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作家と珈琲
¥2,090
SOLD OUT
編者:平凡社編集部 発行元:平凡社 288ページ 180mm × 132mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 毎日の食卓で、行きつけの喫茶店で、異国の地で味わう、一杯の珈琲。 昭和の文豪や現代の人気作家によるエッセイ、詩、漫画、写真資料を収録。珈琲の香りただよう55編。 【掲載作家】 茨木のり子 小沼丹 獅子文六 寺田寅彦 有吉玉青 原田宗典 中村好文 串田孫一 長田弘 水木しげる しりあがり寿 渡辺貞夫 吉井勇 永田耕衣 植草甚一 赤川次郎 沼田元氣 小田島雄志 曽我部敬一 田河水泡 鷲田清一 木村衣有子 織田作之助 萩原朔太郎 今和次郎 吉田謙吉 佐藤春夫 古川緑波 広津和郎 安岡章太郎 永井河風 花森安治 石井好子 別役実 平岩弓枝 多和田葉子 村田沙耶香 吉田戦車 土屋賢二 十文字美信 シーボルト 夏目漱石 人見一太郎 勝本清一郎 斎藤茂吉 林芙美子 片山紘子 日髙敏隆 高山なおみ 石川直樹 (掲載順)
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作家と酒
¥2,090
SOLD OUT
編者:平凡社編集部 発行元:平凡社 304ページ 180mm × 132mm ソフトカバー ~出版社紹介文より~ 酒呑みへ捧ぐ、作家と酒をめぐる44編! 昭和の文豪や現代の人気作家による、 酒にまつわるエッセイ、詩、漫画、写真資料を収録。 【掲載作家】 杉浦日向子 立原正秋 林芙美子 火野葦平 若山牧水 高村光太郎 新井素子 丸谷才一 永井龍雄 小林秀雄 吉田健一 種村季弘 田辺聖子 サトウハチロー 赤塚不二夫 野坂昭如 夢野久作 中上健次 石牟礼道子 金井美恵子 田村隆一 横山大観 岡本太郎 古川緑波 夢枕獏 川上弘美 村上春樹 伊丹十三 檀一雄 開高健 石井好子 高田渡 山田風太郎 中島らも 尾瀬あきら さくらももこ 坪内祐三 山尾三省 内田百閒 中原中也 宮本百合子 筒井康隆 赤瀬川源平 草野心平 金井真紀 田村しげる (掲載順)
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庭仕事の愉しみ(草思社文庫)
¥1,100
SOLD OUT
著者:ヘルマン・ヘッセ 編者:フォルカー・ミヒェルス 訳者:岡田朝雄 発行元:草思社 384ページ 文庫判 148mm × 105mm *********************** 出版社紹介文より *********************** 庭仕事は瞑想である — ドイツの文豪ヘルマン・ヘッセは後半生、執筆以外の時間をほとんど自分の庭で過ごした。 ヘッセは庭仕事の中に尽きぬ愉しみを見いだし、のちに彼の文学へと結実する様々な秘密を発見した。自筆水彩画と在りし日のヘッセの写真を多数掲載。ヘッセが庭から学んだ自然と人生の叡智を詩とエッセイに綴った書である。 *********************** 店主コメント *********************** 庭仕事をとおして行われる思索、そこから生まれる心情や思想がエッセイと詩に表現されている。 庭の植物、昆虫、庭仕事の道具、そして飼い猫に対するヘッセの眼差しには、家族に抱く愛情と変わらない温かさがあります。
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縁食論 孤食と共食のあいだ
¥1,870
著者:藤原辰史 発行元:ミシマ社 192ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** ども食堂、炊き出し、町の食堂、居酒屋、縁側… オフィシャルでも、プライベートでもなく。 世界人口の9人に1人が飢餓で苦しむ地球、義務教育なのに給食無料化が進まない島国。ひとりぼっちで食べる「孤食」とも、強いつながりを強制されて食べる「共食」とも異なる、「あたらしい食のかたち」を、歴史学の立場から探り、描く。 現代社会が抱える政治的、経済的問題を「家族や個人のがんばり」に押し付けないために。 