-
『忘れられた日本人』をひらく 宮本常一と「世間」のデモクラシー
¥1,760
著者:畑中章宏 発行元:黒鳥社 208ページ 173mm × 105mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 不世出の民俗学者・宮本常一の主著のひとつであり、今なお愛され読み継がれる『忘れられた日本人』。そこに描かれた日本人の姿を、ノスタルジアや復古主義に陥ることなく、グローバリズムとナショナリズムとが錯綜する21世紀の世界のなかにいかに価値づけ、その可能性をひらくことができるのか。民俗学者・畑中章宏と編集者・若林恵が、「忘れられた日本人」の新たな姿をさがす、寄り道だらけの対話篇。
-
野生のしっそう
¥2,640
著者:猪瀬浩平 発行元:ミシマ社 304ページ ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 知的障害があり自閉症者でもあるが、さまざまな鋭さをもった兄。障害がないとされているが、さまざまないびつさをもった弟(著者)。世間には、この兄と弟を切断する「ものの見方」があたりまえに存在する。 しかし、その分断をすり抜けてしまうある出来事が起こった。 2021年3月、緊急事態宣言の下、兄は突然しっそうする―― どこへ向かったのか? なぜしっそうしたのか? その道筋を辿りながら見えてきたのは、兄の「たたかわない」術だった。 外なる他者、遠くの他者を扱ってきた文化人類学に、あらたな道を拓く実践の書! 「障害とともにある人類学」から始まり、「内なる他者」を対象とした人類学へと展開する、あたらしい学問のあり方。 【目次】 はじめに しっそうのまえに 第一章 沈黙と声 たたかわないこと、しっそうすること/三月下旬 午前二時半に走り出す/カタリナの構え/黙禱と叫び 1/黙禱と叫び 2 第二章 蜜柑のはしり ズレと折り合い/いくつかの死と/いくつもの死と/対面とリモート/夏みかんのしっそう/贈与のレッスン 第三章 世界を攪乱する、世界を構築する ボランティアのはじまり/満月とブルーインパルス、あるいはわたしたちのマツリについて/路線図の攪乱 1/路線図の攪乱 2/トレイン、トレイン 第四章 急ぎすぎた抱擁 父とヤギさん/眠る父/転倒の先/失踪/疾走/旋回としっそう/燕(つばくら)の神話 最終章 春と修羅 むすびとして うさぎのように広い草原を
-
水木しげるの遠野物語
¥1,485
SOLD OUT
著者:水木しげる 原作:柳田國男 発行元:小学館 264ページ 210mm × 148mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 妖怪コミックの聖典誕生。遠野物語を水木氏が漫画化! ザシキワラシ、河童、鬼……岩手県遠野市の厳しい自然の中で、人々の想像力が生み出した妖怪たちが、今動き始める! 柳田國男氏の名著『遠野物語』は、100年前のベストセラーにして日本民俗学の原点ともなった名著です。これを水木しげる氏がコミック化。格調高い文語体で書かれた原書の魅力を、水木氏ならではの想像力・描写力で完全にビジュアル化し、新たな魅力を作りあげています。ザワザワと心騒ぐ、日本の風土から生まれた怪異の世界。さらに『遠野物語』と『水木しげるの遠野物語』、百年を隔てたこのふたつの本を生み出す母胎・揺籃となった遠野地方の、現在まで残る豊穣な風土をレポートするコラム「2010年遠野の風景」も併録。
-
菅江真澄 図絵の旅(角川ソフィア文庫)
¥1,650
SOLD OUT
著者:菅江真澄 編・解説:石井正己 発行元:KADOKAWA 352ページ 文庫判 148mm × 105mm *********************** 出版社紹介文より *********************** 祭り、信仰、大自然。200年前の日本を描いた貴重なカラー図絵112点 江戸時代、菅江真澄という漂泊の旅人がいた。北東北や南北海道をくまなく歩き、好奇心のおもむくままに筆をとる。男鹿半島、八郎潟、白神山地の絶景。恐山、おしらさま、なまはげ、避疫神の信仰。火山、瀑布、奇岩がおりなす大地の風景。雪国の生業、海の幸と山の幸から、アイヌの暮らしや縄文土器まで――。森羅万象を描いた貴重な図絵112点をフルカラーで収録。民俗学、文化遺産、ジオパークの先駆けになった旅人の眼差しに迫る。 【目次】 I 信濃・南部・蝦夷地の旅 II 下北・津軽の旅 III 秋田の旅(1) IV 秋田の旅(2) V 地誌の旅 VI 図絵の旅(1) VII 図絵の旅(2) ナチュラルヒストリーとして見る菅江真澄の図絵
-
本当にはじめての遠野物語
¥1,980
SOLD OUT
著者:富川岳 発行元:遠野出版 96ページ 210mm × 148mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 「主人公はいない。長編小説でもない。 ファンタジーでも、迷信でもない。 もう一つの世界をめぐる、本当の話。」 構想7年。河童、ザシキワラシ、天狗。 日本民俗学の夜明けを告げた歴史的名著『遠野物語』を、 かつて10ページで挫折した著者がおくる、絶対にくじけず、 楽しく深く明快に学べる、はじまりの一冊。 さぁ、めくるめく物語の世界へ!
