土と内臓 微生物がつくる世界
¥2,970 税込
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著者:デイビッド・モントゴメリー/アン・ビクレー
訳者:片岡夏実
発行元:築地書館
392ページ
195mm × 138mm ハードカバー
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出版社紹介文より
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肥満、アレルギー、コメ、ジャガイモ――
みんな微生物が作り出していた!
植物の根と、人の内臓は、豊かな微生物生態圏の中で、
同じ働き方をしている。
マイクロバイオーム研究で解き明かされた人体での驚くべき微生物の働きと、
土壌根圏での微生物相の働きによる豊かな農業とガーデニング。
農地と私たちの内臓にすむ微生物への、医学、農学による無差別攻撃の正当性を疑い、
地質学者と生物学者が微生物研究と人間の歴史を振り返る。
微生物理解によって、たべもの、医療、私達自身の体への見方が変わる本。
【目次】
はじめに――農地と土壌と私たちのからだに棲む微生物への無差別攻撃の正当性が疑われている
第1章 庭から見えた、生命の車輪を回す小宇宙
死んだ土
堆肥を集める
夢にみた庭づくり
夏の日照りと冬の大雨
スターバックスのコーヒーかすと動物園の糞
手品のように消える有機物
花開く土壌生物の世界
5年間でできた沃野
庭から見えた「自然の隠れた半分」旅する胞子
第2章 高層大気から胃の中までどこにでもいる微生物
どこにでもいる微生物
生き続ける原始生物
遺伝子の水平伝播もしくはセックスによらない遺伝的乱交
牛力発電度
第3章 生命の探究生物のほとんどは微生物
名前――リンネの分類法
ちっぽけな動物たち――顕微鏡の発見
発酵する才能――パスツールが開いた扉
生命の木を揺さぶる手――ウーズの発見
ウイルスの分類
第4章 協力しあう微生物
なぜ「種」という概念が疑わしくなるのか
微生物の共生
細胞の一部でありながら一部ではない――ミトコンドリアと葉緑体
マーギュリスとグールド
シンビオジェネシス――別個の微生物が合体する
生命の組み立て
第5章 土との戦争
氷期のあとで 光合成の発見
最少律
小さな魔法使い
還元の原則――ハーバーボッシュ法とハワードの実践的実験
化学肥料はステロイド剤
触媒としての微生物
「農業聖典」とアジアの小規模農業
土壌の肥沃度についてのパラダイムシフト
第二次大戦と化学肥料工場マッシュルーム栽培の始まり
第6章 地下の協力者の複雑なはたらき
土中の犬といそがしい細菌
太古のルーツ
根圏と微生物
食べ物の力
植物と根圏微生物の多彩な相互作用
菌類を呼ぶ――植物と菌類のコミュニケーション
沈黙のパートナー――土壌生態学が解明する地下の共生・共進化著者のつぶやき
第7章 ヒトの大腸微生物と免疫系の中心地
がんが見つかる
手術後に考えたこと――がんと食生活
サケの遡上と川の環境
コーヒーとスコーンの朝食
がん予防の食事――ハイジの皿
美食の海で溺れる
食事をラディカルに見直す
ヒトマイクロバイオーム・プロジェクト
人体の中の微生物
大腸はなぜ免疫系の中心なのか
第8章 体内の自然
減った病気と増えた病気
免疫の二面性
過ぎたるはなお
二つの免疫
恐れ知らずの探検家
抗原という言語
炎症のバランス
微生物の協力者
共生生物の種
バクテロイデス・フラギリスの奇妙な事例
ちょうどよい炎症
太古からの味方癌の治療法はすでに存在している
第9章 見えない敵細菌、ウイルス、原生生物と伝染病然
ポリオ
天然痘
センメルワイス反射
第10章 反目する救世主コッホとパスツール
シルクとパスツール
顕微鏡とコッホ
細菌の分離
細菌論のルーツ――培養できる微生物に限定される
奇跡の薬
奇跡の値段
第11章 大腸の微生物相を変える実験
内側からの毒――腸内微生物と肥満
脂肪の二つの役割
腸内細菌相の移植
消化経路――胃・小腸・大腸の役割
ゴミを黄金に――大腸での発酵細菌の活躍
第12章 体内の庭
プレバイオティクス
婦人科医療と細菌のはたらき
糞便微生物移植の効果
穀物の問題――完全だった栄養パッケージをばらばらにする
内なる雑食動物躍
食生活を変えて腸内の微生物ガーデニングを意識する
第13章 ヒトの消化管をひっくり返すと植物の根と同じ働き
自然の預言者
減った栄養素
諸刃の遺産
ミクロの肥料
見えない境界線――根と大腸は同じはたらき
第14章 土壌の健康と人間の健康おわりにかえて
謝辞
訳者あとがき
キーワード解説
(巻末より)原註
参考文献
索引
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