ作りのあり方にも一石を投じる書です。 登場作品 『津軽』『ナンミン・ロード』『兼高かおる世界の旅』『SAWADA』『地雷を踏んだらサヨウナラ』『天国までの百マイル』『みすゞ』『HAZAN』『十字架』『二宮金次郎』『島守の塔』ほか 【目次】 序章 映画『島守の塔』「1年8カ月の撮影中断を前に」 第1章『島守の塔』戦争がもたらすものを撮る① 撮影中断の経緯と「命どぅ宝」 第2章「生い立ち」混沌を愛する少年だった 第3章『津軽』『ナンミン・ロード』 「30歳手前で必ず劇場用映画を撮るんだ」 第4章『SAWADA』『地雷を踏んだらサヨウナラ』 戦争と向き合う 第5章 映画監督では食えない 第6章『島守の塔』戦争がもたらすものを撮る② 「瀕死の映画をみんなで救いあげる」 第7章『天国までの百マイル』『みすゞ』『十字架』 『天国までの百マイル』の挫折から地方創世映画へ 第8章『二宮金次郎』 見えてきた新しい映画のかたち 第9章『島守の塔』戦争がもたらすものを撮る③ 「生きろ! 生きてくれ! 生きて家に帰るんや!」 終章「自分の中の戦争への思いが『島守の塔』へ集約された」 コラム 木村泰文(ダイワ運輸代表取締役)、綱川仁士(下野新聞社営業局ビジネス開発室室長)、比企洋子(宇都宮駅前比企クリニック常務理事)など
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ジョン・ウォーターズの悪趣味映画作法
¥3,080
SOLD OUT
著者:ジョン・ウォーターズ 訳者:柳下 毅一郎 発行元:青土社 361ページ 190mm135mm ハードカバー ************************ 出版社紹介文より ************************ 伝説のカルト映画『 ピンク・フラミンゴ』 で俗悪と不潔の限りを尽くし、 不世出の倒錯女王(ドラッグ・クィーン)ディヴァインを世に知らしめた「 悪趣味の帝王」 が、 みずからの生い立ちを語り、「美味しい悪趣味」 の作り方を指南する、究極のレシピ本。 【目次】 まえがき 1 世界一不潔な人々 2 暴力が好きなわけ 3 ぼったくりどん百姓 4 ボルチモア 世界のヘア・スタイルの首都 5 フィメール・トラブル 6 裁判のすべて 7 キャスティング 8 世界一の美女 9 デスペレート・リビング 10 イディス・マッセイ、エッグ・レディ 11 二大巨匠 ラス・メイヤー/ハーシェル・ゴードン・ルイス 12 有名、みたいな 13 親の顔が見たい フィルモグラフィ 訳者あとがき 新装版への訳者あとがき 映画題名索引
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人間から遠く離れて ── ザック・スナイダーと21世紀映画の旅
¥2,530
著者:佐々木友輔/noirse 発行元:トポフィル 384ページ 193mm × 135mm ハードカバー ************************ 出版社紹介文より ************************ 『300〈スリーハンドレッド〉』『ウォッチメン』『エンジェル ウォーズ』『バットマンvsスーパーマン』、そして来るべき『ジャスティス・リーグ』へ──。 アメコミ映画やヒーロー映画の問題作を次々に発表し、賛否両論を巻き起こしてきた異形の映画監督、ザック・スナイダー。本書は、彼のフィルモグラフィーを丹念に追った世界初の作家評論本であると共に、マイケル・ベイやジョス・ウェドン、M・ナイト・シャマランやトム・クルーズなど、同時代のプレイヤーたちの試行を縦横無尽に論じていく。 現代の「神話」を語らんとするスナイダーの聖性・宗教性、テクノロジーによる「生」の拡張と分裂、CGと実写の混淆「以後」の映画の美学と倫理といった観点から、いまだ汲み尽くされていないハリウッド映画のポテンシャルを解き放つ、21世紀の映画批評。 