【目次】 第1章 縁食とは何か――孤食と共食のあいだ 孤食の宇宙/しわ寄せ引き受け装置/共食という袋小路/子ども食堂の「弱目的性」/ベーシックインカムと食堂/炊き出し/「縁食」という食のあり方/縁食の使用例/「かざぐるま」としての縁食 第2章 縁食のかたち 1 公衆食堂の小史 食をめぐる関係性の貧困/きっかけは第一次世界大戦/文化が集積する場所 2 食の囲い込み 「家族愛」という罠/囲うこと/近代家族とちゃぶ台/学食のパーテーション 3 食の脱商品化考 食べものに値段がなかったら/五つの問題を乗り越える/メカニズムを保つために捨てられる食品/食べものの特質から考える 第3章 縁食のながめ 1 弁当と給食の弁証法 弁当の魅力/弁当の暴力/給食の暴力/弁当と給食の弁証法 2 無料食堂試論 思考の風景/ムラサキシキブの食堂にて/飢餓と関係性/食をめぐるアイディア/有機認証のいらない有機農作物/アテネのアゴラ/インドの無料食堂 3 縁側のタバコ おやつの時間/縁側の力/オフィシャルでもなく、プライベートでもなく/縁食の縁 第4章 縁食のにぎわい 1 死者と食べる 死者のおむすび/大尉の銀シャリ/中国人のトウモロコシ/死者との縁食/死者とともに食べる 2 食を聴く せんべいの音/胎児の聴く音/こすり合う音/縁食の音 3 縁食の祭り――『ポースケ』に寄せて 言葉を飲み込む/佳枝の場合――睡眠障害者の居場所/ヨシカの場合――誰かの薄い気配/ポースケ――縁食の祭り/別れ 第5章 縁食の人文学 1 「もれ」について――「直耕」としての食 生命の動詞、「洩る」/昌益の「土と内臓」論/「もれ」の効用/基本的に食べものは「あまる」 2 パンデミックの孤独――「居心地のよい空間」をめぐる人文学 パンデミックが機能させないもの/ひとり親の声が示す社会の脆弱性/シングルマザーの言葉の有用性/「サードプレイス」について/「サードプレイス」はひとり親を排除するのか/アウシュヴィッツの縁食
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ぼくらの時代の罪と罰
¥1,980
SOLD OUT
著者:森達也 発行元:ミツイパブリッシング 240ページ 188mm × 128mm ソフトカバー ~出版社紹介文より~ 罪を犯せば罰を受ける。じゃあ、罰の重さを決めているのは誰だろう? 一度は考えておきたい、この国のいちばん重い罰のこと。 「よりみちパン!セ」シリーズ『きみが選んだ死刑のスイッチ』にノルウェー取材のエピソード等を加えた、著者渾身の全面改訂版。 いのちの大切さを考えるときにはずせない一冊。
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地球の上に生きる
¥2,750
SOLD OUT
著者:アリシア・ベイ・ローレル 著者:深町眞理子 発行元:草思社 216ページ 243mm × 183mm ~出版社紹介文より~ 工業製品に頼らず、自分の手でものを作り、大地のリズムに従った生活をするための手引き。農作業、料理、1人でするお産など、全頁イラスト入り、書き文字の本。
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新版 太陽とともに生きる
¥2,750
SOLD OUT
著者:アリシア・ベイ・ローレル/ラモン・センダー 訳者:深町眞理子 発行元:草思社 186ページ 235mm × 185mm ソフトカバー ~出版社紹介文より~ 『地球の上に生きる』の姉妹篇。 生きるための直接行動から一歩しりぞき、こころとからだをリラックスさせ、心安らかに過ごすには? アリシアの信じる方法。
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死者の民主主義
¥2,310
著者:畑中章宏 発行元:トランスビュー 272ページ 195mm × 138mm ハードカバー ~出版社紹介文より~ 人ならざるものたちの声を聴け 20世紀初めのほぼ同じ時期に、イギリス人作家チェスタトンと、当時はまだ官僚だった民俗学者の柳田国男は、ほぼ同じことを主張した。それが「死者の民主主義」である。 その意味するところは、世の中のあり方を決める選挙への投票権を生きている者だけが独占するべきではない、すなわち「死者にも選挙権を与えよ」ということである。 精霊や妖怪、小さな神々といったものは、単なる迷信にすぎないのだろうか。 それらを素朴に信じてきた人びとこそが、社会の担い手だったのではなかったか。 いま私たちは、近代化のなかで見過ごされてきたものに目を向け、 伝統にもとづく古くて新しい民主主義を考えなければならない。 死者、妖怪、幽霊、動物、神、そしてAI…… 人は「見えない世界」とどのようにつながってきたのか。 古今の現象を民俗学の視点で読み解く論考集。 〔本書に登場するものたち〕 柳田国男、南方熊楠、宮本常一、今和次郎、ギルバート・K・チェスタトン、網野善彦、宮沢賢治、谷川健一、諸星大二郎、道祖神、河童、天狗、ザシキワラシ、潜伏キリシタン、仙童寅吉、熊、猫、アイボ、VTuber、浦野すず、飴屋法水、齋藤陽道…… 【目次】 Ⅰ 死者の民主主義 いまこの国には「死者のための民主主義」が必要である 「死者を会議に招かねばならない」 祖霊の政治参加を促す 妖怪や精霊にも選挙権を 「死者の立憲主義」 南方熊楠の戦い 「平凡人は人生を内側から見ている」 「私は死んだのですか?」