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撤退学宣言 ホモ・サピエンスよ、その名に値するまであと一歩だ
¥1,980
SOLD OUT
著者:堀田新五郎 発行元:晶文社 260ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 行き過ぎた市場原理主義、環境破壊による地球温暖化、経済格差の拡大、出口の見えない戦争……多くの矛盾や暴力を生みつつも、疾走を続ける近代システム(民主主義+資本主義+テクノロジーの三位一体)。その先に待ち受けるカタストロフィーを回避するためには、撤退する知性が必要だ。人々の思考を「持続」へと方向づけるメカニズムを解明し、適切な局面で適切に撤退できることこそが知性であると説くマニフェスト。 「近代の学問」と、仏道・茶道・華道などの「道」の知見を接合する、壮大な哲学的思索と問題提起の書。 【目次】 序 ■I部 撤退学宣言──ホモ・サピエンスよ、その名に値するまであと一歩だ はじめに 1章 撤退学宣言 問題編──近代システムとはなにか? 1 近代システムとはなにか? 2 システムの暴走と「近代の超克」 3 「惰性・慣性の力」からは脱出不可能? 4 【問題】 2章 撤退学宣言 解決編──なぜ生物は3つ以上の眼を持たなかったのか? 1 撤退の困難、あるいは生物が3つ以上の眼をもたないわけ 2 人間の知的特性 3 【解答】 3章 撤退学宣言 展望編──テクノロジーは加速し、人類は愚行を繰り返す 1 テクノロジーは加速し、人類は愚行を繰り返す─よって主権者の顕現? 2 世界の彼方、存在の側へ──鬼退治 3 【展望1】 宗教と政治との新たな連関 4 【展望2】 学と道との新たな連関 ■II部 補論 撤退の知性──イエスとソクラテスから 4章 補論1 イエス論──奇天烈の倫理 イエス論1 倫理とイエス イエス論2 政治と文学、あるいはマキァヴェッリとイエス 5章 補論2 知性と反知性──ソクラテスを起点に 1 はじめに 2 知性の祖型:ソクラテスの無敵 3 反知性の典型:反ユダヤ主義者 4 問題提起:知性は自らを維持したまま、propertyの不条理な肯定が可能か? 5 回答:決断主義を超えて 完全性の反復 おわりに
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所有論
¥3,300
著者:鷲田清一 発行元:講談社 576ページ 193mm × 138mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 主体と存在、そして所有。著者の重ねる省察は、われわれを西欧近代的思惟が形成してきた「鉄のトライアングル」の拘束から解き放つ! 「ほかならぬこのわたし」がその身体を労して獲得したものなのだから「これはわたしのものだ」。まことにもっともな話に思われる。しかし、そこには眼には見えない飛躍があるのではないか……? ロックほか西欧近代の哲学者らによる《所有》の基礎づけの試みから始め、譲渡の可能性が譲渡不可能なものを生みだすというヘーゲルのアクロバティックな議論までを著者は綿密に検討する。そこで少なくともあきらかにできたのは、「所有権(プロパティ)」が市民一人ひとりの自由を擁護し、防禦する最終的な概念として機能しつつも、しかしその概念を過剰適用すれば逆にそうした個人の自由を損ない、破壊しもするということ。そのかぎりで「所有権」はわたしたちにとって「危うい防具」だという根源的な事実である。 主体と存在、そして所有。著者の重ねる省察は、われわれを西欧近代的思惟が形成してきた「鉄のトライアングル」の拘束から解き放ち、未来における「手放す自由、分ける責任」を展望する。
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フランスの高校生が学んでいる哲学の教科書
¥1,760
SOLD OUT
著者:シャルル・ぺパン 訳者:永田千奈 発行元:草思社 192ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 日常生活に役立つ、哲学的思考法を鍛えよう。 フランスの人気哲学者が、 西欧哲学の真髄を明快に解説したベストセラー教科書。 ソクラテス、プラトン、アリストテレス、ホッブズ、デカルト、スピノザ、 ルソー、カント、ヘーゲル、ニーチェ、フロイト、サルトルなど、60人に及ぶ哲学者に言及しながら、 「主体」「文化」「理性と現実」「政治」「道徳」といったテーマを解き明かす。 各哲学者の引用も多数紹介。26項目もの「キーワード解説」も充実。 『フランスの高校生が学んでいる10人の哲学者』に続くシリーズ第二弾。 坂本尚志氏(『バカロレアの哲学』)による解説「フランスの高校生はどのように哲学を学んでいるのか?」を収録。 