-
心霊スポット考 現代における怪異譚の実態
¥3,300
SOLD OUT
著者:及川祥平 発行元:アーツアンドクラフツ 312ページ 193mm × 135mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 「恐るべき出来事」が呼び起こす場所と記憶の文化 「心霊スポット」という言葉が、雑誌・テレビのメディアに使用され始めたのは1990年代前半。その後、「神奈川ジェイソン村」「新潟ホワイトハウス」「八王子首なし地蔵」など、「恐るべき出来事」が語られる空間=訪れる場所としての「心霊スポット」は、インターネットの普及とともに隆盛を極めていく。本書では、「心霊スポット」という「語り」が成り立つ前史を概観し、テレビやネットで展開される実態を調査する。また、「将門塚」や「八王子城跡」など現代でも語りつがれる「心霊スポット」を検証する。 【目次】 序章 場所と怪異の民俗学 第一部 心霊スポット考 第一章 心霊スポットとは何か 第二章 真相としての仮構 第三章 モノと感覚 第二部 心霊スポットの諸相 第一章 将門塚のこと―将門はどう祟るのか 第二章 八王子城跡のこと―怪異の変容 第三章 おむつ塚のこと―或いはたくさんのお菊 終章―誰がための心霊スポット
-
ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと(新潮文庫)
¥935
SOLD OUT
著者:奥野克巳 発行元:新潮社 388ページ 文庫判 148mm × 105mm *********************** 出版社紹介文より *********************** ボルネオ島の森で、狩猟採集中心の暮らしを営む人々、プナン。彼らは借りたものを壊しても謝らず、礼も言わない。感謝や反省の概念がないのだ。所有感覚も希薄で、食料は皆で分け合い、子どもも実子養子の区別なく育てられる。長年フィールドワークを続ける著者は、資本主義にとらわれないプナンとの生活の中で、人間の生の可能性を思考していく――。常識をひっくり返す、刺激に満ちた一冊。
-
WORKSIGHT ワークサイト 19号
¥1,980
編者:WORKSIGHT編集部 発行元:コクヨ株式会社 販売元:学芸出版社 128ページ 224mm × 152mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** さまざまな角度から考える「声を聴くこと」 複雑化する世界をリサーチし、表象し、対話することの困難を見つめつつ、可能性を探る。人類学者達のノート論(足羽與志子/安渓遊地/大橋香奈/松村圭一郎)、哲学研究者・永井玲衣さんに教わる「人に話を聞く」5つのポイント、音楽家D・トゥープへのインタビューから、声を聞くこと・書き留めることを考えます。 【目次】 ●巻頭言 手帖の世界 山下正太郎(WORKSIGHT編集長) ●インタビュー+フォトストーリー スケートボードから世界が聴こえる 雑誌『川』の試み ●インタビュー スケートボードと都市の記述 イアン・ボーデン(『スケートボーディング、空間、都市:身体と建築』) ●インタビュー ノートなんてとれない 人類学者たちの「ノート」論 ●ルポ 津軽・書き残されたレシピ 「津軽あかつきの会」の営み ●ガイド 人の話を聴くためのプレイブック ●ブックガイド それぞれのフィールドノート ●インタビュー フィールドレコーディングの秘かな楽しみ デイヴィッド・トゥープ
-
ヌードの東アジア 風俗の近代史
¥2,530
SOLD OUT
編者:井上章一/斎藤 光 発行元:淡交社 432ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** われわれの生活はどこからやってきたのか 日本・朝鮮半島・中国。近代風俗からわかる文化の差と溝 東アジアにおける現在のライフスタイルは、近代以降、西洋の文物が地域ごとに独自に根付づく中で生み出されてきました。本書では、日本を中心に、中国や朝鮮半島の衣食住、生活風俗の近代化をヌード、ストッキング、婚礼衣装、日本映画など、意外な切り口から問い直します。現代の生活風俗に辿り着くまでの道すじ、その差異を比較することで「近代化」というワードではひとくくりにできない私たちの生活を再発見できる一冊です。 