――大震災をめぐる「幽霊」と「妖怪」 私たちは数多くの「死霊」と出会ってきた さまざまな霊魂譚 あの世からの伝言 新たな妖怪伝承は生まれるのか 妖怪と公共 柳田国男の妖怪体験 さまよう妖怪 妖怪の発展と発見 死者に「更衣」した大勢の若者たち――渋谷のハロウィンをめぐる考察 ハロウィンの起源と日本での大流行 カボチャとカブと大根 「死の仮装」が意味すること スクランブル交差点の「彼岸」 日本の祭はどこにあるのか 祭は発見される 「雪祭り」と「盆踊り」 盆踊りの現代化 祭は更新される Ⅱ 人はなぜ「怪」を見るのか 諸星大二郎論序説 モノと構造 人間と機械、人間と動物の融合 ITと怪異現象――二一世紀の妖怪を探して 噂を広める、情報系妖怪「件」 目に見えない凶暴な感情が広まり、共有されていく 人と人をつなぐ、目に見えない綱「キズナ」。 VTuberは人形浄瑠璃と似ているか? ぎこちない動きが心を揺さぶる 社会との絶妙なバランス 江戸時代から続く「日本人のVR羨望」 ツイッターから話題になった江戸の奇談 超常世界と超能力への関心 異界を体験し、超能力を身につけた少年 宇宙体験の真実 テクノロジーの開発と感覚の拡張 アイボの慰霊とザギトワへのご褒美 ペットロボットの献体とお葬式 日本人はどんなふうに動物を供養してきたか アリーナ・ザギトワと日本の忠犬 犬を神に祀る神社 AIの墓場はどこにあるか あなたは飴屋法水の『何処からの手紙』を見逃すべきではなかった 郵便局から届いた「物語」 語り出す「木」や「神様」 「いとおごそか」な神 無数のなかの、わずかのひとつ ニンゲンがつくった神様 「まれびと」としての写真家――齋藤陽道展「なにものか」 『この世界の片隅に』は妖怪映画である 方言とカタストロフ 「かまどの煙」が意味するもの 広島は「死んだ人のゆくところ」 原作に活かされていた「考現学」 Ⅲ 日本人と信仰 縄文と民俗の交差点――八ヶ岳山麓の「辻」をめぐって 南大塩の辻 山寺の辻 御座石の辻 米沢の辻 熊を神に祀る風習 クマの神籬 クマの民俗 クマの祭祀 クマの童話 クマの置きもの 窓いっぱいの猫の顔 移住漁民と水神信仰 摂津国佃村漁民の移住 さまよう「水神」 波除様の魚介供養碑 佃煮と佃門徒 「つきじ獅子祭」の合同渡御 「休日増」を勝ちとった江戸時代の若者たち 日本人の長時間労働と勤勉性 沸きおこった「遊び日」の要求 若者たちが獲得した休日の実態 オンとオフの絶妙な切り替え 『沈黙』のキリシタンは、何を拝んでいたのか? 「潜伏キリシタン」と「カクレキリシタン」 カトリックとは相いれない信仰 「キリシタン神社」とは何か 日本人の信仰の「縮図」 戦後日本「初詣」史――クルマの普及と交通安全祈願 近代初詣の誕生 「成田山」の戦中と戦後 自動車祈祷殿の流行 交通安全と初詣の未来 大阪万博と知られざる聖地 五五年越しの開催 千里丘陵という地勢 ヘリコプターからお祓いをした地鎮祭 「太陽の塔」と千手観音 日本人にとって「結び」とは何か――正月飾りに秘められた驚きの科学 日本古来の「結び」文化 家紋や社紋と結びの多様性 「あみだくじ」を幾何学から捉える 日常に遍在する「結び」の数々 Ⅳ さまざまな民俗学 手帳のなかの庚申塔――宮沢賢治と災害フォークロア 賢治と地震と地震 ザシキワラシと白髭水 七庚申と五庚申 「青」のフォークロア――谷川健一をめぐる風景 若狭の「青」 志摩の「青」 対馬の「青」 「青」の現在 写真と民俗学者たち 「民俗と写真」座談会 土門拳と柳田国男 柳田国男の写真 写真と柳田の弟子たち 東北に向けた考現学のまなざし――今和次郎と今純三 「百姓」のフォークロア――網野善彦の歴史学と「塩・柿・蚕」 百姓再考 塩 柿 蚕
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贈与論 他二篇(岩波文庫)
¥1,430
著者:マルセル・モース 訳者:森山工 出版社:岩波書店 490ページ 文庫判 148mm × 105mm ~出版社紹介文より~ 贈与や交換は,社会の中でどのような意味を担っているのか,? モース(1872-1950)は、ポリネシア、メラネシア、北米から古代ローマヒンドゥー等の古今東西の贈与体系を比較し、すべてを贈与し蕩尽する「ポトラッチ」など、その全体的社会的性格に迫る。 「トラキア人における古代的な契約形態」「ギフト、ギフト」の二篇と、詳しい注を付す。 【目次】 トラキア人における古代的な契約形態 Ⅰ Ⅱ ギフト、ギフト 贈与論──アルカイックな社会における交換の形態と理由 序論 贈与について、とりわけ、贈り物に対してお返しをする義務について エピグラフ プログラム 方法 給付。贈与とポトラッチ 第一章 贈り物を交換すること、および、贈り物に対してお返しをする義務(ポリネシア) 一 全体的給付、女の財-対-男の財(サモア) 二 与えられた物の霊(マオリ) 三 その他の主題。与える義務、受け取る義務 四 備考──人への贈り物と神々への贈り物 さらなる備考──施しについて 第二章 この体系の広がり。気前の良さ、名誉、貨幣 一 寛大さに関する諸規則。アンダマン諸島 二 贈り物の交換の原理と理由と強度(メラネシア) ニューカレドニア トロブリアンド諸島 このほかのメラネシア諸社会 三 アメリカ北西部 名誉と信用 三つの義務──与えること、受け取ること、お返しをすること 物の力 「名声のお金」 第一の結論 第三章 こうした諸原理の古代法および古代経済における残存 一 人の法と物の法(非常に古拙なローマ法) 注解 インド=ヨーロッパ語系の他の諸法 二 古典ヒンドゥー法 贈与の理論 三 ゲルマン法(担保と贈り物) ケルト法 中国法 第四章 結論 一 倫理に関する結論 二 経済社会学ならびに政治経済学上の結論 三 一般社会学ならびに倫理上の結論 訳注 訳者解説──マルセル・モースという「場所」
