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アンチ・アンチエイジングの思想 ボーヴォワール『老い』を読む
¥2,970
SOLD OUT
著者:上野千鶴子 発行元:みすず書房 328ページ 193mm × 135mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 老いには誰も抗えない。それなのに、私たちはなぜ老いを恐れるのだろう。平均寿命が延び、老人としての生が長くなったことで、誰もが老いに直面すると同時に不安も高まっている。 自分が老いたことを認めたくないのは、社会が老いを認めないからだ。それを惨めにしているのは文明のほうなのだ。「老いは文明のスキャンダルである」――この言葉に導かれて、ボーヴォワール『老い』への探究がはじまる。 さらに日本の介護の現場を考察し、ボーヴォワールのみた景色の先へと進む。認知症への恐怖、ピンピンコロリという理想、安楽死という死の権利。その裏側にある老いへの否定から見えてくるのは、弱いまま尊厳をもって生ききるための思想がぜひとも必要だということだ。 ひとが最後の最後まで人間らしく生きるには、徹底的な社会の変革が必要なのだ。 老いて弱くなることを否定する「アンチエイジング」にアンチをとなえ、老い衰え、自立を失った人間が生きる社会を構想する。 【目次】 第1章 老いは文明のスキャンダルである 第2章 文化の中の老い 第3章 歴史の中の老い 第4章 近代化の中の老い 第5章 「生きられた経験」としての老い 第6章 知識人の老い 第7章 老いと性 第8章 女性の老い 第9章 高齢者福祉の起源 第10章 ボケ老人へ向ける眼 第11章 アンチ・エイジズム 第12章 三つの死 第13章 「死の自己決定」はあるか 第14章 ボーヴォワールの「宿題」 第15章 「自立神話」を超えて 引用・参照文献 ボーヴォワール略年譜 あとがき
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いっしょにいきるって、なに? [新版](こども哲学)
¥1,760
著者:オスカー・ブルニフィエ 訳者:西宮かおり 監修:重松清 絵:フレデリック・ベナグリア 発行元:朝日出版社 104ページ 235mm × 183mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** こどもの素朴な「 なぜ? 」は、世界から感じとった不思議をそのまま口に出すもの。大人としては、つい、「そういうものなんだよ」と反応してしまいそうになります。でも、そういう気持ちや不思議さは、既成のことばでは、解決できません。そして、いつでも使える「答え」がないことが、ほとんどです。 本書は、そんなこどもの疑問、大人にとっても超難問の、根源的に大切な問題を、楽しく考えるシリーズです。絵本の中で次々と出会う考え方に、賛成したり、反対したり、その理由を考えたり。家族で、学校で、語り合いながら、新たなページを加えていってください。 考えることは、こどものおもちゃ! ◆この本の6つのテーマ ひとり: ひとりっきりで、生きてゆきたい? そんちょう: どんなときでも、みんなをだいじにするべき? 意見: いつも、みんなとおなじ考え? 平等: ぼくたち、みんな平等? しごと: ぼくたちみんな、はたらかなくちゃいけないの? リーダー: みんなでいっしょに生きてゆくには、リーダーとルールが必要?
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人生って、なに?[新版](こども哲学)
¥1,760
著者:オスカー・ブルニフィエ 訳者:西宮かおり 監修:重松清 絵:ジェローム・リュイエ 発行元:朝日出版社 104ページ 235mm × 183mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** こどもの素朴な「 なぜ? 」は、世界から感じとった不思議をそのまま口に出すもの。大人としては、つい、「そういうものなんだよ」と反応してしまいそうになります。でも、そういう気持ちや不思議さは、既成のことばでは、解決できません。そして、いつでも使える「答え」がないことが、ほとんどです。 本書は、そんなこどもの疑問、大人にとっても超難問の、根源的に大切な問題を、楽しく考えるシリーズです。絵本の中で次々と出会う考え方に、賛成したり、反対したり、その理由を考えたり。家族で、学校で、語り合いながら、新たなページを加えていってください。 考えることは、こどものおもちゃ! ◆この本の6つのテーマ しあわせ: しあわせっておもうのは、どんなとき? 将来のゆめ: いつか、いちばんになれるかな? 不幸: 人生って、なんでつらいんだろう? 存在: どうして、人間は存在するの? 人生の意味: ぼくたち、なんで生きてるの? 死: どうして、ひとは死ぬの?