【目次】 はじめに 斎藤光 1部 身体 ヌードの東アジア 井上章一 ストッキングの戦後―「もの」をめぐる心性史の試み 西村大志 マネキン以前のこと―人体模型、呉服店、博覧会、共進会 川井ゆう 2部 装い カフェー・女給・エプロン―図像資料から読む 斎藤光 近代中国女性の婚礼衣裳における洋風化―ベールの受容を中心に 劉玲芳 モダン都市「京城」を洋傘(日傘)が歩く―朝鮮の写真絵ハガキで見る日傘を差す新女性 申昌浩 3部 空間 ダンスホールの「植民地」―日本の「西洋化」と日本をとおした「西洋化」 永井良和 変身しつつ持続するオンドル 濱田陽・李珦淑 オンドル体験と床暖房の日本 濱田陽・李珦淑 京都の長崎料理 〈しっぽく〉 三態 加藤政洋 第4 映像 「白」と「黒」の近代―写真花嫁とスピンオフしたモダニティ 嘉本伊都子 絵はがきにみる「風俗」としての洗濯 安井眞奈美 日本映画の海外進出と挫折―『羅生門』の成功の陰で 北浦寛之 映画とカフェー 木村立哉 5部 ミセラネア 井上章一的風俗史―風俗・民俗・土俗 長田俊樹 あとがき 井上章一 共同研究「近代東アジアの風俗史」について
-
津軽のイタコ
¥3,080
SOLD OUT
著者:笹森建英 発行元:錦正社 208ページ 210mm × 148mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 津軽のイタコの習俗・口寄せ・口説き・死後の世界・地獄観・音楽など、彼女たちの巫業や現状とは一体どういうものなのか?昭和54年から長きに亘り研究を行ってきた筆者が、調査体験に基づき実態を明らかにする。 【目次】 凡例 序 第一章 口寄せ はじめに 死に口(死んだ人の霊との交流) 生き口(生きている人の霊との交流) ハナコ(死んだ子供の霊との交流) 第二章 名称 はじめに 語源 菅江真澄のイタコに対する記述 第三章 歴史 はじめに 中世・近世のイタコ 明治期のイタコ・禁制 鑑札 職業に対する偏見 第四章 巫業 はじめに 霊能者としての特質 巫業内容 巫具 第五章 イタコの生活史 はじめに 生活史 仕事 第六章 加持祈祷 はじめに 人間経 男の人の体の熱が冷める経 法語 キツネ憑き 第七章 祝福・祈祷祓いの経文 はじめに 第八章 祭文 はじめに オシラ祭文 オシラ経 岩木山一代記 金比羅一代記 第九章 音・音楽 はじめに 音具 歌唱 第十章 宗教・信仰 はじめに 恐山現象 習俗としての巫業 ゴミソ、ヨリ祈祷 結 語 補 遺―口寄せの経文―(笠井キヨによる) 引用・参考文献(五十音順) あとがき
-
小さき者たちの
¥1,980
SOLD OUT
著者:松村圭一郎 発行元:ミシマ社 208ページ 178mm × 130mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 私は日本のことを、 自分たちのことを何も知らなかった。(「おわりに」より) 水俣、天草、須恵村… 故郷・熊本の暮らしの記録を初めて解く。 現代の歪みの根源を映し出す、 今を生きる人たち必読の生活誌。 世界を動かしてきたのは、 いつも、小さき者たちだった。 はたらく、まじわる、くに… 消されてしまっていた声を拾い、 紡いだ、渾身の二一編。 気鋭の人類学者の新たな代表作 本書では、私が生まれ育った九州・熊本でふつうの人びとが経験してきた歴史を掘り下げようとした。とくに私が地元でありながらも目を背けてきた水俣に関するテキストを中心に読みこみ、自分がどんな土地で生を受けたのか、学ぼうとした。そこには日本という近代国家が民の暮らしに何をもたらしてきたのか、はっきりと刻まれていた。(「はじめに」より) 【目次】 Ⅰ 水俣1 一、はたらく 二、おそれる 三、いのち 四、まじわる 五、うつろう 六、かかわる 七、うえとした Ⅱ 水俣2 八、やまい 九、こえる 一〇、うつしだす 一一、ひきうける 一二、たちすくむ Ⅲ 水俣3 一三、ねがい 一四、たりない 一五、かお 一六、あいまみえる Ⅳ 天草 一七、こえ 一八、くに Ⅴ 須恵村 一九、いのる 二〇、おとことおんな 二一、みえないもの
-
[増補新版]アーバン・トライバル・スタディーズ パーティ、クラブ文化の社会学
¥3,300
著者:上野俊哉 発行元:月曜社 448ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 「都市の部族(アーバン・トライブ)」の概念とその可能性を、つねに現場(シーン)に身を置きながら根源的に思考/記述した類書なきエスノグラフィ――100頁超の長大な「増補新版への序章」と新たなる書物への誘い「ブック・ガイド」を附した増補新版 【目次】 増補新版への序章 蝕のコスモ・ポリティクス――そしてまた野外で踊る 旧版序文 本書の読み方について 第一章 アーバン・トライブとは何か? グローバリゼーションとトライバリゼーションの往還の地平 第二章 トランス・クリティックとしての民族誌 今日のシャーマニズム トランス・クリティックとエスノグラフィ 第三章 ディオニュソス・グラフィティ ディオニュソス・グラフィティ 逃走と飛び地 群集と空間 第四章 学び逸れる野郎ども リズム/ダンス/ミメーシス 学び/まねび逸れる野郎ども 第五章 一時的自律接触領域 ニューエイジ・トラヴェラー トライバル・ウォリアーズ、あるいは「新しい野蛮人」? 接触領域(コンタクト・ゾーン)としてのパーティ 旧版あとがき いくつかのシーンとTJという立場について 増補新版あとがき パーティが終わった朝から ブック・ガイド 都市の部族(アーバン・トライブ)について継続して考えるために 謝辞
