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わからない
¥2,530
著者:岸本佐知子 発行元:白水社 384ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** リディア・デイヴィス、ルシア・ベルリンなど数々の名翻訳で知られる著者は、エッセイストとしても絶大な人気を誇る。本書はデビューエッセイ集『気になる部分』(白水社刊、2000年)以降に様々なメディアに寄稿した、単行本未収録の文章を集大成したものだ。 全三章で構成。 第一章は、「前世が見える」という人に教わった著者の前世の物語「わからない」、一度も訪れたことのない場所を精緻な妄想で描写する「ここ行ったことない」等、ヴァラエティ豊かなエッセイを集める。 第二章は、書評の意味を崩壊させてしまった伝説の朝日新聞連載「ベストセラー快読」、子供のころ猿のように繰り返し読んでいた本を今読んだらどうなるのか実験した「もう一度読んでみた」等、本にまつわる文章でまとめた。 さらに第三章として、キシモトワールドのエッセンスを凝縮したようなウェブ日記「実録・気になる部分」等、2000年代の「日記」を収録。いずれの章も、抱腹絶倒、奇想天外、虚実の境をまたぎ越す著者の真骨頂が堪能できる。 危険防止のため、電車の中では読むことをお控えください。 *********************** 店主コメント *********************** 翻訳家・岸本佐知子のこれまで単行本に収録されていなかったエッセイや書評、日記を一冊に凝縮。 独創的な視点で展開され着地点が全く予想できない文章は、異世界に飛ばされたかと思ったらいつの間にか現世に戻されている、そんな読後感。まさに「キシモトワールド」です。 「私が信号を赤で渡るわけ」というタイトルのエッセイでは、トルシエ監督にハマった過去を回想しながらフランスと自身のつながりを書き綴る。 そして「見たら殺す。絶対殺す。すぐ殺す。確実に殺す。これが私と彼らとのつき合い方だ。」という強烈な一文で始まる「彼ら」では、誰もが抱くであろう感情を端的に表現。さらには、旅雑誌に寄稿されたエッセイのタイトルが「旅ぎらい」などなど… 枠にとらわれない文章のオンパレード!
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ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集
¥1,320
著者:斉藤倫 画:高野文子 発行元:福音館書店 160ページ 189mm × 131ページ 仮フランス装 *********************** 出版社紹介文より *********************** わからなくたって、好きになっていいんだよ きみはいつものように、あけっぱなしの玄関から、どんどんぼくの部屋にあがりこみ、ランドセルをおろしながらこういった。「せんせいが、おまえは本を読めっていうんだ。ことばがなってないから」。ぼくは一冊の詩集をきみに手渡す。「ここんとこ、読んでみな」。詩は、おもしろい。そして、詩はことばを自由にし、ことばはわたしたちを自由にする。20篇の詩を通して、詩人斉藤倫と楽しみ、考える、詩のことそしてことばのこと。 *********************** 店主コメント *********************** 「ぼく」の家へ遊びに来る小学生の「きみ」。 「ぼく」は他愛のない会話から思いついた詩集を、いつものように本の山から引っ張り出して「きみ」に差し出す ―― 詩を読む「きみ」の反応と屈託のない感想が、この本の読者に詩とことばの楽しさを教えてくれます。詩的に描かれる二人の交流とその中で引用される詩によって編まれたこの詩集は、ひとつの物語でありアンソロジーでもあります。
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ぼくは川のように話す
¥1,760
著者:ジョーダン・スコット 絵:シドニー・スミス 訳者:原田勝 発行元:偕成社 42ページ 260mm × 240mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 「朝、目をさますといつも、ぼくのまわりはことばの音だらけ。そして、ぼくには、うまくいえない音がある」 苦手な音をどもってしまうぼくは、クラスの朝の発表でもまったくしゃべることができなかった。放課後にむかえにきたお父さんは、そんなぼくを静かな川べりにつれていって、ある忘れられない言葉をかけてくれた。 吃音をもつカナダの詩人、ジョーダン・スコットの実体験をもとにした絵本。 デビュー以来、作品を発表するごとに数々の賞を受賞して注目を集めるシドニー・スミスが、少年の繊細な心の動きと、父親の言葉とともに彼を救ってくれた美しい川の光景を瑞々しいタッチで描いている。 *********************** 店主コメント *********************** 単調なサイクルを繰り返しているように見える自然も、よく観察してみると不規則で偶発的な現象が繰り広げられている。そのような自然の魅力は、人の個性にも見出すことができるかもしれません。