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世界史の構造(岩波現代文庫/学術 323)
¥900
著者:柄谷行人 発行元:岩波書店 発行年:2015年2月15日 第2刷 543ページ 文庫判 148mm × 105mm 【状態】 小口に汚れ(写真2枚目) それ以外に目立った汚れや傷みはありません。 ※こちらの商品は店頭でも販売しております。品切れの場合もございますので予めご了承くださいませ。
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庭の話
¥3,080
著者:宇野常寛 発行元:講談社 368ページ 195mm × 140mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** *プラットフォーム資本主義と人間との関係はどうあるべきなのか? ケア、民藝、パターン・ランゲージ、中動態、そして「作庭」。一見無関係なさまざまな分野の知見を総動員してプラットフォームでも、コモンズでもない「庭」と呼ばれるあらたな公共空間のモデルを構想する。『遅いインターネット』から4年、疫病と戦争を経たこの時代にもっとも切実に求められている、情報技術が失わせたものを回復するための智慧がここに。 【目次】 #1 プラットフォームから「庭」へ #2 「動いている庭」と多自然ガーデニング #3 「庭」の条件 #4 「ムジナの庭」と事物のコレクティフ #5 ケアから民藝へ、民藝からパターン・ランゲージへ #6 「浪費」から「制作」へ #7 すでに回復されている「中動態の世界」 #8 「家」から「庭」へ #9 孤独について #10 コモンズから(プラットフォームではなく)「庭」へ #11 戦争と一人の女、疫病と一人の男 #12 弱い自立 #13 消費から制作へ #14 「庭の条件」から「人間の条件」へ
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人類の会話のための哲学 ローティと21世紀のプラグマティズム
¥4,180
SOLD OUT
著者:朱喜哲 発行元:よはく舎 284ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 「ローティという不世出の哲学者を、〈人類の会話〉の守護者であろうとし続けた人物として再発見する。」朱喜哲は、混沌とした現在の日本・世界でローティが注目されるべき意味を鮮やかに記した。 古代ギリシア以来の伝統につらなる哲学を筆頭として「唯一の真正な声」を求める営みは、ひとびとの小さな声をつぐませる。 「雑多で多様な複数の声たち」、その会話こそが人類が豊かに暮らす希望ではないか。 哲学者ローティは多くの批判を引き受けながら、その声たちを守ることこそを哲学の任務として引き受けた。 本書は、第一部はミサック、第二部はセラーズ、第三部はブランダムを中心的に扱うことで、先行研究から後世の視点も含め包括的なローティ像を描き出している。 また、同時に現代的な意義、政治や社会の状況に対してどのように参照しうるのかを明らかにした。こうしてローティの思想を中心にプラグマティズムの意義が明らかにしていくことで、本書は古典から未来へ繋がる哲学の姿をも希望をもって浮かび上がらせる。
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生きるのが楽になるスヌーピー 心をゆるめてくれる禅の言葉
¥1,540
著者:チャールズ・M・シュルツ 訳者:谷川俊太郎 監修:枡野俊明 発行元:光文社 192ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 店主コメント *********************** 『ピーナッツ』のワンシーンや登場人物のセリフから「禅に通じるもの」を見出し、禅の言葉を解説するシリーズ第3弾。 物事の真理は身近な自然の風景にありのままの姿で存在し、人間もまたその一部であることを教えてくれます。複雑化した社会で忘れがちな自然体を意識することは、きっと自身の生きやすさにつながるのではないでしょうか。 【目次】 Part1 サンデー版で読む禅語 前を向くための言葉 Part2 サンデー版で読む禅語 心をゆるめる言葉 Part3 春夏秋冬を過ごす 禅語×ピーナッツコミック
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自分を受け入れるスヌーピー いろいろある世界を肯定する禅の言葉
