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口の立つやつが勝つってことでいいのか

¥1,980 税込

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著者:頭木弘樹
発行元:青土社
272ページ
188mm × 128mm ソフトカバー

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  出版社紹介文より
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思いをうまく言葉にできないほうが、当然なのだ。本当なのだ。
どうしても理路整然とは話せない知人、酔うと後悔ばかり話し出す友人、洗面台で流されかけている小虫、授業中に夫の死を語りつづける先生……。弱いものたちのなかにこそ、陰影のある物語は生まれてくる。『絶望名人カフカの人生論』で知られる文学紹介者による、初のエッセイ集。

【目次】
はじめに 「言葉にしないとわからない」×「うまく言葉にできない」

言葉にできない思いがありますか?

 口の立つやつが勝つってことでいいのか!
 思わず口走った言葉は、本心なのか?
 理路整然と話せるほうがいいのか?
 好きすぎると、好きな理由は説明できない
 「無敵の心理学」がこわい......
 自伝がいちばん難しい
 短いこと、未完であること、断片であること

世の中こんなものとあきらめられますか?
 
 能力のある人がちゃんと評価されれば、それでいいのか?
 金、銀、銅、釘のお尻
 「感謝がたりない」は、なぜこわいのか?
 「かわいそう」は貴い
 どんな事情があるかわからない
 愛をちょっぴり少なめに、ありふれた親切をちょっぴり多めに

思いがけないことは好きですか?

 牛乳瓶でキスの練習
 行き止まりツアー
 思い出すだけで勇気の出る人
 「カラスが来るよ!」と誰かが叫んだ
 違和感を抱いている人に聞け!

別の道を選んだことがありますか?
 
 後悔はしないほうがいいのか
 8回、性格が変わった
 人の話を本気で聞いたことがありますか?
 意表をつく女性たち
 もう嫌だと投げ出す爽快
 迷惑をかける勇気

あなただけの生きにくさがありますか?
 
 つらいときに思い出せるシーンがありますか?
 倒れたままでいること
 暗い道は暗いまま歩くほうがいい
 失うことができないものを失ってしまったとき、どうしたらいいのか?
 大好きな先生はいましたか?
 とろ火の不幸
 「死んだほうがまし」な人生を、どう生きていくか?
 目を病んだときの父のにおい

現実がすべてですか?

 永遠に生きられるつもりで生きる
 神の矛盾
 幻影三題
 土葬か火葬か星か
 人の青春、虫の青春
 死んだ人からの意見
 電話ボックスとともに消えた人間の身体
 もうひとりの自分
 誰かの恩人ではないか

おわりに エッセイという対話

初出一覧 

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   店主コメント
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著者の様々な経験を引き合いに出しながら、社会に抱く違和感や生きづらさを浮かび上がらせてゆくエッセイ。
小学生の頃の思い出、知人の言動、文学からの引用などアプローチが面白いです。

何かしらのハンデがある人が圧倒的に不利になる状況は、日常のいたるところに存在している。そして、社会の中に響く不協和音は個々の心持ちひとつで解決するのかもしれない。
平明な筆致で描かれたエピソードは示唆に富んでいます。

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