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麻薬と人間 100年の物語
¥3,960
著者:ヨハン・ハリ 訳者:福井昌子 発行元:作品社 512ページ 188mm × 128mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 『NYタイムズ』年間ベストセラー あなたが麻薬について知っていることは、すべて間違っている。 エルトン・ジョン(歌手)絶賛 「ガツンとブッ飛ばされるくらい 衝撃的な一冊!」 話題騒然の映画(2021年公開) 『アメリカvsビリー・ホリデイ』(仮題)原作 「読み終えるまで、本から手を離すことができなかった」ノーム・チョムスキー 「超一流のジャーナリズム。本書のストーリーに身体が震えた」ナオミ・クライン 「麻薬に関わる人々の人生が生々しく描かれる。本書の知見を取り入れて、新たな政策を考える必要があるだろう」ロス警察・麻薬取締部スティーヴン・ダウニング 「私たちは麻薬について何も知らなかったと思わせる。100年前から始まった麻薬取締り政策により、ギャングが社会にはびこったこと。両者は補完関係であり、南米の麻薬カルテルをも生み出したこと。麻薬禁止の根拠である依存性については、様々な科学的異論があること。非犯罪化が世界的な流れである現在、実にタイムリーであり、麻薬に対する私たちの認識を変える一冊である」『タイムズ』紙
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怠惰の美徳(中公文庫)
¥990
著者:梅崎春生 編者:荻原魚雷 発行元:中央公論新社 312ページ 文庫判 188mm × 128mm ~出版社紹介文より~ 戦後派を代表する作家が、怠け者のまま如何に生きてきたかを綴った随筆と短篇小説を収録。真面目で変でおもしろい、ユーモア溢れる文庫オリジナル作品集。
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うろん紀行
¥2,420
著者:わかしょ文庫 発行元:代わりに読む人 204ページ 188mm × 128mm ハードカバー ******************** 出版社紹介文より ******************** 人はなぜ小説を書くのだろう。 なぜ小説を読むのだろう。 決して同じ場所にたどり着くことはできないのに。 〝平和島のブローティガン〟 わかしょ文庫による《小説を読む物語》 笙野頼子『タイムスリップ・コンビナート』を読みながら海芝浦へ向かい、後藤明生『挾み撃ち』の足跡をたどり、巨大スーパーCOSTCOの喧騒で大江健三郎『万延元年のフットボール』を読もうとする。著者は一見ふざけているようだ。しかし、実際彼女は不安に襲われながら読み訪ね、そして書く。本書はとても切実で危なっかしい《小説を読む物語》だ。 うろんな物語を読み終えたとき、読者もまたこの社会での生き方を模索しはじめているだろう。 日常の生きづらさが綴られた自主制作エッセイ『ランバダ』の著者がその硬質で端正な文体を余すことなく発揮した好評WEB連載に書き下ろしを加えて書籍化した商業出版第1作。
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1995年のエア マックス(中公新書)
¥990
SOLD OUT
著者:小澤匡行 発行元:中央公論新社 320ページ 新書判 173mm × 105mm *********************** 出版社紹介文より *********************** ファッション界を席巻するスニーカー。人気アイテムは国境を越えての争奪戦が起き、定価の数十倍で転売されるようになった結果、アメリカはもちろん、中国や中東など各国で富裕者層の所有欲求を満たすアイコンに。 ネットにはスニーカーにまつわる情報が溢れ、株式のごとくリアルタイムで売買するマーケットまで成立した。『Boon』(祥伝社)や『UOMO』(集英社)で編集を務め、その栄枯盛衰を見てきた小澤氏は、その状況を見て「それはもはや私たちが知っているスニーカーではない」「ターニングポイントは日本で大ヒットしたナイキ『エア マックス 95』だった」と指摘する。 業界の第一人者で、著書『東京スニーカー史』(立東舎)も好評を博した著者はこれまで、そしてこれからのスニーカーの行方をどう考えているのか? NBA、ヒップホップ、裏原宿、SNS――。スニーカーの先に、世界はある。
