-
私が諸島である カリブ海思想入門
¥2,530
著者:中村達 発行元:書肆侃侃房 344ページ 195mm × 135mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 「なぜハイデガーやラカンでなければならない? 僕たちにだって思想や理論はあるんだ」 カリブ海思想について新たな見取り図をえがく初の本格的な入門書。 西洋列強による植民地支配の結果、カリブ海の島々は英語圏、フランス語圏、スペイン語圏、オランダ語圏と複数の言語圏に分かれてしまった。それらの国々をそれぞれ孤立したものとしてではなく、諸島として見るということ。カリブ海をひとつの世界として認識し、その独自の思想を体系化する画期的著作。これからのカリブ海思想研究のためのリーディングリストを付す。 「web侃づめ」の大好評連載が大幅増補され、ついに書籍化! この海の下で我々は手を取り合う━━。カリブ海思想研究の俊英による待望のデビュー作。 【目次】 序章 冒険の季節 第1章 ひとつの世界としてのカリブ海 第2章 1492を越えて、人間であること 解呪の詩学 第3章 カリブ海を定義する者へ 存在論的不純性 第4章 神話とカリブ海 悲しくも希望に満ちた叙事詩 第5章 出会いを押し進めるために 相互歓待 第6章 カリブ海の社会モデル論 プランテーション、多元、クレオール 第7章 環カリブ海的経験のクレオライゼーション この海の下で我々は手を取り合う 第8章 カリブ海によるクレオール的時政学 海が歴史である 第9章 ミサイルとカプセル 円環性の実践としての弁潮法 第10章 ニヒリズムに抗うクロス・カルチュラルな想像力 カリブ海的身体と幻肢 第11章 カリブ海のポストモダンの地平 カリビアン・カオス(前編) 第12章 カリブ海のポストモダンの地平 カリビアン・カオス(後編) 第13章 押し付けられた言語は誰の存在の家か 私ー像を描く言語 第14章 クレオール礼賛の裏で カリビアン・フェミニズム 第15章 クレオールの精神 カリビアン・クィア・スタディーズ 終わりに 参考文献 カリブ海思想研究リーディングリスト
-
世界の適切な保存
¥1,870
著者:永井玲衣 発行元:講談社 288ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** ロングセラー『水中の哲学者たち』で話題沸騰! 対話する哲学者・永井玲衣、待望の最新刊! 見ることは、わたしを当事者にする。 共に生きるひとにする。 世界をもっと「よく」見ること。その中に入り込んで、てのひらいっぱいに受け取ること。 この世界と向き合うための哲学エッセイ。 わたしはどうやら、時間が流れていくにしたがって、 何かが消えるとか、失われるとか、忘れられるということがおそろしいらしい。 ここに書かれたもの。その何倍もある、書かれなかったもの。 でも決してなくならないもの――。 生の断片、世界の欠片は、きかれることを待っている。じっとして、掘り出されることを待っている。 *********************** 店主コメント *********************** 哲学対話のファシリテーターとして活動する永井玲衣によるエッセイ集です。 著者は詩人のような感性で眼前にある世界の深層にアクセスする。本文で引用されるさまざまな詩歌は、著者が世界の深層で見た風景を代弁しているかのようです。 そして、読者は世界の深みへとどんどん引き込まれてゆく。 詩や短歌が好きな方にもおすすめの一冊です。
-
ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集
¥1,320
著者:斉藤倫 画:高野文子 発行元:福音館書店 160ページ 189mm × 131ページ 仮フランス装 *********************** 出版社紹介文より *********************** わからなくたって、好きになっていいんだよ きみはいつものように、あけっぱなしの玄関から、どんどんぼくの部屋にあがりこみ、ランドセルをおろしながらこういった。「せんせいが、おまえは本を読めっていうんだ。ことばがなってないから」。ぼくは一冊の詩集をきみに手渡す。「ここんとこ、読んでみな」。詩は、おもしろい。そして、詩はことばを自由にし、ことばはわたしたちを自由にする。20篇の詩を通して、詩人斉藤倫と楽しみ、考える、詩のことそしてことばのこと。 *********************** 店主コメント *********************** 「ぼく」の家へ遊びに来る小学生の「きみ」。 「ぼく」は他愛のない会話から思いついた詩集を、いつものように本の山から引っ張り出して「きみ」に差し出す ―― 詩を読む「きみ」の反応と屈託のない感想が、この本の読者に詩とことばの楽しさを教えてくれます。詩的に描かれる二人の交流とその中で引用される詩によって編まれたこの詩集は、ひとつの物語でありアンソロジーでもあります。
-
ロゴスと巻貝
¥1,980