【目次】 はじめに──旅の手引き(noirse) 第Ⅰ部 ザック・スナイダー論 1 聖なる映画作家 スーパーマン の実在を信じる男(佐々木友輔) デジタル時代のジャンヌ・ダルク――スーパーマン を巡る映画史(noirse) 2 機械仕掛けの生 速度の映画について──マン・オブ・スティールに触れる(佐々木友輔) ゲームの国のアリス――ゲーム映画試論、または『エンジェル ウォーズ』論(noirse) 3 ザック・スナイダー作品解説 人間、ザック・スナイダー(佐々木友輔) スローモーション・オブ・ザ・デッド──『ドーン・オブ・ザ・デッド』(noirse) 筋肉はサヴァイブする──『300〈スリーハンドレッド〉』(noirse) 発光体について──『ウォッチメン』(noirse) フォースは砂嚢に宿る──『ガフールの伝説』(佐々木友輔) 千の顔を持つ英雄──『エンジェル ウォーズ』(佐々木友輔) 否認する男たち──『マン・オブ・スティール』(noirse) アルテミシアの光と影──『300〈スリーハンドレッド〉~帝国の進撃~』(佐々木友輔) ニューメディア・リアリズムの誕生──『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』(佐々木友輔) 第Ⅱ部 二一世紀ハリウッド映画論 4 異世界旅行の先導者たち 復路の旅──現代映画のための物語(佐々木友輔) ポリフォニック・シネマの方へ(noirse) 終わりに──マルチブートの生存学(佐々木友輔)
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映画術 その演出はなぜ心をつかむのか
¥2,530
SOLD OUT
著者:塩田 明彦 発行元:イースト・プレス 255ページ 193mm × 135mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 視線、表情、声、動きはここまで計算されていた! 観る者を魅了する人物は、どのように作られるのか? 映画監督の著者が、偏愛するさまざまなシーンを取り上げながら、心をつかむ<演技と演出>の核心に迫る連続講義。 【目次】 第一回 動線 第二回 顔 第三回 視線と表情 第四回 動き 第五回 古典ハリウッド映画 第六回 音楽 第七回 ジョン・カサヴェテスと神代辰巳 あとがき
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映画でみる 移民/難民/レイシズム
¥2,750
SOLD OUT
著者:中村 一成 発行元:影書房 318ページ 188mm × 128mm ソフトカバー ~出版社紹介文より~ 世界に何度絶望しても、映画は「もうひとつの世界」を夢見ることをやめない。この希望なき世界を変える力を! 戦争、虐殺、差別、貧困・格差、植民地主義……直面する現実を前に、「ありえたかもしれない世界」を表現することに奮闘し続ける映画人たちがいる。 タウフィーク・サーレフ、マイケル・ウィンターボトム、フィリップ・リオレ、アキ・カウリスマキ、ニール・ブロムカンプ、トミー・リー・ジョーンズ、ケン・ローチ、ファティ・アキン、ロベルト・ベニーニ、ジル・パケ=ブレネール、ローズ・ボッシュ、ラデュ・ミヘイレアニュ、ラルフ・ネルソン、アーサー・ペン、リチャード・フライシャー、ジェローム・オスト、ヤミナ・ベンギギ、マチュー・カソビッツ……。 日本社会の課題をも照射する映画評論集。世界を変える映画20本。 【目次】 第1章 難民とは何か 1.『太陽の男たち』―人権の彼岸を生きる者たち 2.『イン・ディス・ワールド』―「異郷の死」から紡がれた物語 3.『君を想って海をゆく』 『ル・アーヴルの靴みがき』―歓待の精神 4.『第9地区』―人間、この非人間的なるもの 第2章 越境する民 1.『メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬』―歴史を逆なでする旅路 2.『ブレッド&ローズ』―バラを求めて~「不法移民」たちの闘い 3.『この自由な世界で』―この「恥」なき世界で 4.『そして、私たちは愛に帰る』―国境と世代をまたぐ「死と再生」の物語 第3章 ホロコーストからナクバへ 1.『ライフ・イズ・ビューティフル』―それでもこの世界にYESという 2.『サラの鍵』 『黄色い星の子供たち』―「加害の歴史」を記憶に刻む 3.『約束の旅路』―生きて、何に「なる」のか? 第4章 「血と暴力の国」から 1.『ソルジャー・ブルー』―「アメリカ」という原罪 2.『小さな巨人』―Tall Tale(ホラ話)が描く西部開拓史の真実 3.『マンディンゴ』―もうひとつの「風と共に去りぬ」 第5章 「人権の祖国」で 1.『スカーフ論争 隠れたレイシズム』―「同化」と「排除」 2.『移民の記憶 マグレブの遺産』―「根こぎ」と「寄る辺なさ」 3.『憎しみ』―〝郊外〟の反乱 最終章 『11'09"01 セプテンバー11』―「他者の痛み」への共感 * あとがき