-
文化人類学の思考法
¥1,980
SOLD OUT
編者:松村 圭一郎/中川 理/石井 美保 発行元:世界思想社 224ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 「文化人類学は『これまでのあたりまえ』の外へと出ていくための『思考のギア(装備)』だ。本書はその最先端の道具が一式詰まった心強い『道具箱』だ。こんなに『使える』本は滅多にない」若林恵氏推薦。 【目次】 はじめに すべての考える人のために 序 論 世界を考える道具をつくろう (松村圭一郎・中川理・石井美保) 第I部 世界のとらえ方 1 自然と知識――環境をどうとらえるか?(中空萌) 2 技術と環境――人はどうやって世界をつくり、みず からをつくりだすのか(山崎吾郎) 3 呪術と科学――私たちは世界といかにかかわってい るのか(久保明教) 4 現実と異世界――「かもしれない」領域のフィール ドワーク(石井美保) 第II部 価値と秩序が生まれるとき 5 モノと芸術――人はなぜ美しさを感じるのか? (渡辺文) 6 贈り物と負債――経済・政治・宗教の交わるところ (松村圭一郎) 7 貨幣と信用――交換のしくみをつくりだす (深田淳太郎) 8 国家とグローバリゼーション――国家のない社会を 想像する(中川理) 9 戦争と平和――人はなぜ戦うのか(佐川徹) 第III部 あらたな共同性へ 10 子どもと大人――私たちの来し方、行く先を見つめ なおす(高田明) 11 親族と名前――関係している状態をつくるもの (髙橋絵里香) 12 ケアと共同性――個人主義を超えて (松嶋健) 13 市民社会と政治――牛もカラスもいる世界で (猪瀬浩平) 参考文献 もっと学びたい人のためのブックガイド 索 引 ○コラム 1 認識人類学の展開 分けることと名づけること (中空 萌) 2 ブルーノ・ラトゥール STSと人類学(山崎吾郎) 3 スタンレー・タンバイア 呪術・科学・宗教 (久保明教) 4 合理性論争(石井美保) 5 岡本太郎 境界線を吹き飛ばす爆発(渡辺 文) 6 マルセル・モース 贈与論のその先へ(松村圭一郎) 7 貨幣の多義性(深田淳太郎) 8 フーコー権力論と人類学(中川 理) 9 日常的暴力と日常的平和(佐川 徹) 10 生業と子育て(高田 明) 11 あらたな親族研究の潮流(髙橋絵里香) 12 民族誌、実践誌、人類学(松嶋 健) 13 デヴィッド・グレーバー アナキズムと人類学 (猪瀬浩平) *********************** 店主コメント *********************** 文化人類学は身近な調査対象を、地理的・時間的に遠く離れた対象と比較することで考察していきます。それぞれの比較対象の間に存在するのは、人類を取り巻く事象に関する多様性と普遍性を見出すヒント。そのような遠回りで奥行きのある思考法は、面白くもありとても実用的です。 ちなみに、この本の内容の一部はミシマ社さんから刊行されている『うしろめたさの人類学』『くらしのアナキズム』でさらに深掘りされています。
-
うしろめたさの人類学
¥1,870
SOLD OUT
著者:松村圭一郎 出版社:ミシマ社 192ページ 188mm × 127mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 市場、国家、社会... 断絶した世界が、「つながり」を取り戻す。 その可能性を、「構築人類学」という新たな学問手法で追求。 強固な制度のなかにスキマをつくる力は、「うしろめたさ」にある! 「批判」ではなく「再構築」をすることで、新たな時代の可能性が生まれる。 京都大学総長・山極壽一氏推薦! 世の中どこかおかしい。なんだか窮屈だ。そう感じる人は多いと思う。でも、どうしたらなにかが変わるのか、どこから手をつけたらいいのか、さっぱりわからない。国家とか、市場とか、巨大なシステムを前に、ただ立ちつくすしかないのか。(略)この本では、ぼくらの生きる世界がどうやって成り立っているのか、その見取り図を描きながら、その「もやもや」に向き合ってみようと思う。 ――「はじめに」より 【目次】 はじめに 第一章 経済――「商品」と「贈り物」を分けるもの 第二章 感情――「なに/だれ」が感じさせているのか? 