著者:小津夜景 発行元:アノニマスタジオ 253ページ 195mm × 135mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 小津夜景とは何者なのかが垣間見える 40篇の読書エッセイ 山本貴光さん(文筆家・ゲーム作家)推薦 細切れに、駆け足で、何度でも、這うように、 本がなくても、わからなくてもーー 読書とはこんなにも自由なのですね、小津さん 小津夜景さんはフランス・ニース在住の俳人です。綴る文章は言葉のつながりが瑞々しく、しなやかな連想に魅力があります。これまでの著作では谷川俊太郎さんなどから帯の推薦コメントをもらい、書籍が文庫化するなど注目が集まっています。新刊『ロゴスと巻貝』は単なる読書エッセイではなく、これまでの小津さんの人生と、そこから結びつく本の記憶を手繰り寄せ、芳醇な言葉の群で紡ぎ合わせ、過去と現在、本と日常、本の読み方、人との交際などについて綴った一冊になっています。
-
パタゴニア(河出文庫)
¥1,320
著者:ブルース・チャトウィン 訳者:芹沢真理子 発行元:河出書房新社 392ページ 文庫判 148mm × 128mm *********************** 出版社紹介文より *********************** 黄金の都市、マゼランが見た巨人、アメリカ人の強盗団、世界各地からの移住者たち……。 幼い頃に魅せられた一片の毛皮の記憶をもとに綴られる見果てぬ夢の物語。紀行文学の新たな古典。 *********************** 店主コメント *********************** パタゴニアの地と人々の記憶に埋もれた歴史や、出会った人たちの境遇を著者自身の旅と交錯させながら語られる紀行文。時に論考的な一面も見せますが、情緒的な余韻を残す重厚感のある内容。星野道夫が好きな方におすすめです。
-
考現学入門(ちくま文庫)
¥1,100
著者:今 和次郎 編者:藤森 照信 432ページ 文庫判 148mm × 105mm *********************** 出版社紹介文より *********************** 震災後の東京の町を歩き、バラックのスケッチから始まった〈考現学〉。その創始者・今和次郎は、これを機に柳田民俗学と袂をわかち、新しく都市風俗の観察の学問をはじめた。ここから〈生活学〉〈風俗学〉そして〈路上観察学〉が次々と生まれていった。本書には、「考現学とは何か」をわかりやすく綴ったもの、面白く、資料性も高い調査報告を中心に収録した。 【目次】 ブリキ屋の仕事 路傍採集 焼トタンの家 東京銀座街風俗記録 本所深川貧民窟付近風俗採集 郊外風俗雑景 下宿住み学生持物調べ 新家庭の品物調査 井の頭公園春のピクニック 井の頭公園自殺場所分布図 郊外住居工芸 宿屋の室内・食事一切調べ二つ カケ茶碗多数 洋服の破れる個所 露店大道商人の人寄せ人だかり 女の頭 学生ハイカラ調べ 住居内の交通図 机面の研究 レビュー試験場はさまざまである 物品交換所調べ 考現学とは何か 考現学総論 「考現学」が破門のもと
-
翻訳できない世界のことば
¥1,760
著者:エラ・フランシス・サンダース 訳者:前田まゆみ 発行元:創元社 112ページ 170mm × 194mm ハードカバー ************************ 出版社紹介文より ************************ プレゼントしたい、ことばの万華鏡 外国語のなかには、他の言語に訳すときに一言では言い表せないような各国固有の言葉が存在する。本書は、この「翻訳できない言葉」を世界中から集め、著者の感性豊かな解説と瀟洒なイラストを添えた世界一ユニークな単語集。 言葉の背景にある文化や歴史、そしてコミュニケーションの機微を楽しみながら探究できる。小さなブログ記事が一夜にして世界中へ広まった話題の書。ニューヨークタイムズ・ベストセラー。世界7カ国で刊行予定。 *********************** 店主コメント *********************** 「こんな事まで一言で表現されているのかぁ」と思ってしまうような言葉が世界には溢れています。言葉として存在しているということは、少なくともその国において共有されている感情や行動、風景なのでしょう。 各国の言葉が表す事象の中には、国境や人種を越えた共通のものもある。やっぱり私たちは同じ人間なのだ、とつくづく思うのです。
-
超芸術トマソン (ちくま文庫)
¥1,320
著者:赤瀬川原平 出版社:筑摩書房 512ページ 文庫判 148mm × 105mm *********************** 店主コメント *********************** 「トマソン」とは、出入り口の無い外付け階段や足場のない2階の壁に存在するドアなど、建物に付随した無用の長物のこと。 その名称は、かつて読売ジャイアンツに在籍し不発の4番打者であったゲーリー・トマソンに由来しているそうです。 街に埋もれるナンセンスな構造物を探求するマニアックな内容ですが、これを読めば街歩きが楽しくなりそうですね! 【目次】 町の超芸術を探せ! トマソンを追え! 2階家の印鑑 空飛ぶ御婦人 ビルに沈む町 馬鹿と紙一重の冒険 トマソンの母、阿部定 群馬県庁のトマソン 高田のババ・トライアングル キノコ型の原爆タイプ おとなのかいだん 1/6の電柱 新型ブリキヘルメット発見! パリの絆創膏 華麗なるファール大特集 そーっと息をしている死体 阿部定の歯型のある町 トマソン、大自然に沈む 都市のポリープ 第5世代のトマソン コンクリート製の亡霊 命がけで突っ立っている死体 中国トマソン爆弾の実態 匿名希望のトマソン物件 ベンチの背後霊 愛の鬼瓦