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センス入門
¥1,430
著者:松浦弥太郎 発行元:筑摩書房 160ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 頑張っているのにうまくいかない、そんなときに欠けているのは、おそらく「センスのよさ」。明日からを素敵に生きるため、今日できることは何かを教えます。 *********************** 店主コメント *********************** センスは一朝一夕で身に付くものではないけど、特別な人だけに備わっているものではない。この本を読んでいるとそのように思えてきます。 つまり、誰でも身に付けることができる。 心がけ次第ということなのだけど、それもさほどハードルが高い内容ではありません。 ただ、それ故に日々の生活でつい疎かになりがち。 心がけを忘れないためにも、ずっと本棚に残しておきたい一冊です。
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ドミトリーともきんす
¥1,320
著者:高野文子 発行元:中央公論新社 126ページ 250mm × 180mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 不思議な学生寮「ともきんす」に暮らす“科学する人たち”朝永振一郎、牧野富太郎、中谷宇吉郎、湯川秀樹……彼らが遺した文章と一組の母娘の出会いを描く待望のコミックス単行本。 【目次】 球面世界 ドミトリーともきんす(トモナガ君 おうどんです-朝永振一郎「鏡のなかの物理学」 トモナガ君 泣かないで-朝永振一郎「滞独日記(一九三八年四月七日‐一九四〇年九月八日)」 マキノ君 お正月です-牧野富太郎「松竹梅」 ナカヤ君 お手紙です-中谷宇吉郎「簪を挿した蛇」 ナカヤ君 コタツです-中谷宇吉郎「天地創造の話」 マキノ君 蝶々です-牧野富太郎「なぜ花は匂うか?」) Tさん(東京在住)は、この夏、盆踊りが、おどりたい。 *********************** 店主コメント *********************** 朝永振一郎、牧野富太郎、中谷宇吉郎、湯川秀樹、4人の日本人学者が登場する短編マンガと共に、彼らの著作を紹介する読書案内コミック。 「ドミトリーともきんす」という架空の学生寮を舞台に、それぞれの学者の性格や研究に対する姿勢が明解に描かれています。 自然科学について語られた文章は、小説と違う味わいを持っています。高野文子が描く落ち着いたトーンの絵柄は、学者らが綴った文章の持つ澄んだ味わいにマッチしています。
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夏葉社日記
¥1,650
著者:秋峰善 発行元:秋月圓 199ページ 153mm × 110mm ハードカバー *********************** 店主コメント *********************** ひとり出版社「夏葉社」の島田さんは著者にとって憧れの人物。 その島田さんの下で働いた1年間のことが綴られたエッセイです。 かけがえのない日々の体験やその中で交わされた言葉は、著者のみならず本を身近に感じているいろんな人たちの胸にも響くのではないでしょうか。 私は本書を読みながら「最近、自分の養分として本を読んでいないかも?」と思いました。読書をするにしても何かに追われるように読んでいたような気がします。 そのような気づきを与えてくれたのは、著者が好きな言葉として愛読書から引用した文章、そして著者の記憶に残る島田さんの言葉です。 本が好きな方であれば、本書からも十分な養分がもらえると思います。
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気づいたこと、気づかないままのこと
¥1,760
SOLD OUT
著者:古賀及子 発行元:シカク出版 182ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 他にはない味わいの名作日記を日々生み出すweb日記の第一人者、古賀及子さん初の本格エッセイ集! シカクのnoteで連載していたエッセイに、過去にブログで発表したものや書き下ろしを加えた1冊。 人生のあらゆる場面を縦横無尽に切り取った、日記とは違う古賀さんの魅力や人間性が詰まった渾身の作品だよ。 めちゃくそかわいいカバーイラストはしまむらひかりさん、解説文は作家の長嶋有さんに書いてもらったよ(うれし〜!!) *********************** 店主コメント *********************** 日記エッセイ『ちょっと踊ったりすぐにかけ出す』『おくれ毛で風を切れ』が好評の著者による初の本格エッセイ集。 帯文のとおり、向田邦子や武田百合子の随筆と同じ味わいを持っているけど現代らしさも感じる。そして思わず口元が綻ぶユーモアも。 幅広い世代の方に読んで頂けそうなエッセイです。
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わかりやすさの罪(朝日文庫)
¥946