欧米のエリートにとって、哲学は不可欠な教養だ。 フランスの高校では哲学が必修、バカロレア(大学入学資格試験)では文系理系を問わず哲学の筆記試験が課される。 教養としての哲学を、フランスの教科書を読んで身に着けよう! フランスの高校生が学んでいる哲学の教科書フランスノコウコウセイガマナンデイルテツガクノキョウカショ 哲学・宗教 シャルル・ペパンシャルル ペパン(著/文)永田 千奈ナガタ チナ(翻訳) 発行:草思社 46 192ページ 定価 1,600円+税 ISBN978-4-7942-2680-8 COPY ISBN 139784794226808 COPY ISBN 10h4-7942-2680-2 COPY ISBN 104794226802 COPY 出版者記号7942 COPY CコードC0098 0:一般 0:単行本 98:外国文学、その他 初版年月日2023年11月6日書店発売日2023年11月1日登録日2023年10月6日最終更新日2023年12月8日 紹介 日常生活に役立つ、哲学的思考法を鍛えよう。 フランスの人気哲学者が、 西欧哲学の真髄を明快に解説したベストセラー教科書。 ソクラテス、プラトン、アリストテレス、ホッブズ、デカルト、スピノザ、 ルソー、カント、ヘーゲル、ニーチェ、フロイト、サルトルなど、60人に及ぶ哲学者に言及しながら、 「主体」「文化」「理性と現実」「政治」「道徳」といったテーマを解き明かす。 各哲学者の引用も多数紹介。26項目もの「キーワード解説」も充実。 『フランスの高校生が学んでいる10人の哲学者』に続くシリーズ第二弾。 坂本尚志氏(『バカロレアの哲学』)による解説「フランスの高校生はどのように哲学を学んでいるのか?」を収録。 欧米のエリートにとって、哲学は不可欠な教養だ。 フランスの高校では哲学が必修、バカロレア(大学入学資格試験)では文系理系を問わず哲学の筆記試験が課される。 教養としての哲学を、フランスの教科書を読んで身に着けよう! 【目次】 はじめに 1 主体 「私」は私ひとりだけのものか、それとも他者との関係で定義されるものなのか 2 文化 文化とは自然なことか、それとも自然に反することか 3 理性と現実 理性は現実を捉えることができるのか、それとも現実は理性では捉えきれないものなのか 4 政治 政治は現実的であるべきか、理想を目指すべきか 5 道徳 道徳は現実に存在するのか、ただの幻想なのか キーワード解説 絶対と相対/抽象と具象/現実態と可能態/分析と総括/原因と目的/偶発性、必然性、可能性/知ると信じる/本質的(エッセンシャル)と非本質的(アクシデンタル)/説明と理解/法的な権利と現実/形(形相)と素材(質料)/属、種、個人/理想と現実/同一、平等、差異/直観的と論証的/合法性と正当性/直接(媒介なし)と間接(媒介あり)/客観と主観/義務と強制/起源と根拠/論破と納得/類似と類比/原理と結果/理論と実践/超越的と内在的/普遍、全般、個人、個別 バカロレア試験対策 実践編 おわりに 訳者あとがき 解説「フランスの高校生はどのように哲学を学んでいるのか?」坂本尚志 哲学者索引
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庭のかたちが生まれるとき 庭園の詩学と庭師の知恵
¥2,860
著者:山内朋樹 発行元:フィルムアート社 384ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 徹底的に庭を見よ! 作庭現場のフィールドワークから、庭の造形を考え、庭師の生態を観察し、庭のなりたちを記述していく、新感覚の庭園論がここに誕生! 庭師であり美学者でもあるというユニークなバックグラウンドを持つ注目の研究者・山内朋樹の待望の初単著。 庭を見るとき、わたしたちはなにを見ているのか? 庭をつくるとき、庭師たちはなにをしているのか? そもそも、庭のかたちはなぜこうなっているのか? 本書は庭師であり美学研究者でもある山内朋樹が、 京都福知山の観音寺を訪ね、その大聖院庭園作庭工事のフィールドワークをもとに、庭のつくられ方を記録した「令和・作庭記」である。 庭について、石組について、植栽について、空間について、流れについて、部分と全体について…… 制作のプロセスを徹底的に観察するとともに、その造形(かたち・構造)の論理を分析し、「制作されるもの」と「制作するもの」の間に起きていることを思考する。ミクロの視点で時間軸を引き伸ばしながら、かたちが生まれるその瞬間を丹念に解読していく、他に類を見ない新しい「制作論」。 本書を読んだ後には、これまで見ていた庭や、木々や、石や、そして景色の見え方が変わって見える! 【目次】 はじめに——ぼくが庭のフィールドワークに出る理由 第1章 石の求めるところにしたがって〈庭園の詩学①〉 1 ただの石から見られる石へ 2 つくる行為をうながすもの 3 他性の濁流をおさめる 第2章 集団制作の現場から〈庭師の知恵①〉 1 不確かさのなかでともに働く 2 設計図とはなにをしているのか? 第3章 徹底的にかたちを見よ〈庭園の詩学②〉 1 石と石とが結びつくとき 2 意図しないものの蓄積とパターン 3 あってないような庭とありてある庭 第4章 物と者の共同性を縫い上げる〈庭師の知恵②〉 1 バラバラの物をDIYで結びつけよ 2 庭師の知恵と物騒な共存 3 物と踊る技術 第5章 庭をかたちづくるもの〈庭園の詩学③〉 1 造形的達成はどこからやってくる? 2 石をかたづけるときに起こること 3 質的飛躍と作庭の終わり おわりに——フィールドワークは終わらない
