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映像のポエジア 刻印された時間(ちくま学芸文庫)
¥1,650
著者:アンドレイ・タルコフスキー 訳者:鴻英良 発行元:筑摩書房 416ページ 文庫判 148mm × 105mm *********************** 出版社紹介文より *********************** 『惑星ソラリス』『鏡』『ノスタルジア』『サクリファイス』……。 透徹した精神性と至高の映像美で、独自の映画世界を作り上げたタルコフスキー(1932-1986)。死去するまでの20年間、彼は映画をめぐる思索を膨大に書き残していた。内面へ深く沈潜しつつ、時に自作を、時にブレッソン、ベルイマン、黒澤ら外国人監督を論じていく。 本書は、訳者がタルコフスキー夫人ラリサ(1938-1998)から送られたタイプ原稿を基に訳出された、日本オリジナル版である(同時期に、ドイツ語版・英語版も出る。当時のソ連ではタルコフスキーは著作を公刊できなかった)。映画を超えて、芸術そのものに関心を持つすべての人に届けたい名著。 【目次】 序章 第1章 はじまり 第2章 芸術―理想への郷愁 第3章 刻印された時間 第4章 使命と宿命 第5章 映像について 第6章 作家は観客を探究する 第7章 芸術家の責任 第8章 『ノスタルジア』のあとで 第9章 『サクリファイス』 終章
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ホラー映画の科学 悪夢を焚きつけるもの
¥2,750
著者:ニーナ・ネセス 訳者:五十嵐加奈子 発行元:フィルムアート社 352ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** ホラー映画を見るとき、私たちの脳・心・身体で何が起こっているのか? モンスター、暴力、トラウマ、音……さまざまな切り口から、脳科学や心理学で〈恐怖〉のしくみを解き明かす もっと眠れなくなること必至の、ホラー映画×科学の世界! 私たちはなぜ、ホラー映画という〝悪夢の燃料〟を求めるのか? 私たちの脳や身体はホラー映画の何に恐怖を感じ、どのように反応するのか? 本書では、科学コミュニケーターとして活動する著者が多彩なホラー映画を例に、人が恐怖を感じ、脅威に対処するメカニズムを紹介。脳科学・心理学・神経科学・生物学の知見から、〈恐怖〉のさまざまな側面を明らかにする。 登場する映画は、『サイコ』『エクソシスト』など古典的名作から、『ヘレディタリー/継承』『アス』『クワイエット・プレイス』など現代のヒット作まで約300本。サイコ、SF、スラッシャー、スプラッター、クリーチャー、オカルトなどのサブジャンルを縦横無尽に扱いながら、ホラー映画の歴史もおさらい。いかに映画における〈恐怖〉が作り出されてきたのか、そして私たち観客はいかにそれを受け取るのかに迫る。 各章には、ひとつの作品を掘り下げるコラムと、映画の製作者や研究者へのインタビューも収録。尽きることのないホラーの魅力を存分に楽しめること間違いなし。 【目次】 はじめに ホラーを定義する難しさ 第一章 恐怖を感じると、脳はこうなる 脅威 ジャンプスケア 【注目作品】『キャット・ピープル』(42/ジャック・ターナー監督) 嫌悪感 映画で見る恐怖 【注目作品】『ヘレディタリー/継承』(18/アリ・アスター監督) 【インタビュー】ジェイミー・カークパトリック(映画編集者) 第二章 ホラー映画の歴史 静かな恐怖 初期のホラー映画(1890年代頃‐1920年代初頭) 全盛には至らない時期(1920年代‐30年代) 原子力の登場(1940年代‐50年代) 他人という悪魔(1960年代) 暴力的な結末(1960年代後半‐70年代) 【注目作品】『暗闇にベルが鳴る』(74/ボブ・クラーク監督) スラッシャー、悪魔系パニック、ビデオ・ナスティ(1980年代) ホラー映画の……低迷?(1990年代) 新たなミレニアムに向けたホラー映画(2000年代) 現在のホラー映画と今後の展望(2010年代以降) 【インタビュー】アレクサンドラ・ウェスト(映画研究者) 第三章 モンスターの作り方 【注目作品】『遊星からの物体』(82/ジョン・カーペンター監督) 捕食者としてのモンスター 【注目作品】『エイリアン』(79/リドリー・スコット監督) 人間(または人間のような)モンスター 永遠のモンスター 第四章 耳からの恐怖 【注目作品】『クワイエット・プレイス』(18/ジョン・クラシンスキー監督) 不協和音 人の可聴域ぎりぎりの音 【注目作品】『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』(99/ダニエル・マイリック、エドゥアルド・サンチェス監督) 叫び 【インタビュー】ローネン・ランダ(映画音楽作曲家) 第五章 恐怖が付きまとう理由 【注目作品】『ジョーズ』(75/スティーヴン・スピルバーグ監督) 人はどのように恐怖を抱きはじめるのか? 