¥1,540
SOLD OUT
著者:チャールズ・M・シュルツ 訳者:谷川俊太郎 監修:枡野俊明 192ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 店主コメント *********************** 『ピーナッツ』のワンシーンや登場人物のセリフから「禅に通じるもの」を見出し、禅の言葉を解説するシリーズ第2弾。 自分のカラーを見つけ、それぞれのカラーを認める。互いに尊重し合う多様性の認識へと導いてくれる禅の言葉が詰まった一冊です。巻末にはシュルツ・スタジオからのメッセージが詰まったイラスト集「COLOR OF PEANUTS」を掲載。 【目次】 Part1 自分のCOLORを見つけて Part2 それぞれのCOLORをみとめる Part3 COLOR OF PEANUTS
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恋愛の哲学
¥1,760
著者:戸谷洋志 発行元:晶文社 236ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 哲学は「恋愛」を語ることから始まった。 クズへの愛はなぜ成立するのか? なぜ私は愛されたいのか? 永遠の愛はどこまで続くのか? ――すべて哲学が答えます。 現代に流れる「ロマンティック・ラブ」の幻想を解体する驚愕の哲学入門!!! 紹介するのは、プラトン、デカルト、ヘーゲル、キルケゴール、サルトル、ボーヴォワール、レヴィナスの七人。彼らはそれぞれが違った仕方で人間と世界の関係を捉え、その人間観の中で恋愛(哲学)を論じている。恋愛とは何かを考えることは、そもそも人間とは何かを問い直すことを要求する。本書ではそれらを全体として再構成することで<恋愛>を広い視野の元で捉え直していく。 【目次】 はじめに 第1章 なぜ誰かを愛するのか?――プラトン 第2章 なぜ恋愛に執着するのか?――デカルト 第3章 なぜ恋人に愛されたいのか?――ヘーゲル 第4章 永遠の愛とは何か?――キルケゴール 第5章 なぜ恋愛は挫折するのか?――サルトル 第6章 女性にとって恋愛とは何か?――ボーヴォワール 第7章 なぜ恋人と分かり合えないのか?――レヴィナス おわりに *********************** 店主コメント *********************** 結婚へ至る過程こそが恋愛だとする「ロマンティック・ラブ」という恋愛観が、世の中では当たり前になっています。しかし、本書ではロマンティック・ラブを絶対的なものとはせず、恋愛を広い視野で捉えなおすことで豊かな関係性として理解しようとしています。 7人の哲学者の恋愛論を章ごとに紹介し、それぞれの哲学に沿った恋愛観を展開。随所で引用されている哲学者たちの難解な言葉も、著者が噛み砕いて解説してくれるので難なく読み進めることができると思います。 登場する哲学者は、プラトンやデカルト、ヘーゲルなど哲学界の大御所が中心。巻末の引用文献一覧も、哲学書の定番と言えるタイトルが並んでいるので哲学の入門書としてもオススメです。
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『ベイブ』論 あるいは「父」についての序論
¥1,200
著者:柿内正午 発行元:零貨店アカミミ 88ページ 173mm × 105mm ソフトカバー *********************** 発行元紹介文より *********************** 映画『ベイブ』を丹念にみつめることで、『現代における父性とはどのようなものであるべきか』という大きな問いに挑む。 映画論であり文学論。批評的な方法で思考する社会派エッセイ。 【目次】 はじめに 映画館までの道のり Chapter1.『ベイブ』論 とある映画館での上映の記録 序幕 豚ってたしかにバカだよ 世の理 罪と罰 豚はとびきり美味しいお肉 自分は犬だと思い込んでいる豚 牧羊豚 とても悲しい日 運命の豚 Chapter2.あるいは「父」についての序論 映画館の近くのカフェで 男って確かにバカだよ 優れた脚色と継承されなかった潜勢力 世の理 人間主義の彼岸に擬態した人間主義 おいしい豚肉から牧羊豚へ 階級 悲しき「父」と「子」の行方 暴力と開拓 運命をどのように書き換えるか 「That'll do.」 おわりに 「まだ世界が終わったわけじゃない」