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会社員の哲学 〔増補版〕
¥1,200
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著者:柿内正午 発行元:零貨店アカミミ 152ページ 173mm × 150mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 「会社員」というありふれているようでどうにも特異な立場から、現代社会を描き直す。 無名で、凡庸な会社員が書く当事者研究であり、民族誌であり、思想書であり、哲学書。 【目次】 はじめに 増補版序文 Ⅰ部 自由 1章 賃労働者であること 2章 自己実現とAIー個人化と規格化 コラム:ゾンビ論ーハイチへのまなざし Ⅱ部 責任 3章 会社、たくさんの秘密 ―セクショナリズム・官僚制 4章 責任の無限後退 ―「安楽への自発的隷属」 コラム:生活の保守性 Ⅲ部 個人と社会 5章 自由と責任のインターフェースとしての、所有概念 6章 主体性をほどよく保持するために 7章 よりよい生へ コラム:推しー「密猟」としての誤読の実践 Ⅳ部 会社員の日常的実践 8章 具体的にどうするか 9章 哲学を生活に実装するために おわりに―短い言い訳 ■主な参考文献
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味つけはせんでええんです
¥1,760
著者:土井善晴 発行元:ミシマ社 208ページ 168mm × 120mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 「なにもしない」料理が、 地球と私とあなたを救う。 AIの発達、環境危機、経済至上主義… 基準なき時代をどう生きるか? 人間とは、自由とは、幸せとは。 「料理」を入り口に考察した壮大な著! 土井節炸裂、一生ものの雑文集。 『ちゃぶ台』の名物連載、ついに書籍化。 *********************** 店主コメント *********************** 身近な生活から世の中のことまで、料理研究家ならではの思考で現代人が失いつつある普遍的な考え方や物事の在り方を語り尽くします。 人が生きるうえで欠かせない食事は、生活や文化の根底にあるもの。だからこそ、料理に対する思想は様々な事象に精通する普遍性をもっているのではないでしょうか。 ライフスタイルにその人の思想が反映されるとすれば、本書の内容は豊かな生活の一助になってくれると思います。
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実力も運のうち 能力主義は正義か?(ハヤカワ文庫NF)
¥1,320
SOLD OUT
著者:マイケル・サンデル 訳者:鬼澤忍 発行元:早川書房 文庫判 148mm × 105mm *********************** 出版社紹介文より *********************** 哲学が斬り込む、格差と分断の根源 解説:本田由紀 成功を決めるのは努力か環境か? ハーバード随一の人気教授が「能力主義」の是非を問い日本中に議論を巻き起こしたベストセラー。 *********************** 店主コメント *********************** 「能力主義」がいかにして、社会において支配的になり弊害をもたらすようになったか、学歴社会・宗教・政治家の発言・経済・労働など様々な視点で考察。それらの多くはアメリカ社会の事例ですが、学歴社会、自助の精神、労働の価値観など日本にも共通する部分があります。 教育や労働など、社会の在り方を根幹から考えるうえで必読の一冊です!
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日本宗教のクセ
¥2,090