第三章 関係――「社会」をつくりだす 「社会」と「世界」をつなぐもの 第四章 国家――国境で囲まれた場所と「わたし」の身体 第五章 市場――自由と独占のはざまで 第六章 援助――奇妙な贈与とそのねじれ 終 章 公平――すでに手にしているものを道具にして おわりに 「はみだし」の力 *********************** 店主コメント *********************** 「贈与」が秘める力によって生み出される「感情」。 そして、「感情」によって形成される他者との「関係」。 その「関係」の束が作り出す「社会」。 話題は「個人」と「国家」、「国家」と「市場」のつながりへと広がっていく。 私たち個人の枠にとらわれない越境的行為によって、どのような「つながり」を構築できるのか。エチオピアのフィールドワークを経験した著者が人類学的視点で考察します。
-
くらしのアナキズム
¥1,980
著者:松村圭一郎 発行元:ミシマ社 204ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 国家は何のためにあるのか?ほんとうに必要なのか? 「国家なき社会」は絶望ではない。 希望と可能性を孕んでいる。 よりよく生きるきっかけとなる、〈問い〉と〈技法〉を人類学の視点からさぐる。 本書でとりあげる「人類学者によるアナキズム論」とは… ・国家がなくても無秩序にならない方法をとる ・常識だと思い込んでいることを、本当にそうなのか? と問い直す ・身の回りの問題を自分たちで解決するには何が必要かを考える アナキズム=無政府主義という捉え方を覆す、画期的論考! この本で考える「アナキズム」は達成すべき目標ではない。むしろ、この無力で無能な国家のもとで、どのように自分たちの手で生活を立てなおし、下から「公共」をつくりなおしていくか。「くらし」と「アナキズム」を結びつけることは、その知恵を手にするための出発点だ。(「はじめに」より) 【目次】 はじめに 国家と出会う 第一章 人類学とアナキズム 第二章 生活者のアナキズム 第三章 「国家なき社会」の政治リーダー 第四章 市場(いちば)のアナキズム 第五章 アナキストの民主主義論 第六章 自立と共生のメソッド ――暮らしに政治と経済をとりもどす おわりに *********************** 店主コメント *********************** 文化人類学的な思考で、私たちの生活の中に存在する政治を浮き上がらせ、アナキズム的な民主主義について考察します。 政治の場は、国会議事堂やその周辺だけにあるわけではないことを教えてくれる。あたりまえに思っていた「政治」の概念を覆される一冊です。
-
発酵文化人類学 微生物から見た社会のカタチ(角川文庫)
¥880
SOLD OUT
著者:小倉ヒラク 発行元:KADOKAWA 400ページ 文庫判 148mm × 105mm *********************** 出版社紹介文より *********************** なぜ今、こんなに発酵が人気なの? 答えはこの本の中に。待望の文庫化! 味噌、醤油、ヨーグルト、日本酒、ワインなど、世界中にある発酵食品。著者はあるきっかけで“発酵”に魅せられ、日本だけでなく世界各地に伝承された美味なる食品を求めて旅をした。発酵とは、見えない自然を捉え、ミクロの生物と関係を結び、暮らしの中に喜びを埋め込む。この総体が発酵文化であり、そのローカル文化を通して人類の不思議を解くのが「発酵文化人類学」。発酵には、オーガニック、美容、ライフスタイル、イノベーションへの発展の側面があり、単なる食品にとどまらず、人間にとっての未来の可能性があり、歴史・文化を見直すきっかけになる。発酵は、今、人類の未来を左右する最も注目を集めている分野のひとつと言える理由がそこにある。 著者は発酵のしくみや人間と微生物との関わりを学ぶ中で、発見した。発酵には未来と過去があり、“微生物と人間の共存”は社会を見直すキーワードそのものだということを。 生物学、哲学、芸術、文化人類学などの専門用語を平易に解説した待望の文庫化。参考文献満載。解説・橘ケンチ(EXILE) *********************** 店主コメント *********************** 社会の事象を発酵における微生物の働きと対比させながら、アナロジー的思考で紐解いていく楽しさがあります。そのような本書の内容は読み手の独創力や発想力を高めてくれるのでは。堅苦しくないリズミカルな文体も読みやすいです。 各章ごとに参考文献の書影付きの解説もあり、読書の幅が広がるまさに❝まわりみち❞に最適な1冊!