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スニーカーの文化史
¥2,200
著者:ニコラス・スミス 訳者:中山宥 発行元:フィルムアート社 384ページ 188mm × 128mm ソフトカバー ~出版社紹介文より~ われわれにとっても最も身近なファンションアイテムであり、誰もが一足は持っているスニーカー。 なぜスニーカーは現代を代表するポップカルチャーやファッションのアイコンになり得たのでしょうか? 今日のスニーカー産業はかつてない規模に巨大化しています。 アスリートやセレブと巨額のエンドースメント契約が結ばれ、ハイブランドとのコラボモデルのスニーカーが続々と登場。 そしてスニーカー情報を発信するメディアやSNSは多くの読者を獲得し、「スニーカーヘッズ」と呼ばれるスニーカーファンは、お目当てのアイテムを求めてショップに長蛇の列をつくります。 スポーツウェアとして誕生したスニーカーは、その後ストリートに飛び出し、カリフォルニアのスケートボーダーやニューヨークのラッパーのアイコンとなりました。時にはギャングの暴力や暴動の原因となり、世界的な経済論争の中心となり、スポーツを巨大ビジネスに変えるための探求の糸口となり、ハイファッションのミューズとなったスニーカー。 スニーカーの誕生から現代までの間に、スニーカーは、スポーツ、ファッション、消費文化、音楽、セレブ、広告、グローバリゼーションの発展に重要な役割を果たしてきました。 本書では、1830年代のゴム底製スニーカーの誕生から現代までの180年に及ぶ壮大なスニーカーの歴史を丁寧に紐解くと同時に、スポーツやストリートのポップカルチャーの中にスニーカーがどのように浸透し、現在のような巨大産業になり得たのかを解説しています。 天才的なゴムの発明者チャールズ・グッドイヤーからコンバースの靴を売るために全米を飛び回った「巡回販売員」のチャック・テイラー、確執がもとで分裂しアディダスとプーマを設立したダスラー兄弟、妻が作る焼き菓子のワッフルにヒントを得て「ワッフルソール」を生み出し、スポーツの世界を変えてしまったビル・バウワーマン(ナイキ共同創設者)まで、スニーカーの歴史をつくってきた数々の人物やエピソードを紹介しています。 スニーカー・ヘッズ必携の一冊!!
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幻の「カフェー」時代
¥2,200
SOLD OUT
著者:斎藤 光 発行元:淡交社 208ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 明治末に生まれ戦間期に全国で大流行した「カフェー」は、西洋風の飲食と女給の接客が魅力の娯楽空間でした。文化人が交流し、エログロ文化のシンボルともなりましたが、その全体像はヴェールに包まれています。都市の形成、「大衆」の誕生、風俗誌、ジェンダー、音楽文化など、日本近代の様々な問題系が、カフェーから浮かび上がります。本書は京都のカフェー通史を描くことで、日本近代史の知られざる一面を明らかにします。 【目次】 はじめに 「カフェー」なるもの カフェとカフェー 時代の同伴者 「カフェー」という語の定着 第一章 京都にカフェーが現れるまで 森鷗外の欧州留学 芸術運動の場 京都の近代化 繁華街の喫茶部/文教地区のミルクホール 第二章 初期の京都のカフェー ハイカラな女給仕 三高生のたまり場・カギヤ 市電とひろがるカフェー 制度に抗う原始遊牧民のカフェー 第三章 1922年の女給人気投票 新語としての「女給」 大正のアイドル総選挙? 人気女給がいたカフェー 第四章 映画・ダンス・カフェー カフェーレーベンの溝口健二 映画都市・京都 幻の「カフェーローヤル」をたどる 映画界とカフェーローヤル ダンスホール化するカフェーへの取り締まり 【コラム】雑誌『ダンサー』に写された時代―「アケボノ」 「ローヤル」を覗く(執筆・永井良和) 第五章ジャズの氾濫と巨大カフェー 大阪―東京の「エロ」をつなぐ京都 ジャズ狂化したカフェー 大阪大資本の到来 「エロ」の大波 第六章カフェー時代の終わり 『 「いき」の構造』の出発点 警察の「風俗」取り締まり カフェー全盛時代 カフェーの退潮、喫茶店の増加 カフェーは不純喫茶? 第七章 女給のファッションとカフェー建築 白いエプロンのイメージ 営業者・美術家・建築家 主要参考文献一覧 用語集 あとがき
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大坊珈琲店のマニュアル
¥3,080