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会社員の哲学 〔増補版〕
¥1,200
SOLD OUT
著者:柿内正午 発行元:零貨店アカミミ 152ページ 173mm × 105mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 「会社員」というありふれているようでどうにも特異な立場から、現代社会を描き直す。 無名で、凡庸な会社員が書く当事者研究であり、民族誌であり、思想書であり、哲学書。 【目次】 はじめに 増補版序文 Ⅰ部 自由 1章 賃労働者であること 2章 自己実現とAIー個人化と規格化 コラム:ゾンビ論ーハイチへのまなざし Ⅱ部 責任 3章 会社、たくさんの秘密 ―セクショナリズム・官僚制 4章 責任の無限後退 ―「安楽への自発的隷属」 コラム:生活の保守性 Ⅲ部 個人と社会 5章 自由と責任のインターフェースとしての、所有概念 6章 主体性をほどよく保持するために 7章 よりよい生へ コラム:推しー「密猟」としての誤読の実践 Ⅳ部 会社員の日常的実践 8章 具体的にどうするか 9章 哲学を生活に実装するために おわりに―短い言い訳 ■主な参考文献
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世界の適切な保存
¥1,870
著者:永井玲衣 発行元:講談社 288ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** ロングセラー『水中の哲学者たち』で話題沸騰! 対話する哲学者・永井玲衣、待望の最新刊! 見ることは、わたしを当事者にする。 共に生きるひとにする。 世界をもっと「よく」見ること。その中に入り込んで、てのひらいっぱいに受け取ること。 この世界と向き合うための哲学エッセイ。 わたしはどうやら、時間が流れていくにしたがって、 何かが消えるとか、失われるとか、忘れられるということがおそろしいらしい。 ここに書かれたもの。その何倍もある、書かれなかったもの。 でも決してなくならないもの――。 生の断片、世界の欠片は、きかれることを待っている。じっとして、掘り出されることを待っている。 *********************** 店主コメント *********************** 哲学対話のファシリテーターとして活動する永井玲衣によるエッセイ集です。 著者は詩人のような感性で眼前にある世界の深層にアクセスする。本文で引用されるさまざまな詩歌は、著者が世界の深層で見た風景を代弁しているかのようです。 そして、読者は世界の深みへとどんどん引き込まれてゆく。 詩や短歌が好きな方にもおすすめの一冊です。
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信じない人のための〈宗教〉講義
¥3,520
著者:中村圭志 発行元:みすず書房 256ページ 193mm × 135mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 〈宗教〉なんて過去の遺物? あやしいもの? 怖いもの? そんなあなたのために、ざっくばらんな世界〈宗教〉ツアーをご用意しました。ご安心ください。何か特定の〈宗教〉へお誘いするようなことはありません。私もまたいわゆる〈無宗教〉の一人ですから。 「〈宗教〉という言葉はやや漠然とした言葉です。この茫漠と広がる意味領域を大雑把にひっくるめて述べるとすると、〈宗教〉とはなんらかの制度として存在している、とでも言っておくしかなさそうです。そうした制度の別の側面は、人びとの意識のなかに現れるさまざまな世界イメージです。 人びとは日々の暮らしのなかで世界イメージを自己のものとする努力を行なっています。この努力の世界に読者をいざなおうというのが本書の目的です」(はじめに) 宗教家や宗教学者にはちょっと書けない、この脱〈信仰〉型の宗教案内で、私たち自身の偏見や怖れをも、このさい解きほぐしてみましょう。
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虹の戦士 (ポケット版)
¥1,760
SOLD OUT