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アニエス・ヴァルダ 愛と記憶のシネアスト (ドキュメンタリー叢書#03)
¥2,200
編者:若林良 吉田悠樹彦 金子遊 発行元:neoneo編集室 196ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 日本では初となる、映画作家アニエス・ヴァルダの全貌に迫った論集。 娘であり、晩年のヴァルダの展覧会のプロデュースなどにあたった娘ロザリーへのインタビューをはじめ、『幸福』『歌う女・歌わない女』『冬の旅』などの代表作品、夫ジャック・ドゥミとの関係、ヌーヴェル・ヴァーグの諸作家との比較、写真やインスタレーション作品などに迫った論考や作品ガイドを収録する。 【目次】 《インタビュー》 ロザリー・ヴァルダ(アニエス・ヴァルダの長女)インタビュー アニエス・ヴァルダは愛情深く好奇心旺盛、同時に要求が厳しい母親でした 魚住桜子 《論考》 大寺眞輔 アニエスからあなたへ 原田麻衣 アニエス・ヴァルダの「エッセー」 松房子 持続する瞬間 アニエス・ヴァルダと写真 千葉文夫 アニエス・Vによるジャック・ドゥミ 東志保 現実の世界に住まうこと 『冬の旅』における周縁性へのまなざし 児玉美月 やわらかな革命者が『歌う女・歌わない女』で奏でる音色 吉田悠樹彦 記憶・文化史・映像メディア 『ダゲール街の人びと』『顔たちところどころ』を中心に 金子遊 カリフォルニアのアニエス・V 若林良 虚構と自然のはざまで 『幸福』に見るアニエス・ヴァルダの視線 菊井崇史 映画の渚、まなざしの記述 《作品ガイド》 『5時から7時までのクレオ』『幸福』『落穂拾い』……アニエス・ヴァルダ作品ガイド 若林良、大内啓輔、上條葉月、柴垣萌子、井上二郎
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フランシス・フォード・コッポラ、映画を語る
¥2,310
著者:フランシス・フォード・コッポラ 訳者:南波克行 発行元:フィルムアート社 236ページ 188mm × 128mm ソフトカバー ~出版社紹介文より~ 現代アメリカ映画における最大の巨匠の一人フランシス・フォード・コッポラが、ついにそのベールを脱ぐ! コッポラ最後のプロジェクトと言われている「ライブ・シネマ」を通して、自身の半生、映像制作について、そして映画の未来に向けた言葉が収められた、初の映画論! 『地獄の黙示録』『ゴッドファーザー』の巨匠は、映画のデジタル時代にいったい何を模索しているのか? コッポラ最後のプロジェクトと喧伝される、未だ謎に包まれた「ライブ・シネマ」についての構想を通して、幼年時代における映画/テレビとの出会いから最先端技術との格闘に至るまで、コッポラ自身の私的な映像史をめぐる決定的な一冊。 「ライブ・シネマ」は、「映画/テレビ/演劇が混在し合ったもの」としての今日の映画の新たな可能性を押し広げようとするプロジェクト。現代を代表する巨匠が若者たちと共同で新たな方法を模索していることで話題になっています。 自身の生い立ちや、これまでの映画との向き合い方、そして映像制作における実践について語る本書は、20世紀アメリカにおける巨匠の人生を総括する一冊として、世代を越えて語り継がれるであろうバイブルです。 【目次】 はじめに 私自身について 第1章 ワークショップの概念(コンセプト) 第2章 オペラ、映画、テレビ小史 第3章 俳優たち、演技、リハーサル 第4章 ライブ・シネマの機材 第5章 セットとロケーション 第6章 来るべき恥辱−ウィスコンシン州マディソン 第7章 『ワン・フロム・ザ・ハート』の教訓 第8章 『リップ・ヴァン・ウィンクル』 第9章 ライブ・シネマのリアリズム 第10章 ライブ・シネマへの試行錯誤 第11章 残された課題 第12章 ライブ・シネマにおけるハプニング 第13章 そして、映画の未来 おわりに