著者:大坊 勝次 発行元:誠文堂新光社 256ページ 208mm × 128mm ハードカバー ~出版社紹介文より~ コーヒー好きに愛されながら、2013年に閉店した大坊珈琲店 38年間の営みを振り返り、店主が綴った大切なこと 2013年の12月に閉店するまでの38年間、自家焙煎とネルドリップというスタイルを変えずに、一杯ずつ丁寧にコーヒーを作り続けた「大坊珈琲店」。 閉店から5年という月日が経ってもなお惜しむ声が絶えず、伝説の珈琲店としてその存在感は増している。 本書は店主の大坊勝次が大坊珈琲店での日々を振り返り、心掛けていたことをまとめたエッセイ集。 前半にはコーヒーやお店に対する考え方が、後半には大坊が好んで使っていた器や店内に掛けていた絵の作家について、独自の視点で綴られている。 青山という場所柄、年齢も職種もさまざまな人々が通った大坊珈琲店が、一時の憩いの場所として、なぜそんなにも愛されたのか? 本書に綴られた大坊の思いや感性から、その理由を探ってほしい。 【目次】 閉店 焙煎・抽出・テイスティング 珈琲屋になるまで 心掛けていたこと キムホノ陶 私の平野遼 塩貞夫の鎮魂
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だれも知らないレオ・レオーニ
¥2,750
SOLD OUT
著者:森泉文美 松岡希代子 発行元:玄光社 224ページ 210mm × 148mm ソフトカバー ~出版社紹介文より~ 「レオ・レオーニ」を知っていますか? 『あおくんときいろちゃん』『スイミー』『フレデリック』などの作品でだれもが知っている絵本作家、レオ・レオーニ。 意外にも絵本制作のはじまりは49歳と、早くはありません。彼の人生を紐解くと、さまざまな事実が浮かび上がります。 ユダヤ系の父とオランダ人の母との間に生まれ、叔父たちのクレーやシャガールなどのアートコレクションに囲まれ育ったこと。 大学で経済学を学ぶものの興味が持てず、映画やアート、グラフィックデザインなどのアーティストとして道を模索したこと。 ファシズムの台頭により亡命を余儀なくされ、たどり着いたアメリカでビジネス雑誌『Fortune』やオリヴェッティのアメリカ支店、MoMAやユネスコと仕事をし、グラフィックデザイナー、アートディレクターとして大成したこと。アレクサンダー・カルダーや親友のベン・シャーンに影響を受け、絵画や彫刻に取り組んだこと。 はじめての絵本『あおくんときいろちゃん』を出版以降、絵本の制作に真摯に取り組み、アートディレクター時代のレオに作品を持ち込んだことがきっかけで知り合ったエリック・カールにも後年絵本の制作を熱心に勧めたこと。 また、戦争や人種や性別による差別に反対し、平和を訴え、政治的な活動に参加する一面もありました。 本書には、それを裏付けるように近年の調査ではじめて発見された風刺画なども収録されています。 彼が生涯模索した「アーティスト」の姿とは、一体どんなものだったのでしょうか。 【目次】 はじめに……P.1 グラフィックデザインとイラストレーション……P.14 絵画と彫刻……P.98 絵本……P.164 誰も知らなかったレオ・レオーニ……P.214 年譜……P.216 あとがき 旅の終わりに……P.220
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アニエス・ヴァルダ 愛と記憶のシネアスト (ドキュメンタリー叢書#03)
¥2,200
編者:若林良 吉田悠樹彦 金子遊 発行元:neoneo編集室 196ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 日本では初となる、映画作家アニエス・ヴァルダの全貌に迫った論集。 娘であり、晩年のヴァルダの展覧会のプロデュースなどにあたった娘ロザリーへのインタビューをはじめ、『幸福』『歌う女・歌わない女』『冬の旅』などの代表作品、夫ジャック・ドゥミとの関係、ヌーヴェル・ヴァーグの諸作家との比較、写真やインスタレーション作品などに迫った論考や作品ガイドを収録する。 【目次】 《インタビュー》 ロザリー・ヴァルダ(アニエス・ヴァルダの長女)インタビュー アニエス・ヴァルダは愛情深く好奇心旺盛、同時に要求が厳しい母親でした 魚住桜子 《論考》 大寺眞輔 アニエスからあなたへ 原田麻衣 アニエス・ヴァルダの「エッセー」 松房子 持続する瞬間 アニエス・ヴァルダと写真 千葉文夫 アニエス・Vによるジャック・ドゥミ 東志保 現実の世界に住まうこと 『冬の旅』における周縁性へのまなざし 児玉美月 やわらかな革命者が『歌う女・歌わない女』で奏でる音色 吉田悠樹彦 記憶・文化史・映像メディア 『ダゲール街の人びと』『顔たちところどころ』を中心に 金子遊 カリフォルニアのアニエス・V 若林良 虚構と自然のはざまで 『幸福』に見るアニエス・ヴァルダの視線 菊井崇史 映画の渚、まなざしの記述 《作品ガイド》 『5時から7時までのクレオ』『幸福』『落穂拾い』……アニエス・ヴァルダ作品ガイド 若林良、大内啓輔、上條葉月、柴垣萌子、井上二郎