翻案:北山耕平 発行元:太田出版 200ページ 155mm × 110mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 30年間静かに読み継がれるロングセラー、待望のポケット版。 アメリカ・インディアンが信じつづけてきた、希望と再生の物語 「地球が病んで/動物たちが/姿を/消しはじめるとき/まさにそのとき/ みんなを救うために/虹の戦士たちが/あらわれる」 ――アメリカ・インディアンに古くから残る言い伝えより ※本書は弊社刊「虹の戦士」(1999年)、「定本 虹の戦士」(2017年)を再編集のうえ、ポケット版として新装したものです。 【目次】 第一章 大きな疑問 第二章 内側を見つめる 第三章 自然にさわる 第四章 恐怖に打ち勝つ 第五章 技をものにする 第六章 死を敬う 第七章 痛みを知る 第八章 ヴィジョンを求める
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所有論
¥3,300
著者:鷲田清一 発行元:講談社 576ページ 193mm × 138mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 主体と存在、そして所有。著者の重ねる省察は、われわれを西欧近代的思惟が形成してきた「鉄のトライアングル」の拘束から解き放つ! 「ほかならぬこのわたし」がその身体を労して獲得したものなのだから「これはわたしのものだ」。まことにもっともな話に思われる。しかし、そこには眼には見えない飛躍があるのではないか……? ロックほか西欧近代の哲学者らによる《所有》の基礎づけの試みから始め、譲渡の可能性が譲渡不可能なものを生みだすというヘーゲルのアクロバティックな議論までを著者は綿密に検討する。そこで少なくともあきらかにできたのは、「所有権(プロパティ)」が市民一人ひとりの自由を擁護し、防禦する最終的な概念として機能しつつも、しかしその概念を過剰適用すれば逆にそうした個人の自由を損ない、破壊しもするということ。そのかぎりで「所有権」はわたしたちにとって「危うい防具」だという根源的な事実である。 主体と存在、そして所有。著者の重ねる省察は、われわれを西欧近代的思惟が形成してきた「鉄のトライアングル」の拘束から解き放ち、未来における「手放す自由、分ける責任」を展望する。
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味つけはせんでええんです
¥1,760
著者:土井善晴 発行元:ミシマ社 208ページ 168mm × 120mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 「なにもしない」料理が、 地球と私とあなたを救う。 AIの発達、環境危機、経済至上主義… 基準なき時代をどう生きるか? 人間とは、自由とは、幸せとは。 「料理」を入り口に考察した壮大な著! 土井節炸裂、一生ものの雑文集。 『ちゃぶ台』の名物連載、ついに書籍化。 *********************** 店主コメント *********************** 身近な生活から世の中のことまで、料理研究家ならではの思考で現代人が失いつつある普遍的な考え方や物事の在り方を語り尽くします。 人が生きるうえで欠かせない食事は、生活や文化の根底にあるもの。だからこそ、料理に対する思想は様々な事象に精通する普遍性をもっているのではないでしょうか。 ライフスタイルにその人の思想が反映されるとすれば、本書の内容は豊かな生活の一助になってくれると思います。
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実力も運のうち 能力主義は正義か?(ハヤカワ文庫NF)
¥1,320
著者:マイケル・サンデル 訳者:鬼澤忍 発行元:早川書房 文庫判 148mm × 105mm *********************** 出版社紹介文より *********************** 哲学が斬り込む、格差と分断の根源 解説:本田由紀 成功を決めるのは努力か環境か? ハーバード随一の人気教授が「能力主義」の是非を問い日本中に議論を巻き起こしたベストセラー。 *********************** 店主コメント *********************** 「能力主義」がいかにして、社会において支配的になり弊害をもたらすようになったか、学歴社会・宗教・政治家の発言・経済・労働など様々な視点で考察。それらの多くはアメリカ社会の事例ですが、学歴社会、自助の精神、労働の価値観など日本にも共通する部分があります。 教育や労働など、社会の在り方を根幹から考えるうえで必読の一冊です!