著者:内田樹/釈徹宗 発行元:ミシマ社 248ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 政教分離、旧統一教会、カルト二世 …こうした問題を解くためにも。 行、夕日、お墓などに宿る 日本固有の「クセ」を知ろう。 「宗教的センス」を引き上げる名人対談 日本宗教のクセ ・都市仏教が大地の霊と「くっついた」のが浄土真宗!? ・内面重視ではなく「行」をとても大事にする ・形を変えながら脈々と続く聖徳太子信仰 ・習合的なモデルとしての在原業平と四天王寺 ・国と引き離してもなお成り立つ神道とは? …etc 【目次】 第一章 日本宗教のクセを考える 第二章 夕日の習合論 第三章 お墓の習合論 第四章 今こそ、政教分離を考える 第五章 戦後日本の宗教のクセ
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死を語る50人の言葉 宗教家・学者・医師・芸術家の「死生観」
¥1,980
SOLD OUT
著者:近代文化史研究会 発行元:アーツアンドクラフツ 208ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 震災・パンデミック・戦争で「死」が身近な現在、先人たちは「死」とどのように向き合っていたのか。 明治・大正・昭和に生まれた宗教家・学者・医師・芸術家たち50人は、関東大震災・太平洋戦争・戦後混乱期を生き、死んでいった。彼らの死と向き合った言葉は、現在を生きる「助け」ともいえるのではないだろうか。 【内容】 澤木興道(曹洞宗禅僧)、酒井雄哉(天台宗僧侶)、今西錦司(生態学・文化人類学)、岸本英夫(宗教学)、宮本常一(民俗学)、暉峻康隆(国文学)、白川静(漢字研究)、神谷美恵子(精神医学)、鶴見和子(社会学)、多田道太郎(フランス文学・評論家)、網野善彦(歴史学)、大林太良(民族学)、米山俊直(文化人類学)、多田富雄(免疫学・エッセイト)、松田道雄(小児科医・評論家)、若月俊一(医師)、斎藤茂太(医師)、市川平三郎(医師)、井伏鱒二(作家)、小林秀雄(文芸評論家)、幸田文(作家)、鈴木真砂女(俳人)、井上靖(作家)、田中澄江(作家)、埴谷雄高(作家)、水上勉(作家)、山田風太郎(作家)、吉田満(作家)、遠藤周作(作家)、司馬遼太郎(作家)、吉本隆明(詩人・評論家)、前登志夫(歌人)、城山三郎(作家)、時実新子(川柳作家)、須賀敦子(イタリア文学・随筆家)、江藤淳(文芸評論家)、小田実(作家)、寺山修司(劇作家・歌人)、赤瀬川原平(画家・作家)、吉行あぐり(美容師)、黒澤明(映画監督)、新藤兼人(映画監督・脚本家)、北林谷榮(女優)、石井好子(歌手・エッセイスト)、高峰秀子(女優)、三國連太郎(俳優)、星野哲郎(作詞家)、桂米朝(落語家)、渥美清(俳優)、高倉健(俳優)
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百歳の哲学者が語る人生のこと
¥2,420
著者:エドガール・モラン 訳者:澤田直 発行元:河出書房新社 216ページ 195mm × 138mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 100歳の哲学者、人生を語る――戦争のリアル、パンデミック……激動の一世紀を振り返り、歴史と人生の奥深さをシンプルな言葉で綴った、いまを生きるすべての人へ贈るメッセージ。 二十二歳、ナチスの手を逃れた幸運 四十六歳、革命の瞬間を目撃したパリ 九十九歳、未曽有のパンデミック— あらゆる生は不確実であり、絶えず予測しなかったことに出会います 激動の一世紀を生きた現代フランスを代表する知識人が自らの人生を回想しつつ、その思想を平易に語る。 危機を乗り越えるためには何が必要なのか―― いまを生きるすべての人へ贈る明晰なメッセージ。 <本国フランスでベストセラー>
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哲学100の基本
¥1,980
著者:岡本裕一郎 発行元:東洋経済新報社 320ページ 210mm × 130mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** カント/プラトン/マルクス・ガブリエル/和辻哲郎/ニーチェ/ヴィトゲンシュタイン/ハイデガー…… 世界最高の知の巨人たちの 「思考の型」が1フレーズですっきりわかる 物事を考えるとき、哲学は広い視野と長いスパンでアプローチします。日々進行している出来事に対して、一歩身を引いたうえで、「これはそもそもどのような意味なのか?」と問い直し、世界をどうみたらいいのか、新しいメガネを考案するのです。(中略) 本書では、2500年にわたって、哲学が提案してきた思考のメガネをご紹介しますので、皆さんもぜひ試してみてください。驚くような発見ができるのではないかとひそかに期待しています。(「はじめに」より) 『MBA100の基本』に続く、23万部突破のベストセラーシリーズ、最新刊!