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サンダー・キャッツの発酵教室
¥1,760
著者:サンダー・E・キャッツ 訳者:和田侑子 谷奈緒子 発行元:ferment books 144ページ 182mm × 130mm ソフトカバー *********************** 店主コメント *********************** アメリカ発酵カルチャーのリーダーでありジェームズ・ビアード賞(料理界のアカデミー賞)受賞者でもあるサンダー・エリックス・キャッツが、ポーランドのZINE専門出版社「マイクロコズム・パブリッシング」からリリースした歴史的ZINEの日本語版、ついに登場。 名著『発酵の技法』『天然発酵の世界』の原点! 【目次】 読みつがれていく、この ZINE について ザワークラウト 味噌 甘酒 サワードウ・ブレッド インジェラ エチオピアの蜂蜜酒 ビネガー ヨーグルト タラとケフィア バターミルク サワークリームチーズ CHEESE テンペ テンペのルーベンサンド 塩水で発酵させたピクルスについて ピクルス ケイパーとミルクウィードについて CAPERS キムチ チョコレートについて コンポストについて 発酵と社会の変革について 発酵の文化史 〜サンダー・キャッツが日本にやってきた〜 発酵オタクたちのすんき旅 この小さな本との出会いは、広くて深い発酵世界への入り口
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魂の形式 コレット・マニー論
¥2,420
著者:中村隆之 発行元:カンパニー社 256ページ 188mm × 128mm ソフトカバー ~出版社紹介文より~ 没後約四半世紀、今なお熱狂的なファンを持つフランス音楽史上最も偉大な歌手コレット・マニーの評伝、入門書にして世界初の研究書。 コレット・マニーとは誰か——歌詞、インタビュー、著述等のテクストを考察し、一人の人間がいかにしてほかならぬその人となったのかを明らかにする。社会的強者が作り出す基準から著しく逸脱するコレット・マニーの声は、「鉱山労働者、移民労働者、第三世界の民衆、黒人奴隷、女性、性的少数者、知的障害の子、家畜化された動物や無数の海鳥が形成する無名の共同体の声」となり、周縁的存在の集合が音楽的自由に直結する稀有な芸術形式、魂を揺さぶるマイナー音楽となる。 【目次】 ●序章 コレット・マニー研究とは何か 問題の所在 方法論 先行研究と資料 本書の構成 ●第一章 フランスのブルーズ歌手 (1926–63年) テレビのなかの「スター歌手」 歌手を目指すまで デビュー――オーディション、ミレイユとの出会い オランピア劇場 最初のEP盤《メロコトン》 ショービジネス界からの訣別の意味するもの ●第二章 政治的シャンソンはフリーを目指す (1963–67年) 政治的シャンソンの時代へ 最初の政治的EP盤《キューバ万歳》 《チュイルリー宮》に仕掛けられた爆弾 フランス最初期のフリージャズ・レコード《すべて終わり》 さらなる表現の前衛へ――ビュラビュラ、アルトー、ジャバウォッキー ●第三章 「六八年五月」からブラックパンサー党との共闘へ (1967–72年) 孤独と連帯 ベトナムとの連帯 マニーの〈六八年五月〉 《火とリズム》と黒人差別への怒り ブラックパンサー党に捧げたアルバム《レプレッション》 ルポルタージュとしての歌――フランス北部の炭鉱労働者とスペイン・バスク地方の神父のために ●第四章 政治主義の彼方へ (1972–79年) 政治的であるよりも人間的であること 北アフリカの移民労働者に捧げたアルバム《ペニャ・コンガ》 チリ支援のためのヌエバ・カンシオン 政治主義との訣別とフリージャズを通じた再生 マニー作品の極点《顔゠村》 イスラエル/パレスチナ問題に捧げた音楽劇 障害を抱える子たちの声、この子たちの呟きを歌にすること ●第五章 自由であり続ける、最後の日まで (1979–92年) 妥協なき表現の探究 「わが兄」アルトーへの愛 スタンダード・ナンバーに託されたカミングアウト 《ケヴォーク》あるいは馴致不能のホロホロ鳥 いくつかの断片 アンコールとしてのラストアルバム《未発表曲集 九一年》 ●終章 魂の形式 ●あとがき ●ディスコグラフィー ●主要参考文献 ●人名索引
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ぼくにはこれしかなかった。
¥1,540
SOLD OUT
