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涙の箱
¥1,650
著者:ハン・ガン 訳者:きむふな 発行元:評論社 88ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** ノーベル文学賞作家ハン・ガンがえがく、大人のための童話 この世で最も美しく、すべての人のこころを濡らすという「純粋な涙」を探して 昔、それほど昔ではない昔、ある村にひとりの子どもが住んでいた。その子には、ほかの子どもとは違う、特別なところがあった。みんながまるで予測も理解もできないところで、子どもは涙を流すのだ。子どもの瞳は吸い込まれるように真っ黒で、いつも水に濡れた丸い石のようにしっとりと濡れていた。雨が降りだす前、やわらかい水気を含んだ風がおでこをなでたり、近所のおばあさんがしわくちゃの手で頬をなでるだけでも、ぽろぽろと澄んだ涙がこぼれ落ちた。 ある日、真っ黒い服を着た男が子どもを訪ねてくる。「私は涙を集める人なんだ」という男は、大きな黒い箱を取り出し、銀の糸で刺繍されたリボンを解くと、大小、かたちも色もさまざまな、宝石のような涙を子どもに見せた。そして、このどれでもない、この世で最も美しい「純粋な涙」を探していると話す。男は子どもがそれを持っているのではないかと言うのだが――。 「過去のトラウマに向き合い、人間の命のもろさを浮き彫りにする強烈な詩的散文」が評価され、2024年にノーベル文学賞を受賞したハン・ガン。本書は童話と銘打ちながらも、深い絶望や痛みを描き、そこを通過して見える光を描くハン・ガンの作品世界を色濃く感じられる作品です。 幸せな出会いが実現し、日本語版の絵はハン・ガン自身、長年ファンだったというjunaidaさんが担当。ハン・ガンが、「読者それぞれのなかにある希望の存在」としてえがいた主人公や、どこともいつとも特定しない本作の世界を美しく描き、物語とわたしたちをつないでくれます。 2008年、韓国で発売され、本国では子どもから大人まで幅広い年齢層に愛されている本作。ハン・ガン作品との出会いにもおすすめの一冊です。 *********************** 店主コメント *********************** 目から溢れ出る涙、そして胸に沸き起こる感情には、豊かな色彩があることを教えてくれるファンタジー童話。 世界に先駆けて翻訳された邦訳版の装画と挿絵は、絵本作家のjunaidaが手掛ける。
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湯気を食べる
¥1,760
著者:くどうれいん 発行元:オレンジページ 212ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 幅広い分野で活躍する注目の作家・くどうれいんによる「食べること」にまつわるエッセイ集。「オレンジページ」の人気連載と河北新報での東北エッセイ連載に書き下ろしを多数加えた、心にひびく48編。
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味つけはせんでええんです
¥1,760
著者:土井善晴 発行元:ミシマ社 208ページ 168mm × 120mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 「なにもしない」料理が、 地球と私とあなたを救う。 AIの発達、環境危機、経済至上主義… 基準なき時代をどう生きるか? 人間とは、自由とは、幸せとは。 「料理」を入り口に考察した壮大な著! 土井節炸裂、一生ものの雑文集。 『ちゃぶ台』の名物連載、ついに書籍化。 *********************** 店主コメント *********************** 身近な生活から世の中のことまで、料理研究家ならではの思考で現代人が失いつつある普遍的な考え方や物事の在り方を語り尽くします。 人が生きるうえで欠かせない食事は、生活や文化の根底にあるもの。だからこそ、料理に対する思想は様々な事象に精通する普遍性をもっているのではないでしょうか。 ライフスタイルにその人の思想が反映されるとすれば、本書の内容は豊かな生活の一助になってくれると思います。
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日本宗教のクセ
¥2,090
著者:内田樹/釈徹宗 発行元:ミシマ社 248ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 政教分離、旧統一教会、カルト二世 …こうした問題を解くためにも。 行、夕日、お墓などに宿る 日本固有の「クセ」を知ろう。 「宗教的センス」を引き上げる名人対談 日本宗教のクセ ・都市仏教が大地の霊と「くっついた」のが浄土真宗!? ・内面重視ではなく「行」をとても大事にする ・形を変えながら脈々と続く聖徳太子信仰 ・習合的なモデルとしての在原業平と四天王寺 ・国と引き離してもなお成り立つ神道とは? …etc 【目次】 第一章 日本宗教のクセを考える 第二章 夕日の習合論 第三章 お墓の習合論 第四章 今こそ、政教分離を考える 第五章 戦後日本の宗教のクセ
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日本習合論
¥1,980
著者:内田樹 発行元:ミシマ社 296ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 外来のものと土着のものが共生するとき、 もっとも日本人の創造性が発揮される。 どうして神仏習合という雑種文化は消えたのか? 共同体、民主主義、農業、宗教、働き方… その問題点と可能性を「習合」的に看破した、傑作書き下ろし。 壮大な知の扉を、さあ開こう。 【目次】 まえがき 第1章 動的な調和と粘ついた共感 第2章 習合というシステム 第3章 神仏分離と神仏習合 第4章 農業と習合 第5章 会社の生命力を取り戻す 第6章 仕事の概念を拡大する 第7章 日本的民主主義の可能性 第8章 習合と純化 あとがき
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桃を煮るひと
¥1,760
著者:くどうれいん 発行元:ミシマ社 136ページ 170mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 衝撃のデビュー作『わたしを空腹にしないほうがいい』から5年。 小説、エッセイ、絵本、児童書、歌集…多方面で活躍する気鋭の作家が、 満を持して、2作目の「食エッセイ集」を解禁。 日経新聞「プロムナード」(2022年7月〜12月)に掲載されたエッセイに、 書き下ろしをたっぷり加えた、珠玉の41編。 *********************** 店主コメント *********************** 「自分の好きな具で、自分の好きな出汁で、自分の好きなだけ作っていい味噌汁の、なんとうれしいことか。」(「じゃがいもの味噌汁」より) 手づくりの味噌汁は体に染みわたる。 汁をすすったあとについ「あ~」と味わいの息が漏れてしまう。 タイトルは『桃を煮るひと』なんだけど、お味噌汁のような本だなぁと思ってしまった笑 読むとホッとする、そんな安心感を与えてくれる本です。
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小商いのすすめ 「経済成長」から「縮小均衡」の時代へ
¥1,760
著者:平川克美 発行元:ミシマ社 232ページ 188mm × 128mm ソフトカバー *********************** 出版社紹介文より *********************** 『移行期的混乱』で、「有史以来初めての人口減を食い止める方策は、経済成長ではない。それとは反対の経済成長なしでもやっていける社会を考想することである」と指摘した著者。 本書では、その社会のあり方として「小商いの哲学」を提示する。 「身の回りの人間的なちいさな問題を、自らの責任において引き受けることだけが、この苦境を乗り越える第一歩になる」 短期的ではなく長期的な視点での復興策を、血の通った言葉で書きつづった感動的な論考! *********************** 店主コメント *********************** 本書の内容は、近年話題になった斎藤幸平『人新世の「資本論」』に通じるものを感じます。 コロナ禍で経済の脆弱さを知った我々が考えるべき道は「脱成長」であり「小商いの哲学」なのかもしれません。 東日本大震災から間もなくして発行された本ですが、その内容は今になってより現実性が高まっています。
