ホラー映画の科学 悪夢を焚きつけるもの
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著者:ニーナ・ネセス
訳者:五十嵐加奈子
発行元:フィルムアート社
352ページ
188mm × 128mm ソフトカバー
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出版社紹介文より
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ホラー映画を見るとき、私たちの脳・心・身体で何が起こっているのか?
モンスター、暴力、トラウマ、音……さまざまな切り口から、脳科学や心理学で〈恐怖〉のしくみを解き明かす
もっと眠れなくなること必至の、ホラー映画×科学の世界!
私たちはなぜ、ホラー映画という〝悪夢の燃料〟を求めるのか?
私たちの脳や身体はホラー映画の何に恐怖を感じ、どのように反応するのか?
本書では、科学コミュニケーターとして活動する著者が多彩なホラー映画を例に、人が恐怖を感じ、脅威に対処するメカニズムを紹介。脳科学・心理学・神経科学・生物学の知見から、〈恐怖〉のさまざまな側面を明らかにする。
登場する映画は、『サイコ』『エクソシスト』など古典的名作から、『ヘレディタリー/継承』『アス』『クワイエット・プレイス』など現代のヒット作まで約300本。サイコ、SF、スラッシャー、スプラッター、クリーチャー、オカルトなどのサブジャンルを縦横無尽に扱いながら、ホラー映画の歴史もおさらい。いかに映画における〈恐怖〉が作り出されてきたのか、そして私たち観客はいかにそれを受け取るのかに迫る。
各章には、ひとつの作品を掘り下げるコラムと、映画の製作者や研究者へのインタビューも収録。尽きることのないホラーの魅力を存分に楽しめること間違いなし。
【目次】
はじめに
ホラーを定義する難しさ
第一章 恐怖を感じると、脳はこうなる
脅威
ジャンプスケア
【注目作品】『キャット・ピープル』(42/ジャック・ターナー監督)
嫌悪感
映画で見る恐怖
【注目作品】『ヘレディタリー/継承』(18/アリ・アスター監督)
【インタビュー】ジェイミー・カークパトリック(映画編集者)
第二章 ホラー映画の歴史
静かな恐怖
初期のホラー映画(1890年代頃‐1920年代初頭)
全盛には至らない時期(1920年代‐30年代)
原子力の登場(1940年代‐50年代)
他人という悪魔(1960年代)
暴力的な結末(1960年代後半‐70年代)
【注目作品】『暗闇にベルが鳴る』(74/ボブ・クラーク監督)
スラッシャー、悪魔系パニック、ビデオ・ナスティ(1980年代)
ホラー映画の……低迷?(1990年代)
新たなミレニアムに向けたホラー映画(2000年代)
現在のホラー映画と今後の展望(2010年代以降)
【インタビュー】アレクサンドラ・ウェスト(映画研究者)
第三章 モンスターの作り方
【注目作品】『遊星からの物体』(82/ジョン・カーペンター監督)
捕食者としてのモンスター
【注目作品】『エイリアン』(79/リドリー・スコット監督)
人間(または人間のような)モンスター
永遠のモンスター
第四章 耳からの恐怖
【注目作品】『クワイエット・プレイス』(18/ジョン・クラシンスキー監督)
不協和音
人の可聴域ぎりぎりの音
【注目作品】『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』(99/ダニエル・マイリック、エドゥアルド・サンチェス監督)
叫び
【インタビュー】ローネン・ランダ(映画音楽作曲家)
第五章 恐怖が付きまとう理由
【注目作品】『ジョーズ』(75/スティーヴン・スピルバーグ監督)
人はどのように恐怖を抱きはじめるのか?
【注目作品】『鮮血の美学』(72/ウェス・クレイヴン監督)
どうすれば恐怖心がなくなるか?
【インタビュー】メアリー・ベス・マッカンドリューズ(ホラー・ジャーナリスト)&テリー・メスナード(クリエイター)
第六章 暴力的メディアと暴力行為
【注目作品】『チャイルド・プレイ3』(91/ジャック・ベンダー監督)
誰か、子どもたちのことを考えてくれませんか?
感度の低下
ホラー映画はより暴力的になっているのか?
第七章 血、ゴア、ボディホラー
身体の内側からの暴力
身体の外側からの暴力
見えない場面
血みどろなほどいいのか?
【注目作品】『サスペリアPART2』(75/ダリオ・アルジェント監督)
目にまつわる恐怖
【インタビュー】ジョン・フォーセット(映画監督)
第八章 ホラーの変わらぬ魅力
万人のためのホラー
ホラー愛は遺伝するのか?
刺激欲求
カタルシス説
恐怖に寄り添う
【インタビュー】アレクサンドラ・ヘラー=ニコラス(映画評論家)
あとがき
謝辞
訳者あとがき
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