著者:武田砂鉄 発行元:朝日新聞出版 344ページ 文庫判 148mm × 105mm *********************** 出版社紹介文より *********************** “わかりやすさ”の妄信、あるいは猛進が、私たちの社会にどのような影響を及ぼしているのだろうか。「すぐにわかる! 」に頼り続けるメディア、ノウハウを一瞬で伝えたがるビジネス書、「4回泣ける映画」で4回泣く人たち……。「どっち」?との問いに「どっちでもねーよ! 」と答えたくなる機会があまりにも多い日々。私たちはいつだって、どっちでもないはず。納得と共感に溺れる社会で、与えられた選択肢を疑うための一冊。 【目次】 はじめに 1 「どっちですか」?の危うさ 2 「言葉にできない」 3 要約という行為 4 「2+3=○」「○+○=5」 5 勝手に理解しないで 6 理解が混雑する 7 「一気にわかる! 」必要性 8 人心を1分で話すな 9 なぜそこで笑ったのか 10 なぜ笑うのか、なぜ笑えないのか 11 全てを人に届ける 12 説明不足 13 「コード」にすがる 14 ノイズを増やす 15 4回泣けます 16 コーヒーを吹くかもしれない 17 深いって何だろう 18 見せかけの優位 19 偶然は自分のもの 20 わざと雑にする 21 そんなこと言ってないのに 22 自分に迷わない人たち 23 みんなで考えすぎ 24 人はいつもぐちゃぐちゃ *********************** 店主コメント *********************** 弊店でもかねてより推していた『わかりやすさの罪』が待望の文庫化! さまざまなメディアでよく見かける「すぐにわかる!」といったフレーズ。 広告に踊る心に刺さるようなキャッチコピー。 二項対立が明確な問題提起。 などなど・・・ 周囲にあふれる「わかりやすさ」。 気付かないうちに染まり切っているかもしれません。 意見の多様性や思考することの大切さを気づかせてくれる1冊です。
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転職ばっかりうまくなる
¥1,760
SOLD OUT
著者:ひらいめぐみ 発行元:百万年書房 224ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 20代で転職6回。 「圧倒的成長」をしたくない人のための、ドタバタ明るい転職のすゝめ。 こんな会社ばっかりの世の中なんて終わってる――。 【目次】 ◎一社目 倉庫、コンビニ アルバイトはたのしい 倉庫ではたらく お金がない 時間の換金には限度がある ◎はじめての就職活動 転職エージェントに登録する 初めての面接 「世の中そんなに甘くないんだよ」 再最終面接 ◎二社目 営業 入社一か月目 ほほえみ地蔵 社会人練習 踏んだり蹴ったり 血便、ふたたび ◎はじめての休職 ダチョウか、タカか、ペンギンか 川と裁判傍聴の日々 ◎三社目 webマーケティング おでんを食べながら働く 「圧倒的成長」をしたくない ◎四社目 書店スタッフ 滑り込み転職 手取り十五万円クライシス レモンの輪切りと人生 「好きなこと」を仕事にする (二十八歳・書店アルバイト) 転職活動、ふたたび トイレットペーパーがない ◎五社目 事務局・広報 入社して一か月で辞めたくなる 「給料も払いたくない」 「仕事ができる・できない」は環境の違い 「ひらいさんは文章で成功しない」 なにもない首里城 ◎六社目 編集・ライター 職場には川が必要 デスクでごはんを食べること、窓がないオフィスで働くこと 「書く」という仕事 甘いものが食べられない期 偏りをはかる ◎七社目 ライター・作家(フリーランス)←「社」ではないですが……。 倉庫バイト・リバイバル 働き方革命 やってみたいことを、やってみる 転職の数だけ人生の味方が増える フリーランスの生活と占い 肩書は書かない いつ、どんな理由で辞めてもいい 夢って、なんだろう ◎あとがき *********************** 店主コメント *********************** 世間ではいまだに転職回数の多さ=忍耐力の無さと思われがち。けれども転職の多さは、仕事観を模索していることの表れでもあります。 やっぱり人生にもまわりみちは必要なのだ。 この本には仕事観についてとても大切なことが書かれています。 それは、自分が社会人になってから15年以上経ってようやく気付いたことでした。下手したらそれに気付かないまま定年を迎える人もいるかもしれない。 この本に書かれているような仕事観が社会のスタンダードになってくれたら、と思う。そうしたらもっと生きやすい世の中になるはずです。
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鬱の本
¥1,980
SOLD OUT