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依存症と人類 われわれはアルコール・薬物と共存できるのか
¥4,950
著者:カール・エリック・フィッシャー 監訳:松本俊彦 訳者:小田嶋由美子 発行元:みすず書房 456ページ 193mm × 135mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** ある時代には酒や薬物に耽溺することは「堕落」と見なされ、ある時代には「下級階層の流行病」と見なされた。またある時代には、たとえ同じ薬物でも、特定のコミュニティで使用すれば「医療」だが、別のコミュニティに属する者が使用すれば「犯罪」と見なされた。 アルコール依存症から回復した精神科医が本書に描くのは、依存症の歴史であり、その概念の歴史である。自身や患者の体験、過去の有名無名の人々のエピソードに加え、医学や科学のみならず、文学、宗教、哲学にまで踏み込んだ豊饒な歴史叙述によって、依存性薬物と人類の宿命的な繋がりが浮かび上がってくる。 依存症は「病気」なのか? それとも、差別や疎外に苦しむ者に刻印されたスティグマなのか――? 圧倒的な筆力で依存症をめぐるさまざまな神話を解体し、挫折と失敗に彩られた人類の依存症対策史をも詳らかにする。 「本書は、米国のみならず、国際的な薬物政策に大きな影響を及ぼす一冊となりうる力を備えている。その意味で、依存症の治療・支援はもとより、政策の企画・立案、さらには啓発や報道にかかわる者すべてにとっての必読書であると断言したい」(松本俊彦「解題」より)
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水中の哲学者たち
¥1,760
著者:永井玲衣 発行元:晶文社 268ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** みなが水中深く潜って共に考える哲学対話。 「もっと普遍的で、美しくて、圧倒的な何か」 それを追い求めて綴る、前のめり哲学エッセイ! 「もっと普遍的で、美しくて、圧倒的な何か」それを追いかけ、海の中での潜水のごとく、ひとつのテーマについて皆が深く考える哲学対話。若き哲学研究者にして、哲学対話のファシリテーターによる、哲学のおもしろさ、不思議さ、世界のわからなさを伝える哲学エッセイ。当たり前のものだった世界が当たり前でなくなる瞬間。そこには哲学の場が立ち上がっている! さあ、あなたも哲学の海へダイブ! 【目次】 1 水中の哲学者たち 2 手のひらサイズの哲学 3 はい、哲学科研究室です
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新訳]禅マインド ビギナーズ・マインド
¥1,540
著者:鈴木俊隆 訳者:藤田一照 発行元:PHP研究所 352ページ 172mm × 115mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 世界24カ国以上で翻訳されてきた「禅の世界的名著」が、新訳となって登場! 本書は、アメリカを拠点に禅を西欧世界へと広めることに大きく貢献した、禅思想家・鈴木大拙氏(1870~1966年)とともに「二人の鈴木」と並び称される曹洞宗僧侶・鈴木俊隆氏(1904~1971年)による、禅の入門的講話集。坐禅の組み方から悟りの世界まで、禅の神髄を平易な言葉で語りつくした1冊です。 あのスティーブ・ジョブズが、青春時代にこの本に夢中になり、その後の人生に大きな影響を与えたことでも有名です。 原書の発刊は1970年ですが、本書は2020年に新装発刊された『Zen Mind, Beginner's Mind: 50th Anniversary Edition』を全訳したもので、鈴木俊隆氏のもとで長年修行をしていたデイヴィッド・チャドウィック氏による「あとがき」(全28ページ)が新たに追加されています。 新訳を担当した藤田氏は、長年アメリカで禅の指導をしてきた現役僧侶。現地のGoogleやFacebookの社員にも指導実績を持ち、本書は「よりわかりやすく、より読みやすく」をコンセプトに翻訳されました。 50年以上にわたって、世界中の人々の生き方に影響を与えた「最高の人生指南書」、待望の新訳!
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ひとくち哲学 134の「よく生きるヒント」
¥2,805
SOLD OUT
著者:ジョニー・トムソン 訳者:石垣賀子 発行元:早川書房 368ページ 157mm × 157mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** プラトン、デカルト、ボーヴォワール、構造主義に現象学……134の哲学の主要トピックをすべて2~3ページに凝縮した入門書。 人に優しくなれない、ついウソをついてしまう、不公平な世の中に腹が立つ……そんなあなたの悩みを解消するヒントをご賞味あれ!
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生きるということ 新装版
¥2,090