【注目作品】『鮮血の美学』(72/ウェス・クレイヴン監督) どうすれば恐怖心がなくなるか? 【インタビュー】メアリー・ベス・マッカンドリューズ(ホラー・ジャーナリスト)&テリー・メスナード(クリエイター) 第六章 暴力的メディアと暴力行為 【注目作品】『チャイルド・プレイ3』(91/ジャック・ベンダー監督) 誰か、子どもたちのことを考えてくれませんか? 感度の低下 ホラー映画はより暴力的になっているのか? 第七章 血、ゴア、ボディホラー 身体の内側からの暴力 身体の外側からの暴力 見えない場面 血みどろなほどいいのか? 【注目作品】『サスペリアPART2』(75/ダリオ・アルジェント監督) 目にまつわる恐怖 【インタビュー】ジョン・フォーセット(映画監督) 第八章 ホラーの変わらぬ魅力 万人のためのホラー ホラー愛は遺伝するのか? 刺激欲求 カタルシス説 恐怖に寄り添う 【インタビュー】アレクサンドラ・ヘラー=ニコラス(映画評論家) あとがき 謝辞 訳者あとがき
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ミニシアター再訪〈リヴィジテッド〉 都市と映画の物語 1980-2023
¥3,850
著者:大森さわこ 発行元:アルテスパブリッシング 604ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 1980年代初頭、 「ミニシアター」が日本の映画界に大きく花開いた。 バブル崩壊、シネコン襲来、リーマンショック、コロナ禍と、 逆風に翻弄されながらも、 新宿・六本木・渋谷・銀座・神保町・恵比寿などの街とともに 生きつづけてきたミニシアター。 同時代を並走してきた映画評論家が、 劇場や配給会社など当時の関係者たちの証言を集め、 彼らの情熱と映画への愛、数々の名画の記憶とともに、 都市と映画の「物語」をたどる渾身の書! ◉本書に登場するおもな映画館 シネマスクエアとうきゅう、岩波ホール、シネ・ヴィヴァン六本木、シネマライズ、ユーロスペース、Bunkamuraル・シネマ、シネスイッチ銀座、シネセゾン渋谷、銀座テアトルシネマ、シアター・イメージフォーラム、恵比寿ガーデンシネマ、シネクイント、シャンテ・シネ、吉祥寺バウスシアター、俳優座シネマテン…… ◉本書に登場するおもな映画 『ミツバチのささやき』『ストップ・メイキング・センス』『眺めのいい部屋』『ゆきゆきて、神軍』『ベルリン・天使の詩』『八月の鯨』『バグダッド・カフェ』『ニュー・シネマ・パラダイス』『ナイト・オン・ザ・プラネット』『ポンヌフの恋人』『さらば、わが愛/覇王別姫』『トレインスポッティング』『バッファロー’66』『アメリ』『アメリカン・ユートピア』……
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仁義なきヤクザ映画史
¥2,365
著者:伊藤彰彦 発行元:文藝春秋 312ページ 193mm × 135mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 血沸き肉躍るアウトロー映画の歴史 「死んでもらいます」 健さんが斬る! 「弾はまだ残っとるがよう」文太が吠える! 任俠の起点たる『忠次旅日記』に始まり、『仁義なき戦い』を経て、『孤狼の血』に至るまで、執念の取材でヤクザ映画100年余の修羅に踏み込む。そこに映し出される「暴力の近現代史」を描き上げる画期的労作。 【本書に登場する作品】 「日本映画最初の侠客」尾上松之助『侠客 祐天吉松』(1910)/「落ちていく無頼漢」大河内傳次郎『忠次旅日記』(1927)/「野良犬でなく狼になれ」高橋英樹『狼の王子』(1963)/「死んでもらいます」高倉健『昭和残侠伝』シリーズ(1965~1972)/「インテリヤクザ」安藤昇『血と掟』(1965)/「底知れない虚無」市川雷蔵『ひとり狼』(1968)/「何かギラギラするもの」千葉真一『日本暗殺秘録』(1969)/「ヤクザの青春群像劇」菅原文太『仁義なき戦い』(1972)/「差別のタブーに踏み込む」高島礼子『極道の妻たち 死んで貰います』(1999)/「在日コリアンヤクザ登場」北野武『アウトレイジ 最終章』(2017)/「全編広島ロケ」役所広司『孤狼の血』(2018)/「任侠ファンタジー」本宮泰風『日本統一』(2019)/「元ヤクザの更生」役所広司『素晴らしき世界』(2021)etc.