編者:点滅社編集部 発行元:点滅社 195ページ 180mm × 117mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 鬱のときに読んだ本。憂鬱になると思い出す本。まるで鬱のような本。 84名の方による、「鬱」と「本」をめぐるエッセイ集。本が読めないときに。 (まえがきより) この本は、「毎日を憂鬱に生きている人に寄り添いたい」という気持ちからつくりました。どこからめくってもよくて、一編が1000文字程度、さらにテーマが「鬱」ならば、読んでいる数分の間だけでも、ほんのちょっと心が落ち着く本になるのではいかと思いました。 病気のうつに限らず、日常にある憂鬱、思春期の頃の鬱屈など、様々な「鬱」のかたちを84名の方に取り上げてもらっています。 「鬱」と「本」をくっつけたのは、本の力を信じているからです。1冊の本として『鬱の本』を楽しんでいただくとともに、無数にある「鬱の本」を知るきっかけになれば、生きることが少し楽になるかもしれないという思いがあります。 この本が、あなたにとっての小さなお守りになれば、こんなにうれしいことはありません。あなたの生活がうまくいきますように。 ※本書は、うつや、うつのような症状の方のためのマニュアル本や啓発本ではありません。そのため、例えば「うつ病の具体的な治療方法」などは書かれておりません。ご了承ください。 【執筆者一覧】 青木真兵 青木海青子 安達茉莉子 荒木健太 飯島誠 池田彩乃 石井あらた 市村柚芽 海猫沢めろん 大谷崇 大塚久生 大槻ケンヂ 大橋裕之 大原扁理 荻原魚雷 落合加依子 柿木将平 頭木弘樹 梶本時代 勝山実 上篠翔 切通理作 こだま 小見山転子 ゴム製のユウヤ 佐々木健太郎 笹田峻彰 佐藤友哉 左藤玲朗 篠田里香 柴野琳々子 島田潤一郎 下川リヲ 菅原海春 杉作J太郎 鈴木太一 髙橋麻也 髙橋涼馬 高村友也 瀧波ユカリ 滝本竜彦 タダジュン 谷川俊太郎 丹治史彦 第二灯台守 輝輔 展翅零 トナカイ 鳥羽和久 友川カズキ 友部正人 豊田道倫 鳥さんの瞼 中山亜弓 永井祐 七野ワビせん 西崎憲 野口理恵 初谷むい 東直子 姫乃たま 緋山重 平野拓也 Pippo pha ふぉにまる 古宮大志 増田みず子 枡野浩一 町田康 マツ 松下育男 miku maeda みささぎ 水落利亜 水野しず 無 森千咲 森野花菜 山﨑裕史 山崎ナオコーラ 山下賢二 屋良朝哉 湯島はじめ *********************** 店主コメント *********************** 読者との適度な距離感がこの本にはあります。 ポジティブ思考を語り肉薄してくることはありませんし、相互依存的な感じでもない。一定の距離を保ちながら、互いを意識できるような安心感があります。 憂鬱で元気が出ないとき大切なのは、無理矢理ひねり出すポジティブさよりも安心感なのです。とにかく、この本を読むと「ほっ」とした気持ちになります。 お疲れ気味の方は、ぜひ!
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小山さんノート
¥2,640
編者:小山さんノートワークショップ 発行元:エトセトラブックス 288ページ 191mm × 131mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 「小山さん」と呼ばれた、ホームレスの女性が遺したノート。 時間の許される限り、私は私自身でありたいーー2013年に亡くなるまで公園で暮らし、膨大な文章を書きつづっていた小山さん。町を歩いて出会う物たち、喫茶店でノートを広げ書く時間、そして、頭のなかの思考や空想。満足していたわけではなくても、小山さんは生きるためにここにいた。 80冊を超えるノートからの抜粋とともに、手書きのノートを8年かけて「文字起こし」したワークショップメンバーによるそれぞれのエッセイも収録。 【小山さんのノートより】 働きに行きたくない。仕事がかみあわない。もう誰にも言えない。私は私なりに精いっぱい生きた。(…)私にとって、大事なものは皆、無価値になって押し流されていく。(1991年11月7日) 雨がやんでいたのに、またふってくる。もどろうか。もどるまい。黄色のカサが一本、公園のごみ捨て場に置いてあった。ぬれずにすんだ。ありがとう。今日の光のようだ。(2001年3月18日) 駅近くに、百円ちょうど落ちていた。うれしい。内面で叫ぶ。八十円のコーヒーで二、三時間の夜の時間を保つことができる。ありがとう。イスにすわっていると、痛みがない。ノート、音楽と共にやりきれない淋しさを忘れている。(2001年5月7〜8日) 五月二十日、夜九時過ぎ、つかれを回復して夜の森にもどる。 にぎやかな音楽に包まれ、心ゆったりと軽い食事をする。タコ、つけもの、紅のカブ、ビスケット、サラミ少々つまみながら、にぎやかな踊りをながめ、今日も終わる。夜空輝く星を見つめ、新たな意識回復に、十時過ぎまで自由な時間に遊ぶ。合計五百十六円拾う。(2001年5月20日) ほっと一人ゆったりと歩く。のどがかわいた。水かコーヒーを飲みたい。こんな活気のない金曜の夜、三百円もち、何も買えない。人間の人生は生きてる方が不思議なくらいだ。(2001年6月22日) 一体、五十にもなって何をしているんだと、いい年をしてまだ本をもち、売れもしないもの書いて喫茶に通っているのか……と、怒り声が聞こえそうな時、私の体験の上、選んだ生き方だと、私の何ものかが怒る。(2001年6月14日) 私、今日フランスに行ってくるわ。夜の時間をゆっくり使いたいの……。美しい夕陽を見送り、顔が今日の夕陽のように赤く燃えている。(2001年6月27日) 2階カウンターの席にすわり、ノートと向かいあう。まるで飛行機に乗ったような空間。まだ3時過ぎだ。流れるメロディーに支えられ、フランスにいるような気持ちに意識を切り替える。(2002年2月21日) 一時間、何もかも忘れのびのびと終わるまで踊ることができた。