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日本宗教のクセ
¥2,090
著者:内田樹/釈徹宗 発行元:ミシマ社 248ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 政教分離、旧統一教会、カルト二世 …こうした問題を解くためにも。 行、夕日、お墓などに宿る 日本固有の「クセ」を知ろう。 「宗教的センス」を引き上げる名人対談 日本宗教のクセ ・都市仏教が大地の霊と「くっついた」のが浄土真宗!? ・内面重視ではなく「行」をとても大事にする ・形を変えながら脈々と続く聖徳太子信仰 ・習合的なモデルとしての在原業平と四天王寺 ・国と引き離してもなお成り立つ神道とは? …etc 【目次】 第一章 日本宗教のクセを考える 第二章 夕日の習合論 第三章 お墓の習合論 第四章 今こそ、政教分離を考える 第五章 戦後日本の宗教のクセ
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依存症と人類 われわれはアルコール・薬物と共存できるのか
¥4,950
著者:カール・エリック・フィッシャー 監訳:松本俊彦 訳者:小田嶋由美子 発行元:みすず書房 456ページ 193mm × 135mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** ある時代には酒や薬物に耽溺することは「堕落」と見なされ、ある時代には「下級階層の流行病」と見なされた。またある時代には、たとえ同じ薬物でも、特定のコミュニティで使用すれば「医療」だが、別のコミュニティに属する者が使用すれば「犯罪」と見なされた。 アルコール依存症から回復した精神科医が本書に描くのは、依存症の歴史であり、その概念の歴史である。自身や患者の体験、過去の有名無名の人々のエピソードに加え、医学や科学のみならず、文学、宗教、哲学にまで踏み込んだ豊饒な歴史叙述によって、依存性薬物と人類の宿命的な繋がりが浮かび上がってくる。 依存症は「病気」なのか? それとも、差別や疎外に苦しむ者に刻印されたスティグマなのか――? 圧倒的な筆力で依存症をめぐるさまざまな神話を解体し、挫折と失敗に彩られた人類の依存症対策史をも詳らかにする。 「本書は、米国のみならず、国際的な薬物政策に大きな影響を及ぼす一冊となりうる力を備えている。その意味で、依存症の治療・支援はもとより、政策の企画・立案、さらには啓発や報道にかかわる者すべてにとっての必読書であると断言したい」(松本俊彦「解題」より)
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水中の哲学者たち
¥1,760
著者:永井玲衣 発行元:晶文社 268ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** みなが水中深く潜って共に考える哲学対話。 「もっと普遍的で、美しくて、圧倒的な何か」 それを追い求めて綴る、前のめり哲学エッセイ! 「もっと普遍的で、美しくて、圧倒的な何か」それを追いかけ、海の中での潜水のごとく、ひとつのテーマについて皆が深く考える哲学対話。若き哲学研究者にして、哲学対話のファシリテーターによる、哲学のおもしろさ、不思議さ、世界のわからなさを伝える哲学エッセイ。当たり前のものだった世界が当たり前でなくなる瞬間。そこには哲学の場が立ち上がっている! さあ、あなたも哲学の海へダイブ! 【目次】 1 水中の哲学者たち 2 手のひらサイズの哲学 3 はい、哲学科研究室です *********************** 店主コメント *********************** 身近な事象から生まれる「問い」について思考を深める哲学エッセイ。 世の中を達観的に俯瞰するのではなく、さながら水中深くまで潜り込むように思索することを著者は「手のひらサイズの哲学」と表現します。 リアルかつ親しみやすさのある哲学は、時にユーモアを含んでいますがちゃんと内省も促してくれます。