著者:エーリッヒ・フロム 訳者:佐野哲郎 発行元:紀伊国屋書店 292ページ 195mm × 135mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** フロムによる永遠の古典の新装版! 真に生きる喜びが得られる生き方とは? 財産、知識、健康、社会的地位、権力……現代の私たちは〈持つ〉ことに専心し、それを自分の価値とみなしている。 人が生きていくうえでは、〈持つ〉ために限りなき生産と消費に追われ、“慢性の飢餓状態"にあるのでなく、あらゆる執着から解き放たれ、何ものにも束縛されず、生きる喜びを感じられるような、ただ〈ある〉という、もうひとつの様式がある。 日常の経験や先人たちの思想を例に、〈持つ様式〉と〈ある様式〉の生き方を比較・検討し、新たな人間像と社会のあり方を提唱する。
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愛するということ 新装版
¥1,430
著者:エーリッヒ・フロム 訳者:鈴木晶 発行元:紀伊国屋書店 212ページ 195mm × 135mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 読み継がれて60年―― 世界的ベストセラーに30年ぶりに訳文に大幅に手を入れた、改訳・新装版! ■時代に合わない表現・用語などを変更 ■さらに読みやすくわかりやすい訳にブラッシュアップ
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WORKSIGHT ワークサイト 18号
¥1,980
編者:WORKSIGHT編集部 発行元:コクヨ株式会社 販売元:学芸出版社 128ページ 224mm × 152mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** ゾンビを知ることはわたしたち自身を知ること ゾンビは、その発祥から資本主義と深く関わってきた。カリブ海のプランテーションから、消費、金融と、資本主義が進化するに連れてゾンビも進化する。そのとき、ゾンビは私たちそのものの姿となる。ジョージ・A・ロメロから「韓国ゾンビ」まで。ゾンビを知ることは、私たち自身を知ることなのだ。WORKSIGHTリニューアル第2弾! 【目次】 ◎ゾンビ宣言 高度資本主義の時代における非人間の状態 サラ・ジュリエット・ラウロとカレン・エンブリーが2008年に発表したのが本稿、その名も「ゾンビ宣言」。 ハイチ発祥のゾンビの原型から、映画のゾンビ、そして未知なる 存在的/憑在的ゾンビへ。熱気のこもった哲学的論考を読めば、きっと目を剥くことだろう。 文=サラ・ジュリエット・ラウロ/カレン・エンブリー 翻訳=遠藤徹 ◎ゾンビの学校 ゾンビの学校で現代社会を学ぼう! 講師は名著『ゾンビと資本主義』の遠藤徹先生。 7つのキーワードをもとに ゾンビ映画から読みとく現代社会。 その絶望と、わたしたちの希望。 文=遠藤徹 ◎ゾンビの世界史 コロンブスのハイチ到着からゾンビの物語は始まる。ハイチのヴードゥーの習俗から派生したゾンビは、書物、映画、漫画、ゲーム を通じて、世界の人びとの想像力を駆り立ててきた。年譜でたどる、ヒトとゾンビの500年。 ◎死の報い ジョージ・A・ロメロとアメリカの悪夢 現在のゾンビ映画の定型を「発明」した不世出の映画監督ジョ ージ・A・ロメロは、アメリカ社会を蝕む資本主義、軍国主義、植民地主義、人種差別、性差別を根源から批判しつつ、それを決して脱け出すことのできない牢獄として描く稀代のペシミストだった。「死のうとも、社会が完全に崩壊しようとも、資本主義の外を想像することができない」現代社会において、絶望の巨匠は、いったい何をゾンビに託したのか。アート映画のSVODプラットホーム〈MUBI〉に掲載された渾身のロメロ/アメリカ論を特別掲載。 文=ブライアン・エーレンプリース 翻訳=若林恵 ◎新入社員、『奴隷会計』を読む ゾンビと資本主義はともにカリブ海のプランテーションにルーツがあるという。その両者をつなぐのは「奴隷制」だ。2022年に刊行されたケイトリン・ローゼンタールの『奴隷会計:支配とマネジメント』は、奴隷制がいかに現代の企業マネジメントの基盤となっているかを明かした注目の書だ。2022年春に大手 日本企業に就職を果たした入社8カ月目の新入社員(匿名)に『奴隷会計』を読んでもらった。奴隷制は過去の遺物なのか? それとも現代企業のなかに巧みに温存されているのか? インタビュー・文=若林恵 ◎Kゾンビは右側通行しない 2016年『新感染 ファイナル・エクスプレス』で世界的な注目を浴び、以後『キングダム』『今、私たちの学校は...』など、ゾンビ映画/ドラマに新たな視点を投げこんだ「Kゾンビ」。それは 旧来のゾンビものとはどこが異なり、何を新たに語りかけているのか。韓国の気鋭の映画評論家カン・ドックによる書き下ろし論考。 文=カン・ドック 翻訳=後藤哲也 ◎韓国ゾンビになってみる ゾンビを知るには、ゾンビになってみるのが一番。ストリートダンサーとともにゾンビの動きを身につけよう(ついでに体幹も鍛えられる?)。 ◎バスキアの絵がゾンビにしか見えない ジャン=ミシェル・バスキアは、投機資本主義の愛玩物として搾取され続けながら、それに絶えず異議を申し立て続ける反逆のヒーローとして、いまなお強力なアイコンであり続けている。バスキアは、終わることのない二項対立のなか、死にもせず生きもせず宙吊りにされる。そのありようはまるでゾンビじゃないか。と思えば、絵に登場するアイコニックな「キャラ」もゾンビに見えてくる。「バスキア=ゾンビ」という無理矢理な仮説に、本誌コンテンツディレクターの若林恵が挑む。 文=若林恵
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新訳 茶の本(角川ソフィア文庫)
¥748