-
人類学的観察のすすめ
¥2,200
SOLD OUT
著者:古谷嘉章 発行元:古小烏舎 256ページ 188mm × 128mm ソフトカバー ~出版社紹介文より~ 見慣れた景色、何の変哲もなくみえるこの世界……当たり前すぎて気づかない、ふつう考えもしない身の回りのことについて、いろいろな方向から手当たり次第に、いつもとはちょっと違う見方で「人類学的」に観察の目を注いでみると、思いもかけない驚異に満ちた世界が露わになる。私たちが生きているのは、退屈なわかりきった世界ではない。この世界そのものが奇蹟なのだ。知っていたつもりの「未知の世界」へ誘う、人類学者による観察+考察のエクササイズ。 私たちのこの世界は、人類学者インゴルドの言う「生きものとして住み込んでいる」視点から見たとき、どのような世界として在るのだろうか。それは科学が外側から研究対象とする世界と全く同一のものなのだろうか。 「「私たちの生きるこの世界」「普遍的な単一の自然」「誰にとっても同じ物質」といった、真剣に検討することもなく私たちが受けいれている暗黙の前提について、自らの体験に照らして具体的に再審理を試みること。そこから始めなければ、人類学は人類学たりえないだろうというのが、現時点で私の辿り着いた考えなのである」(本文より) 【目次】 1 フラットランド―二次元世界の住民 2 環世界―違う生物種はそれぞれ別の世界に住んでいる 第一章 水と土のバラード 3 人間たちの住む世界――地球の表面は大気の底である 4 雲散霧消、五里霧中――水と氷と水蒸気とともに生きる 5 アマゾンの乾季と雨季と泥季――アマゾン低地の人々の住む世界 6 蛇行する密林の川――アマゾンのワームホール 7 土に埋めるモノ――ゴミと宝物と遺体 8 縄文人の貝塚――ゴミ捨て場か外部メモリーかモニュメントか 9 凸と凹――人間の生活が景観に遺す痕跡 10 地層断面が見せる歴史――土の中に堆積した時間 11 遺跡と間違われた奇岩――自然が景観に施した彫刻 12 アスファルトという表皮――世界は繕い続けなければ劣化する 第二章 どの材料で何を作るか 13 ただの石というものはない――石器時代人の鉱物学 14 トナカイの角にマンモスの像――物質を素材にしはじめた旧石器時代人 15 粘土とプラスチック――何でも作れる可塑的物質の汎用性 16 さまざまな鉄――硬くて軟らかく脆くて強靭な素材 17 紡ぐ、綯う、編む、織る――絡み合う動きの生み出すカタチ 18 裸の王様の衣装―子―供には見えない豪華な素材 19 畳むと開く――折紙、パッケージ、人工衛星の太陽光パネル 20 紙幣の物質性――御祝儀・御香典と貨幣経済 21 モノとしての絵画――物質としての絵具とカンヴァス 22 効力はカタチに宿るのか――エッジが更新される紙や木の細工 第三章 道具というモノ 23 住むための人間の家――動物の巣は家とよべるのか 24 クモの巣という名の網――メッシュワークとネットワーク 25 車輪のための道/歩いてできる道――舗装された車道と高山の山道 26 伸びてもまた縮むゴム――硫化ゴムが開いた弾む世界 27 翼をください――人間は鳥のように飛べるのか 28 羽衣という道具――変身機能と飛翔機能 29 揺れるための道具――ハンモック、ブランコ、揺り椅子 30 調理に使えない調理用の土器――容器の性能と美的価値 31 ミニチュアは何の道具か――玩具、祭祀具、それとも? 32 離れたものをつなぐ技術――見えない物理的接触がはたす役割 第四章 いろいろな体 33 私たちの体の中の宇宙――至近距離にある不可視の世界 34 血のめぐりと血のつながり――循環する血液と受け継がれる「血」 35 全質変化という素材転換――キリストの血と肉 36 臓器移植とサイボーグ――柔らかい臓器と硬い機器 37 腐敗と発酵――微生物との持ちつ持たれつ 38 コールドスリープとフリーズドライ――保存される体 39 お骨とエンバーミングとミイラ――死後の世界の標準装備 40 人はなぜ像をつくるのか――仏像や神像は代役にすぎないのか 41 朽ち果てるべき木像――耐久性偏愛は普遍的ではない 42 古色と錆と黴――珍重される経年変化、忌避される経年変化 第五章 触ると触れる 43 触知性――脳は知らなくても皮膚が知っている世界 44 自分に触れる、他人に触れる――人間にとって触れ合いとは何か 45 手応えと手触り――把手、ドアノブ、手摺り、枝 46 手を触れないで見る、見ないで手を触れる――美術館と博物館で 47 コンタクトとコピー――接触させて写し取る、接触しないで写し取る 48 聖像と踏絵――唇で触れる祈願、足裏で触れる試練 49 ハプティック・ディクショナリー――触感を表す言葉 50 触感をつくる、触覚を喜ばせる――触文化の開拓 51 ウイルス感染を避けて――人間は触れ合わずに生きられるのか 52 インターネットに触れる――人と世界のインターフェイス 第六章 見える世界・見えない世界 53 可視光線と電磁波――見えるものと見えないもの 54 見かけと人種差別――目をつぶれば人種差別は無くなるのか 55 騙し絵と遠近法――不自然な風景の自然さ 56 窓・レンズ・陳列ケース――透すガラスが遮る 57 胃透視と胃カメラ――輪郭のカタチが示すもの、示さないもの 