明るいライトに照らされた足元に、一本のビンがあった。冷たい酒が二合ばかり… 【目次】 「はじめに――小山さんノートとワークショップ」登 久希子 「小山さんが生きようとしたこと」いちむらみさこ 小山さんノート 序 章 1991年1月5日〜2001年1月31日 第1章 2001年2月2日〜4月28日 第2章 2001年5月7日〜8月21日 第3章 2001年8月22日〜2002年1月30日 第4章 「不思議なノート」 2002年9月3日〜10月4日 第5章 2002年10月30日〜2003年3月16日 第6章 2003年7月3日〜2004年10月12日 小山さんノートワークショップエッセイ 「小山さんとノートを通じて出会い直す」吉田亜矢子 「決して自分を明け渡さない小山さん」さこうまさこ 「『ルーラ』と踊ること」花崎 攝 「小山さんの手書きの文字」藤本なほ子 「沈黙しているとみなされる者たちの世界」申 知瑛 *********************** 店主コメント *********************** 1人の時間を大切にし「読む書く」をライフワークにしていた小山さん。どんな状況であっても溢れ出てくる言葉を書きとめずにいられない。そのような彼女の心情が筆致からも伝わってきます。実況的な生々しさとは違って、時には空想も交えつつ表現される文章。そこから浮かび上がってくる小山さんの輪郭、日常生活、心の葛藤・・・。 社交は苦手だったけれども、自分に正直に生きることを貫いた小山さんの足跡とも言える本です。
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きみのお金は誰のため ボスが教えてくれた「お金の謎」と「社会のしくみ」
¥1,650
著者:田内学 発行元:東洋経済 250ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 元ゴールドマン・サックスのベストセラー作家が描く、青春「お金」小説!子どもでも楽しめて大人の教養になる!ラストで泣ける物語! 【目次】 プロローグ 社会も愛も知らない子どもたち 第1章 お金の謎1:お金自体には価値がない 第2章 お金の謎2:お金で解決できる問題はない 第3章 お金の謎3:みんなでお金を貯めても意味がない 第4章 格差の謎:退治する悪党は存在しない 第5章 社会の謎:未来には贈与しかできない *********************** 出版社紹介文より *********************** 将来は高収入の仕事に就きたいと思っている中学二年生の少年が、偶然出会った謎の投資家〝ボス〟からお金の真実と社会のしくみについて学ぶ物語。 「お金自体には価値がない」 「お金で解決できる問題はない」 「みんなでお金を貯めても意味がない」 そのように言い切るボスから、少年はお金の正体と格差や労働の真相について伝授されます。 徐々に明かされていくお金の正体。それをすべて理解した時、読者は自分が「お金の奴隷」であったことに気づくのではないでしょうか。 目から鱗を実感できる一冊です!
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坂本図書
¥2,200
選書・語り:坂本龍一 文・構成:伊藤総研 発行元:バリューブックス・パブリッシング 288ページ 188mm × 128mm 仮フランス装 *********************** 出版社紹介文より *********************** 【坂本龍一が語る、本を介した36人の人物録】 坂本龍一の傍にはいつも本があった。 「いつか古書店の店主になるのが夢だった」と語り、東京の仮住まいでも特製の本棚を設け新旧の本を蔵していくほど、無類の本好きで愛書家だった。 本書は、2018年から2022年にわたり、婦人画報に掲載していた連載『坂本図書』全36回分と、2023年3月8日に実施された、坂本龍一と旧知の仲である編集者・鈴木正文氏との対談「2023年の坂本図書」を収録しています。 本から始まり、本に気づかされ、本で確信する。 本を媒介に浮かび上がる、坂本龍一の記憶と想像の人物録です。 【目次】 第1回 ロベール・ブレッソン 第2回 夏目漱石 第3回 ジャック・デリダ 第4回 小津安二郎 第5回 黒澤明 第6回 大島渚 第7回 八大山人 第8回 李禹煥 第9回 九鬼周造 第10回 アーネスト・フェノロサ 第11回 福岡伸一 第12回 武満徹 第13回 ニコライ・ネフスキー 第14回 工藤進 第15回 アンドレイ・タルコフスキー 第16回 橋元淳一郎 第17回 奥野健男 第18回 侯孝賢 第19回 エドワード・ヤン 第20回 中上健次 第21回 ジョン・ケージ 第22回 上田正昭 第23回 カルロ・ロヴェッリ 第24回 斎藤幸平 第25回 安冨歩 第26回 村上龍 第27回 今西錦司 第28回 ミヒャエル・エンデ 第29回 石川淳 第30回 〈特別対談〉ウスビ・サコ 第31回 藤原辰史 第32回 ジェームズ・C・スコット 第33回 岡田暁生 第34回 ダニエル・クイン 第35回 〈特別対談〉安彦良和 第36回 大倉源次郎 2023年の坂本図書 あとがき (注:本書は、2018年から2022年にわたり『婦人画報』に掲載された、連載「坂本図書」の内容を一部加筆・更新し、再編集したものです。) *********************** 店主コメント *********************** 小説家、映画監督、芸術家、哲学者などの様々な文化人の書物を通して、芸術性や歴史観についての思索を展開する読書エッセイ。 あらゆる分野を横断する思考の連なりは、坂本龍一という人物が持っていた知性と思想をはっきりと浮かび上がらせます。 現代アート、哲学に興味のある方はぜひ。