著者:岡倉天心 訳者:大久保喬樹 発行元:KADOKAWA 272ページ 文庫判 148mm × 105mm *********************** 出版社紹介文より *********************** 『茶の本』(全訳)と『東洋の理想』(抄訳)を、読みやすい訳文と解説で読む! ロマンチックで波乱に富んだ生涯を、エピソードと証言で綴った読み物風伝記も付載。天心の思想と人物が理解できる入門書。 【目次】 まえがき―『茶の本』の新訳にあたって 第1章 茶碗に満ちる人の心 《解説ノート 第1章》 第2章 茶の流派 《解説ノート 第2章》 第3章 道教と禅 《解説ノート 第3章》 第4章 茶室 《解説ノート 第4章》 第5章 芸術鑑賞 《解説ノート 第5章》 第6章 花 《解説ノート 第6章》 第7章 茶人たち 《解説ノート 第7章》 東洋の理想 序章 《解説ノート 序章》 終章 《解説ノート 終章》 エピソードと証言でたどる天心の生涯 読書案内 あとがき *********************** 出版社紹介文より *********************** 茶道という切り口で、日本文化に通底する思想を説く。 老荘思想を土台に茶の文化や芸術鑑賞を論じる、というと堅苦しい感じもしますが人生哲学あるいはライフスタイル指南書という視点でも読めます。 新訳ということで本文の節目に見出しが付き、章末には訳者による解説があるので読みやすいです。 視覚ばかりに頼らない相対的な物の見方というのは、けっこう現代人には欠けているかもしれない、とこの本を読んで思いました。
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奇妙なものとぞっとするもの 小説・映画・音楽、文化論集
¥2,750
著者:マーク・フィッシャー 訳者:五井健太郎 発行元:Pヴァイン 240ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** それがなぜ「奇妙なもの」に見えるのか? ──マーク・フィッシャー生前最後の著作 H・P・ラヴクラフト、H・G・ウェルズ、フィリップ・K・ディック、デヴィッド・リンチ、スタンリー・キューブリック、クリストファー・ノーラン、ザ・フォール、ブライアン・イーノ……彼ら「奇妙」で「ぞっとする」表現者たちに、私たちがいままで世界を理解するために使ってきたカテゴリーが有効ではないとしたら、では、彼らから導き出せる思想とは…… 思想家マーク・フィッシャーの冴え渡る考察がスリリングに展開する、彼の文化論集にして、もう一冊の代表作。 【目次】 序 奇妙なものとぞっとするもの(不気味なものを超えて) 奇妙なもの 時空から生じ、時空から切り取られ、時空の彼方にあるもの──ラヴクラフトと奇妙なもの 現世的なものに抗する奇妙なもの──H・G・ウェルズ 「身体は触手だらけ」、グロテスクなものと奇妙なもの──ザ・フォール ウロボロスの輪にとらえられて──ティム・パワーズ シミュレーションと非世界化──ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーとフィップ・K・ディック カーテンと穴──デヴィッド・リンチ ぞっとするもの ぞっとするものへのアプローチ 何もないはずのところにある何か、何かあるはずのところにある無──ダフネ・デュ・モーリアとクリストファー・プリースト 消滅していく大地について──M・R・ジェイムズとイーノ ぞっとするタナトス──ナイジェル・ニールとアラン・ガーナー 外のものを内へ、内のものを外へ──マーガレット・アトウッドとジョナサン・グレイザー エイリアンの痕跡──スタンリー・キューブリック、アンドレイ・タルコフスキー、クリストファー・ノーラン 「……ぞっとするものは残りつづける」──ジョーン・リンジー 訳者あとがき 参考文献 索引
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分断された天 スラヴォイ・ジジェク社会評論集
¥2,750
著者:スラヴォイ・ジジェク 訳者:岡崎龍/中林敦子 発行元:Pヴァイン 296ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 無秩序と混迷の時代、その出口とは? ドナルド・トランプ、ジョー・バイデン、バーニー・サンダース、ウラジーミル・プーチン ジュリアン・アサンジ(ウィキリークス)、グレタ・トゥーンベリ、ブレグジット、黄色いベスト運動、雨傘運動、中東紛争とパレスチナ闘争、そしてコロナ禍── 『パンデミック』シリーズで大きな注目を集めた スロヴェニアの知の巨人が、激動する現代を斬る! 【目次】 序章 それでもこの状況は「大好」なのか 第一章 サウジアラビアへのドローン攻撃は、本当に ゲームチャンジャーか 第二章 クルディスタンを荒廃させたのは誰か 第三章 我々の楽園にある種々の厄介 第四章 アサンジとコーヒーを飲むことの危険性 第五章 クーデターの解剖──民主主義と聖書と リチウムと 第六章 チリ―新しいシニフィアンに向けて ニコル・バ リア‐アセンジョとスラヴォイ・ジジェク 第七章 左派労働党の敗北──検死の試み 第八章 そうだ、ユダヤ人差別は健在だ──だが、どこ で? 第九章 完全に理にかなった行為。狂った世界の 第十章 イラン危機の勝者と敗者 第十一章 本当にアメリカの道徳的リーダーシップは失わ れたのだろうか? 合衆国が四大勢力制になり つつある現状 第十二章 ほどほどに保守的な左派を求める嘆願 第十三章 アマゾンが燃えている──だから何? 第十四章 同情ではなく、ラディカルな変化を 第十五章 トランプ対ラムシュタイン 第十六章 恥の日だ。まったく! 