58 イメージ図のリアリティ――微小世界と巨大世界 59 放射線を出す物質――瀰漫する見えない何かの気配 60 電気と神霊――遍在する見えないパワー 61 気という変幻自在な物質――空気や霊気や元気や電気 62 夢幻能――ワキの目に映る世界を見物する 第七章 千変万化・生生流転 63 消えモノの任務――燃やされたり、流されたり、食べられたり 64 暖房と火炙り――火がもたらす可逆的あるいは不可逆的な物質変化 65 調理という科学実験――物質を変化させて食べられるようにする技 66 間 あそび――隙間は何もないわけではない 67 どこまでが不可分の一体をなすのか――蟻と竹林と電線網とスイミー 68 断片と全体――割符、歴史の天使、ミロのヴィーナス 69 人形劇と人形アニメ――人は動く人形に何を見るか 70 世界そのものが生きている――人類学者インゴルドの世界像 71 世界は物質の流れのなかにある――作ることと生まれ育つこと 72 マルチナチュラリズム――人類学者ヴィヴェイロス・デ・カストロの世界像 73 私たちの生きている世界そのものが奇蹟なのだ
-
野生の思考
¥5,280
SOLD OUT
著者:クロード・レヴィ=ストロース 発行元:みすず書房 408ページ 210mm × 148mm ハードカバー ~出版社紹介文より~ 野生の思考La Pensee sauvageは、1960年代に始まったいわゆる構造主義ブームの発火点となり、フランスにおける戦後思想史最大の転換をひきおこした著作である。 Sauvage(野蛮人)は、西欧文化の偏見の凝集ともいえる用語である。しかし植物に使えば「野生の」という意味になり、悪条件に屈せぬたくましさを暗示する。著者は、人類学のデータの広い渉猟とその科学的検討をつうじて未開人観にコペルニクス的転換を与えsauvageの両義性を利用してそれを表現する。 野生の思考とは未開野蛮の思考ではない。野生状態の思考は古今遠近を問わずすべての人間の精神のうちに花咲いている。文字のない社会、機械を用いぬ社会のうちにとくに、その実例を豊かに見出すことができる。しかしそれはいわゆる文明社会にも見出され、とりわけ日常思考の分野に重要な役割を果たす。 野生の思考には無秩序も混乱もないのである。しばしば人を驚嘆させるほどの微細さ・精密さをもった観察に始まって、それが分析・区別・分類・連結・対比……とつづく。自然のつくり出した動植鉱物の無数の形態と同じように、人間のつくった神話・儀礼・親族組織などの文化現象は、野生の思考のはたらきとして特徴的なのである。 この新しい人類学Anthropologieへの寄与が同時に、人間学Anthropologieの革命である点に本書の独創的意味があり、また著者の神話論序説をなすものである。 著者は1959年以来、コレージュ・ド・フランス社会人類学の教授である。
-
今和次郎 思い出の品の整理学(STANDARD BOOKS)
¥1,540
SOLD OUT
著者:今和次郎 発行元:平凡社 224ページ 182mm × 115mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 考現学は未来を考える立場だ──。ジャンパーを着て日本中を歩き回り、民家、服装、都市文化、世相など現代風俗研究に前人未到の足跡を遺した第一人者が綴る生活者の視線。 STANDARD BOOKSは、百科事典の平凡社が提案する新しい随筆シリーズです。 科学と文学、双方を横断する知性を持つ科学者・作家の珠玉の作品を集め、一作家を一冊で紹介します。 今の世の中に足りないもの、それは現代に渦巻く膨大な情報のただなかにあっても、確固とした基準となる上質な知ではないでしょうか。自分の頭で考えるための指標、すなわち「知のスタンダード」となる文章を提案する。そんな意味を込めて、このシリーズを「STANDARD BOOKS」と名づけました。 【目次】 鈍才先生 * 考現学とは何か ユニホーム以前のこと 「考現学」が破門のもと 下宿住み学生持物調べ(2) 物品交換所調べ * 民家の旅 雪国の民家 物干竿 子ども部屋不要論 カマド道楽 室内というものの現実 景色買い * 郊外・街路・書斎 早稲田村繁昌記 風俗は動く うつりかわり 学ぶ態度と教える技術 人づくりの哲学 ジャンパーを着て四〇年 坑内帽 結婚披露の会での演説
-
宮本常一 伝書鳩のように(STANDARD BOOKS)
¥1,540
SOLD OUT
著者:宮本常一 発行元:平凡社 224ページ 182mm × 115mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 日本各地を歩き、漂泊民や被差別民、歴史の表舞台に姿を現さない無名の人々に光を当てた野の学者。膨大な著作のエッセンスを集成。 STANDARD BOOKSは、百科事典の平凡社が提案する新しい随筆シリーズです。 科学と文学、双方を横断する知性を持つ科学者・作家の珠玉の作品を集め、一作家を一冊で紹介します。 今の世の中に足りないもの、それは現代に渦巻く膨大な情報のただなかにあっても、確固とした基準となる上質な知ではないでしょうか。自分の頭で考えるための指標、すなわち「知のスタンダード」となる文章を提案する。そんな意味を込めて、このシリーズを「STANDARD BOOKS」と名づけました。