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ナウシカ考 風の谷の黙示録
¥2,420
SOLD OUT
著者:赤坂憲雄 発行元:岩波書店 374ページ 194mm × 135mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 一九八二年から雑誌『アニメージュ』に連載され、映画版の制作を挟み九四年に完結した、宮崎駿の長編マンガ『風の谷のナウシカ』。 この作品の可能性の種子は、時代の喘ぎのなか、いま、芽生えと育ちの季節を迎えようとしているのかもしれない――。多くの人に愛読されてきたこのマンガを、二十余年の考察のもと、一篇の思想の書として徹底的に読み解く。 【目次】 はじめに 第一章 西域幻想 1 秘められた原点 アニメとマンガのあいだ はじまりの風景から 宮崎駿の種子をもとめて 2 神人の土地へ 小さな谷の王国 旅立ちのときに 奴隷とはなにか,という問いへ 第二章 風の谷 1 風の一族 部族社会としての風の谷 腐海のほとりに暮らす 風車とメーヴェのある風景 2 蟲愛ずる姫 背負う者の哀しみとともに ギリシャ神話のなかの原像 血にまみれた航海者との出会い 3 子守り歌 孤児たちの物語の群れ あらかじめ壊れた母と子の物語 擬態としての母を演じる 4 不思議な力 物語られる少女の肖像 境界にたたずむ人 王蟲の心を覗くな,という 第三章 腐 海 1 森の人 水と火と調和にかけて 火を捨てて,腐海へ 世界を亡ぼした火とともに 2 蟲使い たがいに影として森に生きる 武器商人から穢れの民へ 森が生まれるはじまりの朝に 3 青き衣の者 ふたつの歴史の切断があった 邪教と予言が顕われるとき 犠牲,または自己犠牲について 4 黒い森 腐海の謎を読みほどくために 第三の自然としての腐海 喰う/喰われる,その果てに 第四章 黙示録 1 年代記 年代記と語りと声と いくつかの歴史語りが交叉する 文字による専制が産み落とした偽王たち 2 生命をあやつる技術 悪魔の技の封印がほどかれる 帝国を支える宗教的呪力の源泉として 対話篇,シュワの庭にて 3 虚無と無垢 呪われた種族の血まみれの女 内なる森を,腐海の尽きるところへ 名づけること,巨神兵からオーマへ 4 千年王国 千年という時間を抱いて 墓所の主との言葉戦いから 物語の終わりに 終 章 宮崎駿の詩学へ おもな参考文献 あとがき
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ミヤザキワールド 宮崎駿の闇と光
¥3,300
著者:スーザン・ネイピア 訳者:仲達志 発行元:早川書房 432ページ 194mm × 139mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** "アニメ・クイーン"の異名をとる米タフツ大学教授が、「ルパン三世 カリオストロの城」から「風立ちぬ」まで11の長編と漫画版『風の谷のナウシカ』を徹底解剖。宮崎氏本人とジブリ関係者への取材も踏まえ、魅力の源泉に迫る。日本版オリジナル序文を収録。 【目次】 日本の読者へ―――ミヤザキワールドの闇と光 序章 ミヤザキワールドを探して 第1章 壊れた世界 第2章 アニメ作家のつくり方 第3章 絵を動かす歓び 第4章 上昇と下降『ルパン三世 カリオストロの城』 第5章 『風の谷のナウシカ』と「女性原理」 第6章 大空の孤児たち『天空の城ラピュタ』 第7章 魔法の森の傘 『となりのトトロ』に見る国と個人のトラウマ克服への道 第8章 魔女と都市 『魔女の宅急便』における時間、空間、ジェンダー 第9章 カサブランカに舞い降りる『紅の豚』 第10章 救世主から巫女へ 「闇のなかのまたたく光」を求める漫画版『風の谷のナウシカ』 第11章 他者の顔 『もののけ姫』の横断される境界 第12章 『千と千尋の神隠し』の私的な世界の終わり 第13章 城と呪いと共同体『ハウルの動く城』 第14章 不思議で貴い宝 『崖の上のポニョ』の無垢な者たちが招く世界の終わり 第15章 「恐ろしい風」『風立ちぬ』 第16章 結び 謝辞 訳者あとがき 参考文献 原注 索引