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生きるということ 新装版
¥2,090
著者:エーリッヒ・フロム 訳者:佐野哲郎 発行元:紀伊國屋書店 292ページ 195mm × 135mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** フロムによる永遠の古典の新装版! 真に生きる喜びが得られる生き方とは? 財産、知識、健康、社会的地位、権力……現代の私たちは〈持つ〉ことに専心し、それを自分の価値とみなしている。 人が生きていくうえでは、〈持つ〉ために限りなき生産と消費に追われ、“慢性の飢餓状態"にあるのでなく、あらゆる執着から解き放たれ、何ものにも束縛されず、生きる喜びを感じられるような、ただ〈ある〉という、もうひとつの様式がある。 日常の経験や先人たちの思想を例に、〈持つ様式〉と〈ある様式〉の生き方を比較・検討し、新たな人間像と社会のあり方を提唱する。
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愛するということ 新装版
¥1,430
SOLD OUT
著者:エーリッヒ・フロム 訳者:鈴木晶 発行元:紀伊國屋書店 212ページ 195mm × 135mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 読み継がれて60年―― 世界的ベストセラーに30年ぶりに訳文に大幅に手を入れた、改訳・新装版! ■時代に合わない表現・用語などを変更 ■さらに読みやすくわかりやすい訳にブラッシュアップ
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WORKSIGHT ワークサイト 18号
¥1,980
SOLD OUT
編者:WORKSIGHT編集部 発行元:コクヨ株式会社 販売元:学芸出版社 128ページ 224mm × 152mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** ゾンビを知ることはわたしたち自身を知ること ゾンビは、その発祥から資本主義と深く関わってきた。カリブ海のプランテーションから、消費、金融と、資本主義が進化するに連れてゾンビも進化する。そのとき、ゾンビは私たちそのものの姿となる。ジョージ・A・ロメロから「韓国ゾンビ」まで。ゾンビを知ることは、私たち自身を知ることなのだ。WORKSIGHTリニューアル第2弾! 【目次】 ◎ゾンビ宣言 高度資本主義の時代における非人間の状態 サラ・ジュリエット・ラウロとカレン・エンブリーが2008年に発表したのが本稿、その名も「ゾンビ宣言」。 ハイチ発祥のゾンビの原型から、映画のゾンビ、そして未知なる 存在的/憑在的ゾンビへ。熱気のこもった哲学的論考を読めば、きっと目を剥くことだろう。 文=サラ・ジュリエット・ラウロ/カレン・エンブリー 翻訳=遠藤徹 ◎ゾンビの学校 ゾンビの学校で現代社会を学ぼう! 講師は名著『ゾンビと資本主義』の遠藤徹先生。 7つのキーワードをもとに ゾンビ映画から読みとく現代社会。 その絶望と、わたしたちの希望。 文=遠藤徹 ◎ゾンビの世界史 コロンブスのハイチ到着からゾンビの物語は始まる。ハイチのヴードゥーの習俗から派生したゾンビは、書物、映画、漫画、ゲーム を通じて、世界の人びとの想像力を駆り立ててきた。年譜でたどる、ヒトとゾンビの500年。 ◎死の報い ジョージ・A・ロメロとアメリカの悪夢 現在のゾンビ映画の定型を「発明」した不世出の映画監督ジョ ージ・A・ロメロは、アメリカ社会を蝕む資本主義、軍国主義、植民地主義、人種差別、性差別を根源から批判しつつ、それを決して脱け出すことのできない牢獄として描く稀代のペシミストだった。「死のうとも、社会が完全に崩壊しようとも、資本主義の外を想像することができない」現代社会において、絶望の巨匠は、いったい何をゾンビに託したのか。アート映画のSVODプラットホーム〈MUBI〉に掲載された渾身のロメロ/アメリカ論を特別掲載。 