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クソみたいな世界で抗うためのパンク的読書
¥935
著者:小野寺伝助 発行元:地下BOOKS 81ページ 210mm × 148mm ソフトカバー *********************** 店主コメント *********************** パンク的な書物を紹介するブックガイド『クソみたいな世界を生き抜くためのパンク的読書』から5年。待望の続編です! ただでさえクソみたいな世界が、ますますクソみたいになっていると実感した著者が紹介するのは「生き抜くため」の本ではなく、世界に「抗う」ための本。 「抗い方」を考え、その先にクソみたいな世界の「変え方」を見据えようという試みです。 「無知を自覚する読書」だったと振り返る著者のブックガイドは、様々な分野を横断しています。無知や価値観のブレを受け入れ、自分すらも疑いながら考え抜いてゆく。 世界へ抗う第一歩として、新たな自分への変革を促す手引き書と言える一冊です。 【目次】 1.UNITY 「共に在ること」で抗う 2.D.I.Y 「自分自身」で抗う 3.ANTI RACISM 「知識」で抗う 4.NO WAR 「言葉」で抗う 5.NO FUTURE 「いまここ」で抗う 6.REVOLUTION 「世界を変える」で抗う
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クソみたいな世界を生き抜くためのパンク的読書
¥825
SOLD OUT
著者:小野寺伝助 出版社:地下BOOKS 81ページ 210mm × 142mm ソフトカバー ******************** 店主コメント ******************** 「パンク的な書物を通じパンクを考える」ことをテーマにした読書ガイド。 著者曰く、パンクとは「突き詰めて、突き抜けること」。 世の中のマジョリティに抗い、自分自身にすら疑いの目を向けながら成長し続ける。 そんなパンクスたちの背中を押してくれるような数々の人文系書物を、6つのテーマに分類して紹介。 決して音楽誌ではないのでご注意を。 【目次】 第1章「はみ出す」 第2章「D.I.Y精神」 第3章「NO WAR」 第4章「「ローカルとユニティ」 第5章「破壊と構築」 第6章「衝動と行動」
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静かな場所の留守番 新編 伊藤茂次詩集
¥1,980
SOLD OUT
著者:伊藤茂次 編者:藤井基二 発行元:龜鳴屋 168ページ 158mm × 105mm 雁垂れ製本 *********************** 店主コメント *********************** 無名の詩人・伊藤茂次(いとう しげじ)。 詩人仲間から「モジさん」と呼ばれ親しまれていました。 勤めていた印刷会社の同僚だった詩人・大野新に影響を受け、「近江詩人会」という詩人の集まりに入会、本格的に詩作を始めます。茂次が40歳近くなった時のことでした。 それからほどなくして、奥さんがガンで死去してしまいます。 以降、彼の生活は荒みアルコール依存症に苦しみながらも詩作を続けたそうです。 彼の詩は内省的で、ダメな自分から脱することができないやり切れなさが伝わってきますが、そういった人間臭さに心を打たれます。 甲斐性無しだけど、どこかほっとけない。 そんなモジさんの詩に、ぜひ触れてみて下さい。
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民具のデザイン図鑑
¥2,420
SOLD OUT
編集: 武蔵野美術大学民俗資料室 監修: 加藤 幸治 発行元:誠文堂新光社 192ページ 210mm × 148mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** ■民具からデザインのヒントを見つける 特定の設計者がいない、人々の暮らしから生まれる民具の造形には、身体性や生活の現場において理にかなった造形やデザインのアイデアが秘められています。 民具の分類としては衣・食・住など「用途別」による分類・整理が一般的ですが、本書では形態、機能、素材、意味などに注目し、民具がもつ豊かなデザインの世界をあらためて問い直します。 「小さな森で身を包む」「つくろいの造形」「布で情景を描く」などのトピックを立て、ビジュアルを豊富に用いながら、用途の枠を超えて民具の魅力を横断的に読み解きます。 収録する民具は、武蔵野美術大学民俗資料室が収蔵するおよそ9万点のコレクションから精選。本コレクションは、民俗学者・宮本常一の指導により収集が始まり、生活用具、郷土玩具、信仰資料など、国内有数の収蔵品を誇ります。 *********************** 店主コメント *********************** 日本の民具のデザインには当時のライフスタイルが投影されています。 藁や竹で編まれた幾何学的模様もさることながら、ページをめくっているうちに民具を形作る曲線の素晴らしさに気付きました。これを手作業で作っていたというのだから感服してしまいます。
