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神秘的じゃない女たち

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著者:イム・ゾヨン
訳者:オ・ヨンア
発行元:柏書房
206ページ
188mm × 128mm ソフトカバー

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  出版社紹介文より
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受精は、能動的な精子が受動的な卵子を捕獲する過程ではない。
卵子凍結はあるのに、男性のための精子凍結がないのはなぜ?
アシスタントロボットが「女型」である理由とは?

本書は、かつて科学者になる夢をあきらめた著者が、フェミニズムと科学技術社会論に出合い、憎んでいた科学と「和解」し、女性の観点から科学を見つめ、科学の観点から女性の体と経験を理解しようとした思索の軌跡をまとめたものだ。

“私は、科学と分かり合えなかった経験のある人たち、そのせいで科学の本にはなかなか手が伸びないという読者を思い浮かべながら本書を執筆した。ほかでもない、私がそういう人間だったからだ。”(「はじめに」より)

本書の探究は、「子どものような純粋無垢な好奇心」からばかり出発するわけではない。その出発点は、卵子凍結について悩むことかもしれないし、高校を卒業してすぐに受けた二重手術かもしれない。うつ病になること、摂食障害になること、妊娠とキャリアについて考えること、無責任な父親について考えること、かもしれない。さまざまな要素が混ざり合う、複雑な個人の暮らしから、本書は話を始めていく。

客観的で普遍的で価値中立的であることを装いつつ、じつのところ女性について無知だった科学にかけられた「呪い」を解き、「よき友」として付き合っていくためのエッセイ集だ。同時に、理系への進学を検討している学生や、その子らを見守る大人たちにもおすすめしたい。

“科学が本当の意味で変化するためには、賢い女子学生ではなく、平凡な女子学生こそもっと必要なのだ。(…)科学者や工学者になりたいという女の子や青少年が周囲にいたら、めいっぱい励ましてあげてほしい。(…)「実力さえあれば女でもなんだってできる」といった言葉の代わりに、「今までそこそこしか勉強してない男子学生だって科学者になれたし、科学界の80%に所属できているんだよ」と付け加えてあげてほしい。”(「おわりに」より)

【目次】
はじめに 神秘的じゃないすべての人のために
1章 性染色体は存在しない
2章 女と男がモザイクになった脳
3章 腸は考える
4章 神秘的じゃない妊娠のために
5章 父親の役割に注目せよ
6章 卵子凍結をめぐる問題
7章 差別をしないAIをつくる
8章 アシスタントロボットは女性だという錯覚
9章 進化論と和解する方法
10章 フェミニズム物理学の挑戦
11章 21世紀サイボーグの現状
12章 アントロポセンの危機に立ち向かって
おわりに 思い通りにならなかった私の人生から始まる科学技術
感謝のことば
訳者あとがき
参考文献

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