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反=恋愛映画論 『花束みたいな恋をした』からホン・サンスまで
¥2,640
著者:佐々木敦/児玉美月 発行元:Pヴァイン 272ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 無声映画時代の名作から最新のヒット作まで、恋愛/映画の苦手な二人が縦横に語りあう、一風変わった恋愛映画論! 無声映画の時代から現在にいたるまで、数知れず制作されてきた恋愛映画。 そこに描かれる恋愛像はさまざまな形で時代が反映されてきました。 理想とされる恋愛観とそれに対するカウンター。ジェンダーにまつわる多様性と当事者性――無声映画時代の名作から最新のヒット作まで、ジャンルを横断して活動する「思考家」と気鋭の「映画執筆家」が縦横に語り合う、新時代の恋愛映画ガイドが登場! 【目次】 反=恋愛映画宣言(佐々木敦) 「映画の恋」と「映画への恋」(児玉美月) 第一章 リアリティと作為性――二〇一〇年代の日本映画 花束みたいな恋をした/寝ても覚めても/愛がなんだ/本気のしるし/宮本から君へ/きみの鳥はうたえる/そこのみにて光輝く/彼女がその名を知らない鳥たち/溺れるナイフ/永い言い訳 第二章 多様化する恋愛像――二〇一〇年代の外国映画 キャロル/ハーフ・オブ・イット/はちどり/マリッジ・ストーリー/テイク・ディス・ワルツ/ロブスター/ラブストーリーズ/君の名前で僕を呼んで/ブルーバレンタイン/お嬢さん/ムーンライト 第三章 恋愛映画の巨匠?――ホン・サンス 逃げた女/それから/あなた自身とあなたのこと/川沿いのホテル/カンウォンドのチカラ/次の朝は他人 第四章 クリシェとそれを超えるもの――キラキラ青春映画 君の膵臓をたべたい/四月は君の嘘/恋と嘘/好きっていいなよ。/今日、恋をはじめます/オオカミ少女と黒王子/orange-オレンジ-/殺さない彼と死なない彼女/私がモテてどうすんだ/かぐや様は告らせたい 第五章 肉体と精神/リアルとフィクション――ドロドロ性愛映画 (秘)色情めす市場/愛のコリーダ/火口のふたり/愛の渦/性の劇薬/ニンフォマニアック/トーク・トゥ・ハー/倦怠/ラブバトル/アイズ ワイド シャット 第六章 「恋愛/映画」に惹かれるもの――オールタイム・ベスト恋愛映画・日本編 乱れ雲/悶絶!!どんでん返し/ドレミファ娘の血は騒ぐ/トカレフ/あなたがすきです、だいすきです/2/デュオ/unloved/ともしび/ある優しき殺人者の記録/れいこいるか/カルメン純情す/美しさと哀しみと/風たちの午後/戦場のメリークリスマス/undo/渚のシンドバット/贅沢な骨/blue/Dolls/NANA 第七章 「恋愛/映画」に惹かれるもの――オールタイム・ベスト恋愛映画・海外編 天国は待ってくれる/忘れじの面影/心のともしび/突然炎のごとく/白夜/ママと娼婦/カルメンという名の女/牯嶺街少年殺人事件/トロピカル・マラディ/アンナと過ごした4日間/都会の女/13回の新月のある年に/ポンヌフの恋人/ブエノスアイレス/ピアニスト/ドリーマーズ/恍惚/スプリング・フィーバー/詩人の恋/燃ゆる女の肖像 第八章 恋愛映画の現在――二〇二二年の新作 アネット/イントロダクション/あなたの顔の前に/チェリまほ THE MOVIE 30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい/愛なのに/猫は逃げた/TITANE チタン/リコリス・ピザ 恋愛映画崩壊前夜(児玉美月) 恋愛映画から遠く離れて(佐々木敦)
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ホラーの哲学 フィクションと感情をめぐるパラドックス
¥3,520
SOLD OUT