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実力も運のうち 能力主義は正義か?(ハヤカワ文庫NF)
¥1,320
著者:マイケル・サンデル 訳者:鬼澤忍 発行元:早川書房 文庫判 148mm × 105mm *********************** 出版社紹介文より *********************** 哲学が斬り込む、格差と分断の根源 解説:本田由紀 成功を決めるのは努力か環境か? ハーバード随一の人気教授が「能力主義」の是非を問い日本中に議論を巻き起こしたベストセラー。 *********************** 店主コメント *********************** 「能力主義」がいかにして、社会において支配的になり弊害をもたらすようになったか、学歴社会・宗教・政治家の発言・経済・労働など様々な視点で考察。それらの多くはアメリカ社会の事例ですが、学歴社会、自助の精神、労働の価値観など日本にも共通する部分があります。 教育や労働など、社会の在り方を根幹から考えるうえで必読の一冊です!
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いのちの窓
¥1,870
SOLD OUT
著者:河井寛次郎 発行元:東方出版 64ページ 216mm × 154mm ハードカバー *********************** 店主コメント *********************** 民藝運動の中心人物の一人だった陶芸家・河井寛次郎。 『いのちの窓』は、詩のように綴られた文章に彼の精神性が映し出されています。 「暮しは仕事」という言葉に出会った時、「この言葉はまさに自分が理想とするところだ!」と感銘を受けましたが、現代社会においてはなかなか実現が難しい。 物理的にも精神的にも「暮し」と「仕事」を切り離すことが身に沁みついてしまっている・・・。 けれども、時々その言葉を思い出してみることは決して無駄ではないと思っております。一家に一冊、ぜひ。
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青森 1950-1962 工藤正市写真集
¥3,960
SOLD OUT
著者:工藤正市 発行元:みすず書房 432ページ 196mm × 148mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 昭和30年代の青森で、人知れず奇跡の瞬間を撮り溜めていた写真家がいた。 没後、発見されたフィルムの束。そこに写されていたのは、戦後の青森に生きる人々の日常の姿と、やがて失われる情景への思慕にみちた、故郷を愛する写真家のまなざしである。 家族がインスタグラムで発表するや、国内外の写真ファンの間で話題に。 工藤正市の写真の魅力に、今、世界は目を奪われている。 ●残されたプリントとフィルムから一挙366点を収録 ●写真家の写真雑誌入選作をたどる略歴を付す ●青森市街の撮影ポイントを示す地図を掲載 *********************** 店主コメント *********************** 工藤正市は東奥日報社に勤務しながら、プライベートで写真を撮り溜めていました。本書は没後に発見されたネガフィルムから選ばれた366点の写真が収録されています。 本業の傍ら写真雑誌に投稿していた作品は度々入選し、審査員を務めていた木村伊兵衛や土門拳の眼にも留まっていたようです。 青森市内のほか、県内の農村・漁村で生活する人々の生き生きとした表情を切り取った写真の数々。モノクロでありながらまばゆい輝きを放っています。
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常識のない喫茶店
¥1,540
著者:僕のマリ 出版社:柏書房 176ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 「働いている人が嫌な気持ちになる人はお客様ではない」 ――そんな理念が、この店を、わたしを守ってくれた。 失礼な客は容赦なく「出禁」。 女性店員になめた態度をとる客には「塩対応」。 セクハラ、モラハラ、もちろん許しません。 ただ働いているだけなのに、 なぜこんな目にあわなければならないのか。 治外法権、世間のルールなど通用しない 異色の喫茶で繰り広げられる闘いの数々! 狂っているのは店か? 客か? あらゆるサービス業従事者にこの本を捧げます。 喫茶×フェミニズム―― 店員たちの小さな抵抗の日々を描く、 溜飲下がりまくりのお仕事エッセイ! *********************** 店主コメント *********************** サービス業経験者として深く共感できるエッセイ。 本書の内容は、ストレス発散の側面だけでなくサービス業のあり方を改めて考えるきっかけにもなるかもしれません。 現場で働く人だけではなく、普段は現場に立つ機会が少ないポジションの方々にも読んでほしいです!