第十七章 民主主義の限界 第十八章 COVIDの絶望という勇気 第十九章 トランプの床屋のパラドクス 第二十章 トランプをその概念において亡き者にする方法 第二十一章 民主主義の再生? ジョー・バイデンじゃ無 理! 第二十二章 情勢と選択 第二十三章 「グレート・リセット」? ええ、お願いし ます──でも、本当のやつを! 第二十四章 コロナ禍のキリスト 第二十五章 最初は茶番、それから悲劇? 第二十六章 トランプの最大の背信は何か 第二十七章 ジュリアン・アサンジ、君に捧げる 第二十八章 バイデン、プーチンの魂について語る 第二十九章 階級差別に抵抗する階級闘争 第三十章 「死ぬまで生きねば」 パンデミック下の 〈生〉について、ラムシュタインから知る べきこと 第三十一章 あるヨーロッパのマニフェスト 第三十二章 ストップしたのは、どのゲーム? 第三十三章 トンネルの先に光が見える? 第三十四章 三つの倫理的態度 第三十五章 パリ・コミューンから百五十年 第三十六章 なぜ私はまだ共産主義者なのか 監修者解説 ジジェクの現状分析──「分断された天」と「ラディカルな選択」(岡崎龍)
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自殺の思想史
¥4,950
SOLD OUT
著者:ジェニファー・マイケル・ヘクト 訳者:月沢李歌子 発行元:みすず書房 296ページ 195mm × 135mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 自殺をしてはいけない。この言葉は、どのように根拠づけられるのだろうか? この問いへの答えを求めて、古代ローマの歴史的資料や古代ギリシャの哲学者たちの思索をはじめ、戯曲や芸術、キリスト教やイスラム教といった宗教思想、宗教から距離を置いた哲学、社会学的な取り扱いまでをも含んだ広い視野で「自殺」がどう考えられてきたのかをまとめ上げる。 古くは宗教的な罪とされていた自殺は、精神医学の発展に伴って倫理的に中立なものになり、現代では選択肢や権利として肯定する立場さえある。このような思想の変遷の中にも、自殺を肯定しない考え方が確かに生き残ってきた。 誰もが納得する答えを出すことがむずかしい問いである。それでも、生きることをやめないでほしい、という切実な思いに向き合い、生きることをやめるべきではない理由とその論理をたどることが、この生に踏みとどまる助けになりうるし、切実な悩みに応えるためのヒントになりうるだろう。 【目次】 まえがき 謝辞 はじめに 第一章 古代の世界――聖書、ギリシャ、ローマ 第二章 宗教は自殺を認めない――キリスト教、イスラム教、ユダヤ教 第三章 生きるべきか死ぬべきか――モダニズムの新興における新たな疑問 第四章 非宗教的な哲学による自殺の擁護 第五章 共同体の議論――古代ギリシャから現代まで 第六章コミュニティと影響に関する現代の社会科学 第七章 未来の自分に対する希望 第八章 自殺について考察した二〇世紀のふたりの人物――デュルケームとカミュ 第九章 苦しみと幸せ 第十章 現代の哲学的対話――シオラン、フーコー、サズ おわりに 原注 索引
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春宵十話(角川ソフィア文庫)
¥572
SOLD OUT
著者:岡潔 発行元:KADOKAWA 203ページ 文庫判 148mm × 105mm *********************** 出版社紹介文より *********************** 「情緒の中心の調和がそこなわれると人の心は腐敗する。社会も文化もあっという間にとめどなく悪くなってしまう」 ―――数学者として世界的な難問を解き天才と呼ばれた岡潔は、一方で思想家としても多大な影響を残した。日本の文化を培ってきたのは自然に根差した「情緒」であり、戦後急速に西欧化が進む中、その伝統と叡智が失われることに鋭い警鐘を鳴らす。本質をみつめる精神の根底を語る代表的名著。 解説・中沢新一 *********************** 店主コメント *********************** 1960年代の刊行以来この本が未だに版を重ねている理由は、実際に読んでみるとわかるはず。 表題作になっている随筆「春宵十話」の内容は、最近の本で見かけるワード「利他」に直結していると思います。 直観が引き起こす行動が間違った方向へ向かわないためにも、そして人と文化を育むためにも、私たちに備わっている「情緒」はとても大切なのでは。
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ええかげん論
¥1,980
SOLD OUT
著者:土井善晴/中島岳志 発行元:ミシマ社 192ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** コロナ、政治、気候…不安は尽きねどもまずは日常を整える。 その智恵がここに。 正解は、いつも同じではない。 けれど、自分のコンディションを整え、「今・ここ」を感じていれば、 おのずと「ある一点」がわかるようになる。 料理から、そして保守や仏教の思想から、 それぞれに「ええかげん」を探求してきた二人による、 自立して豊かに生きるための「ええかげん」論。 「ええかげん」の中に、ええことも、わるいこともぜんぶあるんです。…一生懸命の道中楽しみましょ。――土井 (リベラル保守の)考え方と、土井先生がおっしゃる「ええかげん」は、つながっているんじゃないか、と思っていたんです。――中島 フキノトウの天ぷら、ほんれんそうのおひたしの実演(写真入り)やインド珍道中のおまけコラムも!「料理と利他」深化版!