文=ブライアン・エーレンプリース 翻訳=若林恵 ◎新入社員、『奴隷会計』を読む ゾンビと資本主義はともにカリブ海のプランテーションにルーツがあるという。その両者をつなぐのは「奴隷制」だ。2022年に刊行されたケイトリン・ローゼンタールの『奴隷会計:支配とマネジメント』は、奴隷制がいかに現代の企業マネジメントの基盤となっているかを明かした注目の書だ。2022年春に大手 日本企業に就職を果たした入社8カ月目の新入社員(匿名)に『奴隷会計』を読んでもらった。奴隷制は過去の遺物なのか? それとも現代企業のなかに巧みに温存されているのか? インタビュー・文=若林恵 ◎Kゾンビは右側通行しない 2016年『新感染 ファイナル・エクスプレス』で世界的な注目を浴び、以後『キングダム』『今、私たちの学校は...』など、ゾンビ映画/ドラマに新たな視点を投げこんだ「Kゾンビ」。それは 旧来のゾンビものとはどこが異なり、何を新たに語りかけているのか。韓国の気鋭の映画評論家カン・ドックによる書き下ろし論考。 文=カン・ドック 翻訳=後藤哲也 ◎韓国ゾンビになってみる ゾンビを知るには、ゾンビになってみるのが一番。ストリートダンサーとともにゾンビの動きを身につけよう(ついでに体幹も鍛えられる?)。 ◎バスキアの絵がゾンビにしか見えない ジャン=ミシェル・バスキアは、投機資本主義の愛玩物として搾取され続けながら、それに絶えず異議を申し立て続ける反逆のヒーローとして、いまなお強力なアイコンであり続けている。バスキアは、終わることのない二項対立のなか、死にもせず生きもせず宙吊りにされる。そのありようはまるでゾンビじゃないか。と思えば、絵に登場するアイコニックな「キャラ」もゾンビに見えてくる。「バスキア=ゾンビ」という無理矢理な仮説に、本誌コンテンツディレクターの若林恵が挑む。 文=若林恵
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奇妙なものとぞっとするもの 小説・映画・音楽、文化論集
¥2,750
著者:マーク・フィッシャー 訳者:五井健太郎 発行元:Pヴァイン 240ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** それがなぜ「奇妙なもの」に見えるのか? ──マーク・フィッシャー生前最後の著作 H・P・ラヴクラフト、H・G・ウェルズ、フィリップ・K・ディック、デヴィッド・リンチ、スタンリー・キューブリック、クリストファー・ノーラン、ザ・フォール、ブライアン・イーノ……彼ら「奇妙」で「ぞっとする」表現者たちに、私たちがいままで世界を理解するために使ってきたカテゴリーが有効ではないとしたら、では、彼らから導き出せる思想とは…… 思想家マーク・フィッシャーの冴え渡る考察がスリリングに展開する、彼の文化論集にして、もう一冊の代表作。 【目次】 序 奇妙なものとぞっとするもの(不気味なものを超えて) 奇妙なもの 時空から生じ、時空から切り取られ、時空の彼方にあるもの──ラヴクラフトと奇妙なもの 現世的なものに抗する奇妙なもの──H・G・ウェルズ 「身体は触手だらけ」、グロテスクなものと奇妙なもの──ザ・フォール ウロボロスの輪にとらえられて──ティム・パワーズ シミュレーションと非世界化──ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーとフィップ・K・ディック カーテンと穴──デヴィッド・リンチ ぞっとするもの ぞっとするものへのアプローチ 何もないはずのところにある何か、何かあるはずのところにある無──ダフネ・デュ・モーリアとクリストファー・プリースト 消滅していく大地について──M・R・ジェイムズとイーノ ぞっとするタナトス──ナイジェル・ニールとアラン・ガーナー 外のものを内へ、内のものを外へ──マーガレット・アトウッドとジョナサン・グレイザー エイリアンの痕跡──スタンリー・キューブリック、アンドレイ・タルコフスキー、クリストファー・ノーラン 「……ぞっとするものは残りつづける」──ジョーン・リンジー 訳者あとがき 参考文献 索引