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水中の哲学者たち
¥1,760
SOLD OUT
著者:永井玲衣 発行元:晶文社 268ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** みなが水中深く潜って共に考える哲学対話。 「もっと普遍的で、美しくて、圧倒的な何か」 それを追い求めて綴る、前のめり哲学エッセイ! 「もっと普遍的で、美しくて、圧倒的な何か」それを追いかけ、海の中での潜水のごとく、ひとつのテーマについて皆が深く考える哲学対話。若き哲学研究者にして、哲学対話のファシリテーターによる、哲学のおもしろさ、不思議さ、世界のわからなさを伝える哲学エッセイ。当たり前のものだった世界が当たり前でなくなる瞬間。そこには哲学の場が立ち上がっている! さあ、あなたも哲学の海へダイブ! 【目次】 1 水中の哲学者たち 2 手のひらサイズの哲学 3 はい、哲学科研究室です *********************** 店主コメント *********************** 身近な事象から生まれる「問い」について深く考える哲学エッセイ。 世の中を達観的に俯瞰するのではなく、さながら水中深くまで潜り込むように思索することを著者は「手のひらサイズの哲学」と表現します。 リアルかつ親しみやすさのある哲学は、時にユーモアを含んでいますがちゃんと内省も促してくれます。
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文化系のためのヒップホップ入門
¥1,980
著者:長谷川町蔵/大和田俊之 発行元:アルテスパブリッシング 280ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** ヒップホップは音楽ではなく、ゲームです! 気鋭のライターとアメリカ文学者が、その誕生から現在までを 対談形式でお届けする目からウロコのヒップホップ講座 これであなたも立派なBボーイ!? ◎100枚のCDガイド付 【目次】 ヒップホップの壁を越えて introduction 第1部 ヒップホップの誕生 ブロック・パーティ期/オールドスクール期 第2部 イーストコースト 第2世代の登場/サンプリングによるトラック作り/ラップは何を言っているのか?/パブリック・エネミーとネイティヴ・タン 第3部 ウェストコースト ギャングスタ・ラップ登場/ギャングスタ・ラップのサウンド/西海岸のアンダーグラウンド・シーン 第4部 ヒップホップと女性 第5部 ヒップホップ、南へ ヒップホップ・ソウル/ティンバランドのサウンド革命/南部の時代 第6部 ヒップホップとロック 第7部 ヒップホップの楽しみ方 ◎コラム シグニファイング──“もの騙る猿”について/アフロ=フューチャリズム/アフロ=アジア的想像力/ビーフの歴史/サンプリングと著作権/ライム(押韻)と詩の伝統 ◎CDガイド100 オールドスクール~エレクトロ期/イーストコースト/ウェストサイド/ヒップホップ・ソウル~サウス/ヒップホップの現在/ *********************** 店主コメント *********************** HIPHOPというと、私の世代的にマッチョなイメージが強い。 かの有名曲の歌詞「俺は東京生まれHIPHOP育ち 悪そうな奴は大体友達」の世界です。実際、アメリカでは90年代にラッパー同士の抗争で死者が出たこともあります。 そのような歴史も含めてHIPHOPの音楽的性格やその変遷が解説されているのが本書。 対話形式で展開される解説、用語や固有名詞には脚注付き、そしてディスクガイドまで掲載されています。 2000年代以降の音楽的性格の変化、日本のサブカルと関連付けながら語られるHIPHOPの楽しみ方など、読み終える頃にはゴリゴリマッチョだったイメージも払拭されることでしょう。 まさに文化系のためと言える、HIPHOPの手引きとして最良の書です。
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アンビエント・ドライヴァー(ちくま文庫)
¥858
SOLD OUT
著者:細野晴臣 発行年:筑摩書房 304ページ 文庫判 148mm × 105mm *********************** 出版社紹介文より *********************** はっぴいえんど、ティン・パン・アレー、YMO…。日本のポップ・シーンで著者はさまざまな花を咲かせた。アンビエントの海を漂い、ふたたび陸に上がり、なおも進化しつづける自己省察。著者の、自然観、人生観、音楽観などの伝わるエッセイ集。 *********************** 店主コメント *********************** 老境を迎えた著者のエッセイは、老成を通り越して達観的ですらあります。 スピリチュアルな話題になっても、さほど違和感を感じないのは著者の人物像のおかげもあるだろうけど、理性と感性のバランスが良いのだと思う。 固定的な観念にとらわれない細野晴臣の思考や発想に、ぜひ触れてみてください。