著者:ノエル・キャロル 訳者:高田敦史 発行元:フィルムアート社 500ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 分析美学の第一人者であり、映画・大衆芸術(マス・アート)研究の分野でも活躍するノエル・キャロルによる、ホラーの哲学の初めての体系的著作。 『フランケンシュタイン』『ジキル博士とハイド氏』『ドラキュラ』『エクソシスト』『オーメン』『エイリアン』、さらにはH・P・ラヴクラフト、スティーヴン・キング、クライヴ・バーカー、シャーリイ・ジャクスンなど…… 本書では、古典的名作から現代のヒット作品、さらには無名のB級作品まで、膨大な作品群を縦横無尽に取り上げながら、ホラーとは何か、その本質や定義、物語構造とプロット分析、ホラーの魅力、さらにはホラーモンスターの作り方についてなどを論じる。 そして、哲学的な観点から、存在しないとわかっているものをなぜ怖がってしまうのか(フィクションのパラドックス)、また、恐怖を与えるホラー作品をなぜわざわざ求めるのか(ホラーのパラドックス)について考察する。 吸血鬼、ゾンビ、人狼、悪魔憑きの子ども、人造人間、スペースモンスター、幽霊、その他の名もなき怪物たちが、なぜわたしたちの心を摑んで離さないのか。 フィクションの哲学、感情の哲学、ポピュラーカルチャー批評を駆使して、その不思議と魅力の解明に挑む! 【目次】 謝辞 序 本書が置かれた文脈/ホラージャンル摘要/ホラーの哲学とは? 第1章 ホラーの本質 ホラーの定義 まえおき 感情の構造について アートホラーを定義する アートホラーの定義に対するさらなる反論と反例 幻想の生物学とホラーイメージの構造 要約と結論 第2章 形而上学とホラー、あるいはフィクションとの関わり フィクションを怖がる──そのパラドックスとその解決 フィクション錯覚説 フィクション反応のフリ説 フィクションへの感情反応の思考説 要約 キャラクター同一化は必要か 第3章 ホラーのプロット ホラープロットのいくつかの特徴 複合的発見型プロット バリエーション 越境者型プロットおよびその他の組み合わせ 典型的ホラー物語が与えるもの ホラーとサスペンス 疑問による物語法/サスペンスの構造 幻想 第4章 なぜホラーを求めるのか? ホラーのパラドックス 宇宙的畏怖、宗教的経験、ホラー ホラーの精神分析 ホラーの魅力の一般理論と普遍理論 ホラーとイデオロギー ホラーの現在 訳者解説
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映画術 その演出はなぜ心をつかむのか
¥2,530
SOLD OUT
著者:塩田 明彦 発行元:イースト・プレス 255ページ 193mm × 135mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 視線、表情、声、動きはここまで計算されていた! 観る者を魅了する人物は、どのように作られるのか? 映画監督の著者が、偏愛するさまざまなシーンを取り上げながら、心をつかむ<演技と演出>の核心に迫る連続講義。 【目次】 第一回 動線 第二回 顔 第三回 視線と表情 第四回 動き 第五回 古典ハリウッド映画 第六回 音楽 第七回 ジョン・カサヴェテスと神代辰巳 あとがき
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サスペンス映画史
¥3,740
著者:三浦哲哉 発行元:みすず書房 328ページ 188mm × 128mm ハードカバー ~出版社紹介文より~ 「ひとは何を求めて映画を見るのか。自由の幻想を求めてである、という答えが第一にありうるだろう。(…)しかし、それだけではない。自由ではなく不自由の体験を観客に与えようとするフィルム群があることは、誰しもが知るところであるだろう」 “サスペンス”とは、宙吊りの状態、未決定の状態に置かれること。登場人物および観客をもそんな状態に巻き込むのが、サスペンス映画である。ひとはなぜ自らすすんで、そんな不自由と恐怖を求めて映画を見るのか。 感情移入とカタルシスに基づく説話論的サスペンス理解を超えて、確かな足場のない宙吊りの不安、さらには不安がもたらす魅惑を、サスペンス映画はさまざまに組織し、洗練し、そして継承してきた。 「不安が最終的に解消されることなどけっしてなく、(…)ヒッチコック的な眼差しを経由したいま、日常は、映画館の外においても、つねにすでに犯罪を抱え込んだものとして現れる」 グリフィス、セネット、キートン、ラング、ウェルズ、ターナー、ヒッチコック、スピルバーグからイーストウッドまで、斬新な映像分析、小気味よい論理展開、息づまる(映画的な)場面描写によって、新たな映画の見方を提示する。表象文化論の新鋭による、読み物としても第一級の映画史。