-
柳田國男 ささやかなる昔(STANDARD BOOKS)
¥1,540
SOLD OUT
著者:柳田國男 発行元:平凡社 224ページ 182mm × 115mm ハードカバー ~出版社紹介文より~ 知と文芸を横断するスタンダードブックス待望の第3期刊行開始! 民俗学の父が全国を渉猟して見出した、いにしえと今の日本の足跡。 STANDARD BOOKSは、百科事典の平凡社が提案する新しい随筆シリーズです。 科学と文学、双方を横断する知性を持つ科学者・作家の珠玉の作品を集め、一作家を一冊で紹介します。 今の世の中に足りないもの、それは現代に渦巻く膨大な情報のただなかにあっても、確固とした基準となる上質な知ではないでしょうか。自分の頭で考えるための指標、すなわち「知のスタンダード」となる文章を提案する。そんな意味を込めて、このシリーズを「STANDARD BOOKS」と名づけました。 【目次】 伝説とその蒐集 夢と文芸 熊谷弥惣左衛門の話 天狗の話 木地屋物語 秋の山のスケッチ * 猫の島 海女部史のエチュウド 海に沿いて行く 美しき村 * 木綿以前の事 酒の飲みようの変遷 * ブランコの話 峠に関する二三の考察 熙譚日録 ささやかなる昔 著者略歴 もっと柳田國男を知りたい人のためのブックガイド
-
贈与論 他二篇(岩波文庫)
¥1,430
著者:マルセル・モース 訳者:森山工 出版社:岩波書店 490ページ 文庫判 148mm × 105mm ~出版社紹介文より~ 贈与や交換は,社会の中でどのような意味を担っているのか,? モース(1872-1950)は、ポリネシア、メラネシア、北米から古代ローマヒンドゥー等の古今東西の贈与体系を比較し、すべてを贈与し蕩尽する「ポトラッチ」など、その全体的社会的性格に迫る。 「トラキア人における古代的な契約形態」「ギフト、ギフト」の二篇と、詳しい注を付す。 【目次】 トラキア人における古代的な契約形態 Ⅰ Ⅱ ギフト、ギフト 贈与論──アルカイックな社会における交換の形態と理由 序論 贈与について、とりわけ、贈り物に対してお返しをする義務について エピグラフ プログラム 方法 給付。贈与とポトラッチ 第一章 贈り物を交換すること、および、贈り物に対してお返しをする義務(ポリネシア) 一 全体的給付、女の財-対-男の財(サモア) 二 与えられた物の霊(マオリ) 三 その他の主題。与える義務、受け取る義務 四 備考──人への贈り物と神々への贈り物 さらなる備考──施しについて 第二章 この体系の広がり。気前の良さ、名誉、貨幣 一 寛大さに関する諸規則。アンダマン諸島 二 贈り物の交換の原理と理由と強度(メラネシア) ニューカレドニア トロブリアンド諸島 このほかのメラネシア諸社会 三 アメリカ北西部 名誉と信用 三つの義務──与えること、受け取ること、お返しをすること 物の力 「名声のお金」 第一の結論 第三章 こうした諸原理の古代法および古代経済における残存 一 人の法と物の法(非常に古拙なローマ法) 注解 インド=ヨーロッパ語系の他の諸法 二 古典ヒンドゥー法 贈与の理論 三 ゲルマン法(担保と贈り物) ケルト法 中国法 第四章 結論 一 倫理に関する結論 二 経済社会学ならびに政治経済学上の結論 三 一般社会学ならびに倫理上の結論 訳注 訳者解説──マルセル・モースという「場所」
-
都市に刻む軌跡 スケートボーダーのエスノグラフィー
¥3,520
著者:鈴木研之輔 出版社:新曜社 274ページ 195mm × 135mm ハードカバー ~出版社紹介文より~ 駅前や公園で見かけたスケートボーダーたちはどこへ行ったのか。 秋葉原,池袋,新宿の各所で多年にわたる参与観察を行い、都市空間管理の政治とのかかわりや生き方の代償・帰結など、その生の軌跡を描きだすヴィヴィッドな都市エスノグラフィー。 【目次】 都市に刻む軌跡――目次 序論 暗がりの律動、没頭する身体 1 仮設フェンス越しのたまり場 2 舞台と編成 第1章 都市下位文化集団の理論と方法 1 相互行為の生成論理 2 相互行為の象徴闘争 3 相互行為の理論射程 4 相互行為の分析視座 第2章 湧出するたまり場のポリティクス 1 湧出の過程 2 行為の禁止 3 集団の形態 4 行為の境界 第3章 身体に刻まれるストリートの快楽 1 滑走の体感 2 技芸の修練 3 路上の記憶 4 身体の痕跡 第4章 集団内の役割と規範 1 集団の序列 2 広場の統制 3 占有の創造 4 役割の演技 第5章 獲得した場所に囲い込まれる行為 1 偏見と排除 2 署名と獲得 3 開設の経緯 4 組織と地域 第6章 身体化された行為の帰結 1 行為の経路 2 集団の特性 3 職業の移動 4 滞留の構造 結論 行為の集積と集団の軌道 1 集団生成の論理 2 相互行為が導く集団の軌道 あとがき 参考文献 索引 ~店主コメント~ 「エスノグラフィー」とは民族学や文化人類学におけるフィールドワークなどで得られた記録のことを指します。 2020東京オリンピックから正式種目に認定され注目を浴びたスケートボードを、学術的観点で見てみるのもおもしろいと思います。