著者:早坂大輔 発行元:木楽舎 224ページ 182mm × 128mm ソフトカバー ~出版社紹介文より~ 就職するだけが人生ではない-- 40歳を過ぎて本屋を開いた岩手県盛岡市「BOOKNERD」店主が綴る、現在進行中の物語。 書き下ろしのブックレビュー「ぼくの50冊」も所収。 (本文より) ぼくは40歳を過ぎてからこの小さな街に小さな本屋を作った。 誰に笑われてもかまわなかった。 それはぼくの人生で、生きることのすべてだったのだから。 これはぼくの、ぼくだけにしか体験し得なかった物語だ。 そしてその物語はいまもなお続いている。 (編集者より) Instagram上で、ぼくは早坂さんと出会いました。当初は名前も年齢も知りません。ID名・ブローティガンは、2017年の夏の終わりに「会社を辞めるので、これが会社員としての最後のランチだ」とポストしました。それからすぐ。彼はニューヨークに本の買い付け旅に出発しました。 書店でのアルバイト経験ゼロ、出版社にも勤務したことがない、40歳すぎの早坂大輔は、故郷ではない街「盛岡」に独立系の本屋を開業しました。店名は『BOOKNERD』。そう、彼は“本オタク”だったのです。それから2年。ぼくは彼に本を出さないか、と持ち掛けてみました。 それは 「なぜ会社をやめて、本屋をはじめたのか?」 「いまはしあわせなのか?」 「地方都市で商売は成立するのか?」 といった疑問に回答してほしかったからに他なりません。 本書に書かれている彼のドキュメンタリーは、いま、生き方や就職活動で悩んでいる人々の参考になるだろう、と思います。ぜひ、ご覧ください。
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読む時間
¥2,420
著者:アンドレ・ケルテス 訳者:渡辺 滋人 発行元:創元社 76ページ 210mm × 163mm ハードカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 瞬間の中に永遠を切り取る巨匠の目 20世紀で最も重要な写真家の一人として知られるアンドレ・ケルテス。 彼は何かに心を奪われ夢中になっている人々の姿をとらえることに関心をもっていたが、本書は、1915年から1970年まで世界のあちこちで彼が撮影した「読む」ことに心を奪われた人々の姿を集めたものである。 きわめて個人的でありながら同時に普遍的でもある瞬間をとらえたこの写真集は、「読む」という孤独な行為のもつ力と喜びを見事に表現している。谷川俊太郎氏による「読むこと」という書き下ろしの詩を巻頭に。 大切な人へのプレゼントとしてお薦めしたい一冊。
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よいひかり
¥1,540
SOLD OUT
著者:三角みづ紀 発行元:ナナロク社 128ページ 182mm125mm ハードカバー ~出版社紹介文より~ 中原中也賞、そして、史上最年少で 萩原朔太郎賞を受賞した最前線詩人が描く、 詩人と旅と生活。 本書は、詩人・三角みづ紀による7冊目の詩集です。 本年2月の1カ月間、ベルリンに渡り書き下ろした36篇からなります。 「自分という存在が息をひそめてようやく、あたり一面に詩があふれていることに気づくのだと考えて、生活や日常の詩集をつくりたいと思った」 あとがきで書かれたように本作のテーマは生活。 「カレンダー」「鋏」「ブランケット」「手袋」「傘」……、 日常の品々がタイトルとして並び、 そのひとつひとつに注がれたひかりが、 私たちの身近な言葉で、詩となり描かれた一冊。 デザイナー・服部一成による装丁が、詩編を美しく束ねています。 本書を美しく彩る装画は、大阪在住の新鋭画家、さとうさかなさんの作品です。 作品を提供されるのは、本書が初となります。
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クラクラ日記(ちくま文庫)
¥1,056
著者:坂口三千代 発行元:筑摩書房 368ページ 文庫判 148mm × 105mm *********************** 出版社紹介文より *********************** 敗戦の衝撃に茫然自失する戦後世界をランニング・シャツにパンツ一枚で走りぬけた男―坂口安吾。彼は一時期“戦後”の象徴だった。「堕落論」「安吾巷談」などで戦後文壇をはなやかにいろどり、やがてアドルム中毒のすえ狂気に追いこまれていく…。 孤独の人安吾を捨身で支え、看護し、さまざまの事件の後始末に奔走した妻の座から、愛と悲しみをもって描き切った異能の作家の回想記。 【目次】 闇市にて 新生活 チャプスイの味 闘病記 かりの宿 生まれなかった子供 競輪事件前後 犬・ゴルフ・遠足 ついの棲家で *********************** 店主コメント *********************** 作家・坂口安吾の妻・坂口三千代が、夫に連れ添った日々を綴った回想記。 安吾が自身の著作で見せる聡明な文章とは対称的に、私生活では破天荒なエピソードが多いです。妻の三千代の眼をとおして見えてくる彼の姿には、純粋さと不器用さが感じられます。度重なるトラブルで周囲に迷惑をかけながらも、檀一雄ら友人作家が安吾を見放さなかったのはその純粋さ故ではないでしょうか。 安吾の魅力の魅力と共に三千代の良妻ぶりも伝わってくる名エッセイ。